林伸次さんは、令和の日本のエリナー・ファージョン(『世界はひとりの、一度きりの人生の集まりにすぎない。』のこと)
人はみんな、頭の中にいろんな世界を持っている。
生まれながらに(なんとも羨ましいことに)想像の翼を働かせていろいろな世界を創造できる人もいるけれど、おそらく大半の人の「世界」は、自分がこれまで見たり聞いたり読んだりしてきたものによって構成されていると思う。
私もそうだ。
小さな頃に見ていた風景、見聞きした物事、そして読んだ本。
本は私の世界を大きく広げてくれた。
読書によって私が獲得した世界のなかには、実在する地名(たとえばケストナーのドイツ、ワイルダーのアメリカ、リンド