ノーベル賞

子どもの頃、一番好きだった本は、日本人として初めてノーベル賞を受賞された湯川秀樹先生の伝記でした。先生は、日本の原発建設について「基礎研究を省略して建設を急ぐことは、将来に禍根を残すことになる。」と強く反発され、国の原子力委員を辞されたそうです。中間子論は全く分かりませんが、こういうエピソードはぐッときます。

今年、ノーベル物理学賞を受賞された眞鍋淑郎先生も1997年に一旦帰国され、国家プロジェクトの要職に就かれたものの、数年後にお辞めになってアメリカに戻ってしまわれたようです。Wikipediaによると「科学技術庁の官僚が他研究機関との共同研究について難色を示したことが辞任のきっかけ」だとか・・・。残念な話ですねぇ。

眞鍋先生は90歳と大変ご高齢ですが、ユーモアを交えた記者会見で、明るくあたたかなお人柄が伝わってきました。何十年も前から地球の気候を憂えて研究を続けてこられたのだなぁと感激しました。また、奥様はいったいおいくつなのでしょうか?!「彼が365日24時間研究できたのは、やっぱりうちのことを心配しないでよかったから。皆さん結婚してらっしゃるんだろうけどね、チームワークですから。」とお話しされていた様子は、大変若々しい!眞鍋先生は、現在はアメリカ国籍でいらっしゃいますが、日本に生まれ育った学者が、ノーベル賞を受賞されるのは、嬉しいです。眞鍋先生、本当におめでとうございます!

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