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砂原遺跡(古代)

1 場所
 佐久市塩名田に所在する。千曲川と濁川に囲まれた微高地部分に立地する。この段丘上には中山道が通過し、北方1.5㎞ほどには古東山道が渡河した地点がある。
 
2 特徴
平成4年には旧浅科村教育委員会が発掘調査を行っており、平成6年には北陸新幹線建設に伴い県埋蔵文化財センターが発掘調査を実施した。「砂原」というその名のとおり、2mもの厚さで千曲川の洪水砂が堆積している。洪水砂の下からは9世紀後半以前の竪穴住居跡や畠跡・水田跡が発見された。     平安時代の仁和4年(888年)に発生した千曲川の大洪水である「仁和の洪水」による災害の痕跡を示す貴重な発見となった。竪穴住居跡の周堤が削平されずに残っていたことも注目できる(下写真)。
 
3 ミニ案内
 遺跡の近くを通る旧中山道では旧浅科村内に塩名田宿、八幡宿があり、街道の面影を残す場所も少なくない。街道歩きに疲れたら、一本南側の国道142号沿いには、道の駅「ホットパーク浅科」やあさしな温泉「穂の香乃湯」もある。食事処では手づくりくまさんもおすすめ。(桜井秀雄)

砂原遺跡_1


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