思い通りにならなかった時は 35 saku381 2022年10月27日 20:16 ステラークさんは1946年生まれで もう50年間自分の体をつかった過激的で哲学的なパフォーマンスをやり続けているアーティスト 目指しているのは人間と機械の機能の融合 パフォーマンスは皮膚にフックを通して体を吊り上げたり 機械に身体を固定して振り回させたり いつも危険を伴い 自分の思い通りの作品にはならないこともしばしば それなのに50年もやり続けている挑み続けている なぜ嫌になったりくじけたりしないの? 思い通りにならない事は多くてもそれも芸術なんだと 自分の思い通りにだけなったらつまらない 思い通りにいかなかったことうまくいかなかったこと変な方向になっちゃったことそれを捕まえると新しい地平が開ける それがなければ たった一個の人間の能力なんて知れている と うまくいかなかった時こそ今まで思いもしなかった方法や美や世界の扉が開く うまくいかなかった時が自分が壊れる時 壊れた殻から伸ばした手で新しいものを掴む時 ステラートさんじゃないので思うようにならない時それは不愉快 それはめげる 生きるの嫌になっちゃう どんなに慰めてもらってもどんなに理屈つけてもらっても思うようにならなくなったらあっさり人生終わったみたいに思っちゃう 思っちゃわなければいいだけだって言われても 思ったり考えたりしなくても植物みたいに生きていけるものもいるんだからたいしたことないんじゃないって でも一応人間だから 食事作ったり 住む場所を手に入れたり 着るものを揃えたり いろいろやらなきゃ生きにくい 思い通りにならないなんてやめて欲しい そうだね イライラしても思い通りにならなかった事は元に戻らない 思い通りにならなかったイライラに気を奪われてたら落ちるだけ あっそうかって先に行くしかない それはわかっていても 50年間続けたいなら 何かを成し遂げたいのなら わかってる通りにするんだね 去る者には未練があり 来るものはよくわからないから拒否したくなる でも健やかに人生をやってきた人たちは去るもの追わない来るもの拒まない 去られて心を痛めない 来られてむやみに怯えない 街路樹のブルーベリーの実がしおれて行く 足元でギボシの葉っぱはみずみずしく繁る ないものを呼び続けても心が疲れるだけ あるものににっこりして声かけてみよう 手を貸していただけますか 日本人恥ずかしがり屋だからできないよねそんなことと親切なベトナムの青年が教えてくれた でも話しかけてくれないと笑かけてくれないと僕らはあなたに嫌われてると思ってしまう怒られていると思ってしまう じゃぁうまくいかなかったとき 助けになりそうなものに笑いかければいいのかな話しかければいいのかな そうなんだって 50年パフォーマンスし続けてきたのは素晴らしい でも一方 次から次と新しいことをしていろいろなことをいっぱいしたのだってすばらしい なるようになるだけさ そんなふうな言い方したらいい加減に聞こえるだろう 人なりにいろいろな生き方があるのさと言っておくのが良さそうか お散歩道が長いのでくだくだと話もくどい SNSが全人類に行き渡りどんな能力の持ち主だろうと言いたいことを言いたいだけ言えるようになってなんだか世界は大混乱 頭が良くなる薬も早く来い お話が通じあえないのはきついから 何の話だったっけそう 思い通りにならなかった時が人生の分かれ目だって あっちが天国こちらは地獄 って標識が立っていれば間違えないけど サンクコストは捨てていくとか 重過ぎる希望も置いていくとか 大事だと思っていたものが本当は重いだけの荷物だったとか この分かれ道で立ち止まってハタと気がつける人は気がつくんだけど 大丈夫 思ったようにならなかったことなんていっぱいある分かれ道はいっぱいある立ち止まる瞬間はいっぱいあるどこかで気がつけばいいんだから 思い通りにならない事はいっぱいいっぱいあるけれど思いもかけないうれしい出来事だっていっぱいじゃないけどそれなりに やっぱりその時も分かれ目なのかな地獄と天国 嬉しいからって目が眩まないようにしなくちゃ たくさん生きると人生ってこんなものなんだと思う瞬間もあるらしい なんだぁって でもそう思いながらもおいしいご飯を作ろうとしたり誰かの手助けしようとしたりもうちょっとピアノが上手くなりたいと練習したりこりない生き方ができればいいかな 思うように出来なくって失敗すればするほど新しく素敵なものが見つかるのかも 輝いている人を見かけると何だかそんな気がしちゃうんだ #詩 #人生 #風景 35 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート