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読書感想絵 宮部みゆき『三島屋変調百物語』

三島屋変調百物語の最新巻(9巻)を読み終わり、過去作を全て読み返しました。
何度も読んでいるはずなのに、怖くなって胸が熱くなって、ほろりと泣いてしまう。私にとって、忙しない日々にかかせない本となっています。

どの話も好きなのですが、今日は「心細くなった時に読みたい百物語」を紹介します。

読書感想絵

語り手は、鯉のぼりのようなおじいさん。西の生まれで、山津波により孤児(みなしご)となった過去があります。
私は立て続く天災の多さに戸惑い、直接被害に遭わなかった自分に対して、後ろめたさのようなもやもやを抱えていました。
この『からくり御殿』は、そういう澱みを洗い浄めてくれたように思います。

一人だけど、一人じゃない。心細い時にそう思わせてくれる物語です。

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