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Single-Molecule Colocalization

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1分子(STORM/PALM)画像の共局在定量法
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Getis and Franklin's method-based co-cluster analysis

Single-Molecule Co-Localization Analysis 原理  Cluster間の共局在性、つまりA分子のクラスターとB分子のクラスターとが共局在をしているかを解析する手法について説明する。一般的な共局在の定量法ではないが、クラスター間の共局在性を定量するには有効な手法だ。  この手法は、Getis and Franklin’s local point pattern analysis method (G&F method) という解

Ripley's k function-based colocalization analysis

Single-Molecule Co-Localization Analysis 原理 Ripley k functionは、もとは点分布の空間解析をおこなうために開発された関数。これを、STORM/PALMといった1分子画像の2種類(2色)の分子の共局在性を定量するものに改良した。直感的に理解しやすいのが特徴。  まずは、1分子のときのRipley k functionについて述べる。各点から見て半径rにある点の平均個数を求める(下図)。  この関数の値が、ランダムに分

Clus-DoC: A combined cluster detection and colocalization analysis

Single-Molecule Co-Localization Analysis 原理  Clus-DoCは、STORM/PALMといった1分子画像の2種(2色)の分子間の共局在性を定量するのに使われる。基本的には、coordinate-based colocalization (CBC) analysisにクラスター解析のdensity-based spatial clustering of applications with noise (DBSCAN)を掛け合わせたもの

A coordinate-based colocalization (CBC) analysis

Single-Molecule Co-Localization Analysis 原理 CBC analysisは、STORM/PALMといった1分子画像の2種(2色)の分子間の共局在性を定量するのに使われる。相手(異色)との共局在の程度を、すべての点で算出する。定量は3つのステップからなる。第1のステップでは、任意の1点について、同種(同色、A)の距離の分布関数を計算する(下図)。  同種(A)との距離の分布関数は、観察された最大の距離(Rmax)の分布関数で正規化される

A Voronoi diagram-based colocalization analysis

Single-Molecule Co-Localization Analysis原理 ボロノイ図(Voronoi diagram)を簡単に説明する。平面上に、いくつかの点が配置されている。このとき、その平面内の点を、どの点に最も近いかによって分割してできる図のこと(下図)。定義としては、「隣り合う母点間を結ぶ直線に垂直二等分線を引き、各母点の最近隣領域を分割する図」のこと。 ボロノイ図を利用した1分子画像の共局在定量法1.Coloc-Tesseler ボロノイ図を利用した共