ピエダングロワ 〜穏やかでクリーミーなウォッシュタイプ〜
こんにちは、フランスチーズ鑑評騎士の佐久間です。
フランス産ウォッシュチーズのピエダングロワをご紹介します。
結構スーパーでも見かけるチーズで、手に取りやすく、熟成が浅めなので、香りも穏やかでクリーミーな味わいが特徴の食べやすいチーズです。
ウォッシュチーズを食べたことないという方に最初に食べるウォッシュチーズとしておすすめしたいチーズです。
音声配信アプリ、stand.fmでもお話ししているので、是非こちらも併せて聞いてみてください。
チーズのプロフィール
原産国:フランス
タイプ:ウォッシュタイプ
原料乳:牛乳
熟成の香りは穏やかで、とてもクリーミーでトロトロ、濃厚な味わいが楽しめるチーズです。表面がクリーム色なのも特徴、伝統的なウォッシュタイプのチーズがオレンジやピンク色をしているのに比べて色が落ち着いていてウォッシュ独特な漬物のような、納豆のような香りも抑えめです。
穏やかでクリーミーな味わいには2つの理由が
ピエダングロワは近年流行の脂肪分のリッチな味わいと穏やかな風味のチーズです。意外にも生産が始まったのは14世紀ごろで歴史あるチーズ。そんなピエダングロワがこの風味なのには理由があるんです。
1)リッチな味わいの理由:
固形分中の脂肪分が62%のいわゆるダブルクリームタイプ。一般的なチーズの脂肪分よりも高いため中がトロトロになり、リッチで濃厚な味わいになっています。
2)穏やかな熟成香:
もう一つの特徴は穏やかで食べやすい風味。ウォッシュタイプのチーズは通常、塩水やお酒で表面をウォッシュするのですが、ピエダングロワは塩水でウォッシュした後、真水で洗い直しているため、熟成が穏やかに進み、穏やかな風味に仕上がっています。
味わい
クリーミーな食感、穏やかな熟成香と香りに程よい塩味とミルクのコクの後にクリームのような濃厚さが口いっぱいに広がります。
ミルクの甘さがその後から追いかけてきて、とてもミルキーな余韻を感じます。
切った瞬間から中がとろけだすような組織をしているので、パンに塗ったり、ソースに加える生クリームのように使うと、料理の味を邪魔することなく、その旨味を存分に発揮してくれます。
ドリンクとの合わせ
クリームの濃厚な味わいが特徴なので、スパークリングワインがおすすめ。
甘めのものと合わせると、ミルキーな印象と相まってデザートのような雰囲気で楽しめると思います。
ティーペアリングは紅茶が合います。甘い香りのアッサム、優しく爽やかな香りと味わいのダージリンと相性が良いです。
味わい深く濃厚なミルクティー感を楽しむことができます。
まとめ: ウォッシュチーズの入門編に最適
クリーミーで濃厚な味わいながら、熟成の香りは穏やかで、クセがあまり気になりません。
食べやすいので、ウォッシュタイプが少し苦手な方、初めてウォッシュタイプを食べる方に特におすすめのチーズです。