健康ハブステーションとしての役割

最近の話題と言えば、年金問題による老後貯蓄2000万円問題がテレビ、新聞、ネットで連日取り上げられています。時代は100年時代と言われていますが、健康で生活に不自由のない生活ができてこそ、その先に幸せが待っています。実現することによって二つのメリットがあります。一つ目は健康であれば病院に行く手間と時間を省くことが出来ます。今働き方改革と言われるぐらい時間の大切さが社会で取り上げられ、生活の豊かさを時間であらわすようになりました。二つ目に健康であれば国民医療費の増加を防ぐことが出来ます。社会保障費が年々増加すればするほど国民一人一人の税金の負担が増える一方です。未来を見据えての行動として、セルフメディケーションの推進はすべての人が豊かになっていくための幸せの階段だと考えます。階段の最初の一歩目が病気にかからないように生活習慣を変えていくこと「未病」の取り組みだと思います。ここでは、健康のハブステーションである当店の取り組みをご紹介させて頂きます。

当店では健康フェアを3ヶ月に1度開催しております。健康フェアの趣旨は、自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすることが出来るようにお客様に情報提供を行っていくことです。また、いつまでも若々しく自分に自信を持ち楽しく生活が出来るようにビューティーを通してお客様に実践的なメイク指導と情報提供を行っています。

では、実際の取り組み内容をご説明させていただきます。まず始めに来店されたお客様に当店専用の問診票を付けてもらいます。内容は身長、体重に始まり通院歴、食生活、最近悩んでいることなどあらかじめ情報提供をしていただくことによりより円滑に進めることを目的としています。次に血圧測定、体脂肪測定を行います。メタボリックシンドロームの認識をもってもらうためにお客様に数値化したデータを確認してもらっています。メタボリックシンドロームの予備軍は1400万人と言われています。この会に参加される方のほとんどが予備軍にはいっています。この症状によって引き起こされるのが癌、心筋梗塞、糖尿病などの病気です。どれも高額な治療費と多くの時間を治療に費やします。日頃の予防がどれぐらい大切か、病気になった後の生活が大変かを例え話を入れながら説明します。最後に骨密度測定を行います。病院で図ってもらうと料金がかかることが多いのですが無料の測定会なので毎回楽しみにこられる方が多く人気の測定会です。骨粗鬆症患者は1100万人と言われており閉経後の女性に多く、身長が縮んだと思ったらかなり進行しています。今のうちからカルシウムをたくさん摂取するように伝えますが、胃酸の量が減ってくるとカルシウムの吸収率も下がってくるので胃酸の量に関係せずに吸収できるカルシウム剤にしましょうとアドバイスしていきます。ロコモティブシンドロームはまだまだ知らない方も多く、骨密度測定の時に初めて聞いたという方がほとんどです。ロコモティブシンドロームは500万人の方が予備軍と言われており、この症状が寝たきりを引き起こす原因の一つになっています。一人が寝たきりになると家族みんなが負担をしいられ、生活に余裕がなくなってきます。現実に起きている例をアドバイスします。

すべての測定が終わるとお客様の健康相談に入ります。スタッフを10名配置しており、順番に話をお伺いしております。健康相談の悩みは多岐に渡り、自分の健康維持、病気の悩み、家族の方の悩み、精神的悩みで誰にも打ち明けられないこと、女性特有の婦人病、仕事でのストレス、家族間でのストレス、お薬の使い方など具体例を上げていくときりがありません。では、お客様の接客例をあげて説明します。

30代女性で一人暮らし、仕事は夕方からお仕事にいかれて12時間の拘束時間があり仕事はデスクワークです。毎日飲酒をビールで500㎜3本ほど飲まれています。とにかく疲れが残るので何とかして欲しいとのことでした。

まずは睡眠がしっかりとれているか確認したところ睡眠は浅くトイレに何回もいかれるということなので、どうして睡眠が浅いのか、トイレに頻繁に行く理由をご本人にしっかり理由を探してもらいました。答えは人間関係でストレスがたまり寝れないので、寝酒をして一時的に睡眠をとっているとのことでした。冷え性もありまた、暑がりで冷たい物もたくさん召し上がられるということでした。アドバイスとしては、とにかく自律神経が乱れているので、深酒を控えることただし完全にやめて下さいではなく量を減らし乱れた自律神経をもとに戻すようにアドバイスしました。。昼夜逆転した生活は変えることが出来ないとおっしゃってましたが、朝はできるだけ早起きし、しっかり朝食をとり陽の光を浴びて自律神経のスイッチにメリハリをつけてもらいます。また、冷え性もあるのでできるだけ暖かいものを召し上がってもらい、運動も苦手だということでしたので、呼吸法を毎日1分5セット腹筋を鍛えることにより血液の循環をよくして冷え性を改善していきましょう。休みの日は疲れて休養をとるだけではなく、自分の趣味を出来るだけ時間をとってリフレッシュすることも副交感神経の働きを高めることをアドバイスしました。

以上がお客様のアドバイスの例になります。上記のお客様は1ヶ月後に再来店され前よりも調子がよくなったよ、この取り組みは是非続けて欲しいとおっしゃっていただきました。

一人一人がセルフメディケーションを実行していく為には①バランスの良い食生活②適度な運動③ストレスを発散できるような生活習慣④健康診断の受診⑤薬の知識、体の仕組み、軽度の怪我の治療法を意識することが大切です。ドラッグストアーの役割をもっとスタッフ間で共有し、人と人との繋がりが希薄なこの現代において地域連携のベンチマークになれるよう日々精進していきます。

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