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今までPTとして病院で勤務してきて、医師と話すことも、看護師と話すこともあったけど、それはPTとしての質問だったり、お願いだったりをすることが多かった。

今、訪問診療の現場で働いている。
医師と看護師と時には医療従事者ではないスタッフと一緒に現場に入って、同じ景色を見ている。
車移動なので、もっぱら車内でのやりとりがメインなんだけど、車内という区切られた空間の中では、比較的空気がフラットになる感じがする。

病院では、例えば忘年会とかそういった席でもやはり医師は先生で簡単に話しかけにくい空気を感じていた。
もちろんそうではないスタッフもいて、先生とフランクに話せたりして、おぉって思ってみてはいたけど。

いまの職場では比較的フランクに話しやすいと感じる。
医療のことで指示を確認するときは、医師とスタッフという構図になるけど、なんとなく医師も含めて同僚、という言葉で表現できるような空気。

先生もコメディカルも運転手の人も、みんなで他愛もない話をする。
そういう時に感じるのは、「みんな一緒なんだな」ってこと。

勝手に自分の中で医師を頂点としたヒエラルキーを感じ続けてきたけど、みんな同じ人なわけで。
もっとフラットに思っていることを話していいんだというのを徐々に実感できている。
今の職場に思うところはたくさんあるけども、そういった考えを実感できるようになったのは、いまの職場にきたからであって、それは私にとっての一番の収穫かもしれない。

根が体育会系なので、どうしても上下関係というか、階層になっている関係のほうがやりやすい部分もあって、そうやって捉えがちだったけど。
医師、理学療法士、看護師、事務スタッフ、各々が得意な部分を持ち合わせて課題を解決していけばいいわけで。
最終的な決断はどうしても医師に行ってもらう必要があるけれど、それまでの過程はみんなで一緒に悩んでいいわけで。
そんな当たり前だけど、どうも実感できていなかった部分を最近感じることができている。

多職種連携なんて言葉は前々から出ているけれど、体感的しやすいのは在宅医療の現場なのかもしれない。

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