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佐久の考古遺産

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佐久考古学会が2021年に刊行した『佐久の考古遺産』から部分引用した遺跡紹介です。
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#古代

砂原遺跡(古代)

砂原遺跡(古代)

1 場所
 佐久市塩名田に所在する。千曲川と濁川に囲まれた微高地部分に立地する。この段丘上には中山道が通過し、北方1.5㎞ほどには古東山道が渡河した地点がある。

2 特徴
平成4年には旧浅科村教育委員会が発掘調査を行っており、平成6年には北陸新幹線建設に伴い県埋蔵文化財センターが発掘調査を実施した。「砂原」というその名のとおり、2mもの厚さで千曲川の洪水砂が堆積している。洪水砂の下からは9世紀

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芝宮遺跡群(古代)

芝宮遺跡群(古代)

1 場所
 佐久市小田井地籍にあたる上信越自動車道佐久ICの北側に所在し、佐久平北部に特徴的な田切り地形の台地に立地する。聖原遺跡が田切りをはさんだ南に、小諸市中原遺跡が北にある。

2 特徴
 佐久平北部の田切り台地には6世紀後半から9世紀前半にかけて大規模な集落遺跡が密集し、古代佐久の中心地帯であったことが明らかとなってきている。本遺跡群もそのひとつであり、上信越自動車道建設に伴う発掘調査は県

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