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【WSH】ジェームズ・ウッドを推したい

タイトルの通りです。今回はナショナルズの超有望株であるジェームズ・ウッドについて紹介したいと思います。

ウッドについて

ウッドは2021年ドラフト2巡目でパドレスから指名され、昨年夏のフアン・ソトのトレードでナショナルズに移籍してきた現在20歳のプロスペクトです。右投げ左打ち、198㎝/108㎏の大型5ツール外野手で、「左のアーロン・ジャッジ」と私は形容しています。

プロスペクトランキングではMLB公式が全体4位(ドラフト組未反映)、ベースボールアメリカも4位(ドラフト組反映後)、FanGraphsが3位(シーズン開幕前)といずれも球界トップクラスの評価を得ています。

ちなみにウッドの恵まれた体格は父親譲りで、父ケニーさんも身長198㎝。リッチモンド大で活躍し、その後ヨーロッパのプロチームでプレーしたバスケットボール選手でした。息子ジェームズも学生時代はバスケットボールとの二刀流で活躍していました。

今季のウッド

FanGraphsより引用

今季はここまでA+/AAで計89試合に出場して打率.254・16本塁打・OPS.859の活躍でプロスペクトの祭典であるフューチャーズゲームにも選出されました。

A+では42試合でOPS.972、得点貢献への傑出度を示すwRC+では154(100が平均)と打ちまくっていましたが、AAに上がってからは47試合で打率.225・OPS.760とまだ完全には適応できてはいません。それでもwRC+102と辛うじて平均以上の貢献はできています。AAは一気にレベルが上がりますし、ウッドはリーグ平均よりも3.8歳若いですから、そう悲観する必要は無いでしょう。

ただ、三振率が27.1%から31.5%に悪化しており、これからのシーズンでコンタクト面を改善しつつ適応できるかがポイントとなりそうです。下は私の過去のツイートですが、マイナーで三振率が30%を超えている選手で大成した選手は稀(反例:ジョーイ・ギャロ)なので、これから改善していってほしいと思います。

圧倒的なパワー

ウッド最大の魅力は何といっても圧倒的なパワーポテンシャルです。

打球指標に着目すると、平均打球速度88.7マイルはMLB平均程度ですが、90th EV(上位10%の打球速度)106.7マイルはMLB平均の103.7マイルを3マイルもオーバーしています。また、MAX打球速度114.3マイルは今季のMLBだとマイク・トラウトやマット・チャップマンに並ぶ球界32位タイ(パーセンタイル上位8%)という凄まじい数字です。つまり、19歳にしてMLBトップクラスのパワーポテンシャルを示しており、コンタクト能力や打席でのアプローチを磨いていけばとんでもない打者になるかもしれません。

足も速い

ウッドの魅力はパワーだけではありません。198㎝/108㎏という巨体にも関わらず、足も速いのです。

今年のフューチャーズゲームに出場した際にはスプリント速度30.9ft/秒を記録しました。30ft/秒超えは通称ボルトと呼ばれ、MLBでもトップクラスの速さです。Baseball Savantによると平均で30ft/秒を超えているのは今季のMLBでは10人のみです。(ちなみにWBC準決勝で村上宗隆がサヨナラタイムリーを打ったときに生還した周東右京のスプリント速度は30.4ft/秒でした。)

つまり、ウッドは足の速さでもMLBトップクラスだということです。さすがにあの巨体のため、将来的には足が遅くなってしまうでしょうが、20代のうちは足でも魅せてくれることでしょう。決して積極的に盗塁を仕掛けるタイプではありませんが、マイナー3年で44盗塁(成功率86.3%)を決めています。

守備での動きもよく、センターに残れる可能性があると評価されています。ただ、Baseball Prospectusの出す守備範囲指標RDAはCFで-4.8、RFで-1.1とあまり良くなく、巨体で今後スピードが失われることを考えるとジャッジ同様に両翼に落ち着くだろうと見ています。

おわりに

ウッドはMLBトップクラスのパワーとスピードを兼ね備えた今後注目のトッププロスペクトです。現在はAAで少し苦しんでいますが、まだ20歳ですし、これから適応してくれると信じています。カレッジ出身ですが、ジャッジがAAを経験したのは23歳の時です。ウッドは来年中にAAをクリアし、再来年(2025年)頃にMLBデビューが理想のシナリオとなりそうです。

2025年は今年のドラ1選手ディラン・クルーズの昇格予想時期でもあり、ナショナルズの再建が順調に進めば、クルーズと共にプレーオフに向けたラストピースになるかもしれません。

この記事を通して、ウッドに興味をもってくださる方が一人でも増えてくれたら幸いです。

長文をお読みになっていただき、ありがとうございました。よろしければ「スキ💓」をいただけると、記事作成の励みになります。

Photo:https://twitter.com/Nats_PlayerDev/status/1630978046449664000/photo/1

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