スーパー選挙2020 審判の日

好きなものと好きなもの、『アイドルマスターシンデレラガールズ』と選挙特番の話をします。

シンデレラガール総選挙

「第9回シンデレラガール総選挙」の結果が、2020年5月の21日に発表されました。これは『アイドルマスターシンデレラガールズ』というゲームのイベントです。「総選挙」と銘打っているとおり、プレイヤーが手持ちの「投票券」をキャラクター(=アイドル)に投じて、その総数を見る……という企画なのですが、そこはソーシャルゲーム。投票券は課金で多く入手できます(課金をしなくても努力次第で入手できるが、課金が一番多く入手できるのは言うまでもない)。そしてさらに、投票先は怒涛の190人。ひとりを熱烈サポートするプレイヤー、ユニットを応援する(いうなれば箱推し)プレイヤー……など、選挙戦はあまりに様々です。

しかしこの総選挙、「(敢えて言うと)無党派層・浮動票が鍵を握る」イベントでもあります。「誰に投票しようか迷っている」「面白いコンテンツ(二次創作など)で投票先を決める」というプレイヤーが多いため、何かインターネット上で「きっかけ」があれば、大きく戦況が変わる……ということも珍しくありません。その結果何が起こるかというと、たとえば「去年の1位が今年は圏外」「圏外から10位台へジャンプアップ」など、あまりにダイナミックな順位変動が発生します。手元には全ての回の順位表があるのですが、見ていて飽きません。

ところでみなさん、これ選挙特番で見てみたくないですか?

選挙特番

選挙特番が好きです。

おさらいですが、我が国の選挙は「日曜日の20時」まで行われます。しかし大勢(どの政党が勝ったかなど)は出口調査等で20時を迎える前にわかっているため、ありとあらゆる局が20時ちょうどにその結果を報道します。またこの時点で多くの当選者の顔ぶれも明らかになっているため、それも順番にスクープすべく、各都道府県の事務所へカメラとリポーターは配備済みです。こうして、最後まで決まらなかった地区を報じ終えるまでLIVEは続き、日付が変わるくらいまでの長丁場を展開します。しかしこれはどの局も同じこと。つまり(特に民放は)、各番組で視聴率を得るために独自色を出さなければならないわけです。その結果、有名人をメインに据えたり、討論コーナーを設けたりします。その差別化のなかで最もわかりやすいのは演出でしょう。また演出の話するの?

20時の瞬間、各党の議席予測が画面いっぱいに表示されます。このときの演出は、スタジオの広さを活かした3Dアニメーションや大型ビジョンをふんだんに使ったもので、とにかく迫力満点です。そして番組中、画面下には議席数が表示され、今後の日本の行方を数字で示します。その近くにはバラ咲く候補者の顔・名前が随時表示されますが、そこにはフレンドリーな一言コメントがくっついていることもあります。「ブラックサンダーが大好き(安倍晋三)」とか。

自分、「生放送の番組」と「テロップ」が好きです。生放送を見ていると、編集の効かない映像から感じ取れる"何か"」があります(?)。そして、ただ文字なだけなのに加工でさまざまな顔を持つ「芸術」として、テロップ(やテレビCG)には必ず目を向けています。テレビ局が総力をかけてこのふたつへ集中する「選挙特番」は、とうぜん大好きです。

シンデレラガール総選挙、選挙特番で見てみたいですね。11時57分、昼のワイドショーが始まるような時間、しかし今日はゴリゴリCGのクソでかいスタジオがいきなり映され、「第9回シンデレラガール総選挙開票速報特番」が始まるわけです。長年報道第一線で活躍するベテランアナウンサーが挨拶します。「パッション旋風吹き荒れた歴史的な選挙から1年。2020年のシンデレラガール総選挙、有権者はいったい何を選択するのでしょうか。こんにちは、武田真一です(パラレルワールド)」「安藤優子です(パラレルワールドなので局の垣根が"ない")」。

ちなみにこの総選挙、我が国で2019年7月の21日に行われた第25回参議院議員通常選挙と似ています。50枠・全国で1つの選挙区・膨大な候補……共通していますね。えぇ。われわれの世界ではこの日、NHKのほか、『zero×選挙2019(日本テレビ)』『選挙ステーション2019(テレビ朝日)』『Nスタ×news23 選挙スペシャル(TBS)』『TXN選挙SP 池上彰の参院選ライブ(テレビ東京)』『Live選挙サンデー 令和の大問題追跡SP(フジテレビ)』と選挙特番が勢揃いしました。きょう、向こうの世界ではどうだったのでしょう。

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