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3ヶ月ぶりのデート

GW後半のどこかで、Bさんがこちら(私が住んでいる町)に来ることになっていた。
私はGW前半から大阪に滞在しているので、Bさんと一緒に大阪を出て帰ろう、という段取り。
忙しいのか何なのか、なかなか詳しい予定が決まらなかったが、結局「5月4日に大阪を出発して1泊する」ことになった。

しばらくの間、その事務的なやり取りばかりしていたのだけれど
2日の夜、梅田のホテルでうとうとしていたらBさんから電話がかかった。
カレンダー通りに仕事をしていたBさん、いつも通り(?)終電近くまで接待があり、それが終わったタイミングで電話してきたらしい。

佐久間「もしもし」
Bさん「なにしとん?」
佐久間「寝かけてた」
Bさん「いま接待終わってんけど。会社の近く。どこおるん?」
佐久間「梅田。来る?」

しばらく話して、結局、来ることになった。
タクシーで近くまで来てもらい、ホテルの下のコンビニまで迎えに行く。

コンビニの前で立っていた私と、私を見つけて歩いてきたBさんとの間に、ちょうど居酒屋のキャッチが立ちはだかった。
キャッチ「(Bさんに向かって)お兄さん!このあと居酒屋どうですか〜?」
Bさん「大丈夫です!彼女に用があるんで」
つかつかとこっちに来て、私の肩をバシッと抱くBさん。
…これはだいぶ酔っている。
でも、可愛い。
「あ、はい!」と退散してくれたキャッチのお兄さんを見送り、部屋に上がった。

部屋に着くなりベッドに寝転がり、まだ靴も脱いでない私を抱き寄せるBさん。
この酔っ払い甘えたモード、久しぶりすぎる…貴重…!!!(鼻血)

イチャイチャの合間にまぎらせて「会いたかったー」と言ったら
「俺も会いたかったし」
と言われる。
佐久間「え、ほんま?」
Bさん「会いたかったの自分だけやと思ってんの?それはお仕置きせなあかんな」
…もー。泥酔したBさんはこういうことを言ってくれるから好きである。
私は夕方少し飲んだくらいでほとんど酔っていなかったので、ニヤニヤしながら噛みしめた。

翌朝は仕事が残っているとかでさっさと帰ってしまい、次に会ったのは4日の大阪駅。
人でごった返す改札で、なんとか会えた。

出発が昼過ぎだったため、住んでいる町に着いたのは夕方。
私の家に荷物だけ置き、予約していた「いつもの店」に向かう。
顔馴染みの大将が「お久しぶりです!」と迎えてくれた。
ハイボール、お刺身盛り合わせ、冷やしなす、海老しんじょ、あじのたたき、かわはぎの肝和え、ぶりかま塩焼き、カニクリームコロッケ。
途中で日本酒も頼み、もりもり食べる。〆に焼きそば。
Bさんがいなくなってからも友人や同僚を連れてこのお店にちょこちょこ訪れているのだけど、だからこそ、Bさんと来ると楽しいなとあらためて思った。お互いにお互いが好きなものを分かっていて、遠慮なくたくさん食べて、たくさん飲める。幸せ。

すっかり満腹になり、家に帰ってあっさり寝落ち。多分まだ20時にもなっていなかった。

日付が変わるころにどちらともなく目が覚めて、TVを見ながらまた飲む。Bさんが食べたいというので、なぜか卵雑炊を作った。
2時ごろにまた寝落ち。
久しぶりに一緒に寝ると、やっぱり狭い。ほぼ毎晩この状態で寝ていたのが信じられない…と思いつつ、ぎゅうぎゅうくっついて寝る。

途中で起きたとはいえ20時前に寝たのに、目が覚めたら9時近かった。
Bさん念願の美味しいパン屋さんへ。
バゲットのほか、クロックマダムやサンドイッチ、クロワッサンなんかを買って帰り、アイスコーヒーと一緒に食べた。

特に観光らしいこともせず(まあ数ヶ月前まで住んでいたところだし)、家でTVを見ながらゆっくり過ごしていたらあっという間にBさんが帰る時間。
「もう帰っちゃうのー?」
と一応粘ってみたが、「帰るで!」とあっさり退けられた。素面のBさんはドライである。ちぇっ。

駅まで送っていき、セブンでアイスコーヒーをふたつ買いながら、
「来てくれてありがとうね」
と伝える。
私にとっては「大阪からここに帰ってくる電車のなか」がいちばん辛い時間なので、それをBさんと一緒に過ごせたということが本当に本当にありがたくて、嬉しかった。
「またな」
と帰っていくBさんを改札で見送り、自分のぶんのコーヒーを飲みつつゆっくり帰宅。
良い天気で、暑いぐらいだった。


というわけで、数ヶ月ぶりとは思えないほど何もかもがいつも通りすぎて、なんの起承転結もない記録になってしまった。

一度、完全に終わりを覚悟したからだろうか。
以前と比べて、私がBさんに期待しなくなった、と思う。
連絡をくれないとか、なかなか予定を決めてくれないとか、「してくれない」ことがあまり気にならなくなり、「してくれた」ことには素直に感謝できるようになった。
良いのか悪いのか、そのおかげで「こんな状態が続くならとっとと終わらせてやる!」みたいな感情がなくなってきた。

この均衡が保たれる限りは、もうしばらく、こんな感じのようである。

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