ピカルーン(2023/6/25-27)

人様の素敵考察とか感想見ると、もう別にわたしが書かなくても良くね? って思うタチなんですよ。
二番煎じというか、今更感というか。
(タイミング逃してるというのもある)
(舞台写真がすでに手元に届いているレベルである)
(日付が前後するのももう気にしない)

ぶっちゃけ今も思ってますけど。
やっぱりヘボくてもショボくてもしょーもなくても、「あのときの気持ちを残しといたら良かったなあ」と後になって思うのは嫌なので、自分のために書いておく。

……と言いつつ、どこから手ぇつけていいんかさっぱりなんですけどw

とりあえず。


こんなに泣かされるとか聞いてない。


わたし、壱劇屋東京支部さんの、超初心者なわけですよ。
前回のパラデュールでデビューしたばっかりで、そりゃしっかりやられましたけれども、竹村さんがいかにオソロシイ人かというのを、まったくもって理解してなかってんですねw

だってさー、普通「超どエンタメ」って言われたら、殺陣あるとこやし、こう、バッタバッタ斬り捨てる系想像するやないですか。
イメージでいうとね、暴れん坊将軍とか、必殺仕事人とかああいう系(どういう系)。

でも、蓋開けてみたらなんか鬼平犯科帳みが感じられる?みたいな。
(誰もわからないたとえな気がするで)

ようするにどシンプルな勧善懲悪とは程遠いってことです。

わたしからしたら、どエンタメって言われたら、そういう勧善懲悪モノがパッと思いつくんですよ。
(ベースが時代劇なのはさておき)

ああでもよく考えたら、ワンピースだってどエンタメ系よなー。
海賊っていう「悪党」が活躍するもんなー。

でもあれほぼほぼ号泣するもんなあ……
(わたしはホンマの初期しか追っかけてないけど、CSでよく再放送してたベルメールさんのとことチョッパーの桜とアラバスタ編で毎回だだ泣きします)


パラデュールでABチームあるならどっちも観るべし、というのは死ぬほど学んだので、当然今回もAB×2で臨んだんですが、泣き所が違うんですよ。
もちろん、等しく泣けるとこはあるんですけどね、こう、ぶわっっっ……!!ってくるところが。
微妙にちゃうんです。

Aチームはね、伊武さん。
御姫に、「走れ!」って言うシーン。
(わたしのイメージでは「走れぇっ!!!」って感じ)
ABどちらでもものすごく好きなとこなんですけど、日置さんの振り絞る感じの「走れ」が、わたしの心を鷲掴みなんです。

Bチームは男虎の「頑張れ」だな。
あれはもうボロボロ泣いちゃう。
わたしがわぎとらちゃん好きすぎるのもあるんやけど、Aimerの「LAST STARDUST」聴くだけでもう泣ける。
(あの選曲天才すぎて……)
あのラストシーンは全体的にもうヤバヤバなんやけど。

御姫ちゃんの話を聴いてくれてた女の人が伊武さんの手に戻るシーンとか、うおぉぉっ……!!ってなるよね。
そうか、あのとき筆使わんかったもんね、ここのためか!! って思うともう涙にくれるしかない。
伊武さんの愛がたまらん。
ここは栗田伊武さんの優しいお父さんな感じが最高に好き。

B伊武さんはね、わたしの中ではノッポさんなんですよw
お茶目で優しくて、でも子供の御姫もちゃんとひとりの人間として尊重してくれる感じ。
まさにお父さん!

御姫ちゃんの家族紹介?のとこで「お父さんばっかり!」ってなるけど、私としては、Bチームの伊武さんと紙研さんがお父さんかなあ。
(紙研父さん美しすぎやけど)
なんかねえ、力石とか由良はお父さんじゃないんだよなあ。
ヤンチャっぽさが勝つからかな?
どうしてもお兄ちゃんになる。

そして肝心の「お兄ちゃん」

角兄のアレはもう、「えええええええ」って感じで、一番辛かった。
厳密には、角兄のああいう性癖そのものじゃなく、それが御姫にバレちゃったということなんよなあ。
大好きな角兄に殺されかける、って、御姫にとったらとんでもないトラウマになると思うんよね。
だから、途中で御姫に本当の兄妹じゃないってバレそうになったときに、御姫がいるから吹っ切れないって話になるわけやし。

振り返って思うのは、七賊はもちろん魅力的でみんな大好きやねんけど、結局、「御姫と七賊」の取り合わせが好きなんやなあって。
御姫と紙研さん、御姫と由良、御姫と虎ちゃん。
だからもう、紙研さんの家族団欒とかのくだりはこの上なく燃えたぎるわけですよ。
あああみんなおかえり!!!ってなる。
最後ホンマ辛いし、もっと幸せになってよって思うけど、でも、そこに御姫への愛、御姫からの愛があるから、乗り越えられるんよなあ。
御姫と一緒に、最後歩いて行こうってなれる。

ただただ辛いだけのお話にならないのは、わたしの中で、そこを受け入れられてるからかな、と思ってます。


そんなしんみりしつつ、当然キャラ萌えはてんこ盛りなので垂れ流しますw


Bおのとらマジ可愛いほんと可愛い可愛くてしぬ。
(観劇後のメモそのまま貼り付けwww)

正直ね、ビジュアルから言ってもわたしのイチオシは紙研さんか力石だと思ってたのよ。
いや、もちろん好きですよ!
だけど実際観てみたらまあ、男虎に撃沈しましたよ。
厳密にはわぎとらちゃんですけども。

ツイッター(今はXですか)でお稽古レポートとか流れて来るときに、最強のハムスターとか言われてて、なんじゃそりゃとか思ってたんですけど。


ホンマやった。

ハムスター並みに可愛いのに激強。
御姫の横にちょこんと座ってるとマスコットみたいやのに、立ち回りのすごいこと。
あのひらひら袖がまたたまらんのですよ。
ひらりスキー(なんやねん)としては、飛び降りたり躱したりするたびに舞うひらひらに、心ときめきまくりなんです。

あとねえ、御姫に目を閉じて耳を塞いでおくんだよ、ってそっと手を添えるとこ。
あの仕草がたまらなく好き。
あれは激萌えポイントです。

その優しいところからは想像つかない佐久間戦。
初回、わたしBチームから入ったんやけど、ちょうど座席の関係で、佐久間との最終戦で男虎が倒れるまで、本当に背中の剣が見えなかったんですよ。
で、佐久間が自決して、男虎が倒れ込んだときにうわあぁああってなりました。
おのとらぁ……っ!!!ってなるよね、あれは。

あと、次観たときはちょうど男虎側で、かつ舞台に近かったんで、とらちゃんの表情が間近で観られたんですけど。
ものすごい眼力で佐久間を睨んでるあの表情、忘れられんのです。
それと対比する感じで、佐久間が何かを逡巡した後に、がっと首を掻っ切る姿が強く残ってます。
あの時の佐久間は何を考えてたんやろうなあ、と。

佐久間と言えば、岡村さんと高田さんの佐久間も色々違いが面白かったなあ。

わたし的には、おか佐久間は正しく狂ってるんですよ(何)。
正しく政治家でまっすぐ狂ってる感じ。
たか佐久間は、「狂ってて何が悪いの?」って思ってる(狂ってる自覚がある)。
でもその方が都合いいでしょ?と。
たか佐久間の方が、なんか人生楽しんでそう。

なので、例の首を掻っ切るシーンでも、たか佐久間は、「なんかもう、面白くないし、このまま生きてても楽しくなさそう」って思って死んでいく気がしてる。
なんかね、迷いをあんまり感じなかった。
その点、おか佐久間の方が、未練とか無念とか、政治家としてもっとできたんじゃないの?なって思いながら、あの選択をしてる感じがするなあ。
だから、すごい逡巡してるように見えたのかも。


……案の定終わんないな、これw

紙研さんも絶対終わる気しないし、陸上兄妹も色々あるし、由良もなんだかんだとお気に入りなんや。

紙研さんはねえ、やっぱりひらひらが最高なわけですよ。
(ホンマひらひらたまらん)
西分さんと河合さんで、ひらひら具合が違うのも良くてですね。
身長を考慮したひらひらが、この上なく素晴らしい。
色の違いも好きやったなあ。
裾のプリーツ(?)の下が、西分さんは濃い目の紫なのに対して、河合さんのは薄緑っぽい色で。で、普段はプリーツ部分に隠れてるのに、ひらっと動くと見えるとこも良かった!
お日様避けのためであろう、手袋も素敵アイテムで、衣装の好みで言えばピカ一でした。
(ああでも飛ちゃんのカラフル衣装もすごい好きなんよなあ)
ここも、カッコ良さ全振りの西分さんと、美しさ全開の河合さんの対比が、観ていて楽しい配役だったと思います。

紙研さんは、ホンマ殺陣が美しいんよなあ。
あの真っ白い(紙で出来てるってことやんね?)剣をシュッと引き出して、片手に番傘、もう片方に剣、の立ち姿だけでもうたまらんです。
わたしいっつも言ってますけど、ほんと美しい立ち姿がものすごい好きなんです。
立ち姿がきれいな人って、その周りの空気までピンと引き締まってる感じがするんです。
西分さんも河合さんも、キレイな空気やったな、と。

御姫を逃がすために空を飛ばせるあのシーンも言わずもがな。
紙研さんの美しさの最たる場面かな、と思います。
でも、一番好きなのは、家族団欒中だって啖呵を切るとこですけど!!
あそこホンマ好き。
あれはどっちもわたしの中では「お父さん」って感じw

お父さん紙研的には、伊武さんに御姫連れて行かせて、由良と二人で残るとこも好き。
さすがの人選。
割食ってると文句言うけど、あの由良も、残るなら確かに自分だよなって納得してる気がする。
そんな察しのいい由良も大好き。

由良は、確実に観る前と観た後で評価変わったキャラですね。
正直、ビジュアルが好みかと言われたらそうでもないw
武器も基本、剣が好きなわたしとしては、肉体で戦う系は興味レベルが低くてですね。
必然的に由良はあんまり注目キャラではなかったんですよ。
なのに!!

お持ち帰りしたチェキの由良率の高さと言ったらwww(特にB由良)

いやだってあれは惚れちゃうでしょう。
惚れるしかないでしょう。
御姫に見透かされちゃってるあたりが、可愛くてたまらんでしょう。
足癖の悪さも最高でしょう。

要するに、好き☆

いやー、自分の中でのあの変化は面白かったな。


あー終わらん。
やっぱり終わらん。

全然まとまってもいないけど、もっぺんとらちゃんについて。
(ホンマ好きやねん、男虎)

わたしが特にわぎとらちゃんが好きな理由は、御姫の存在で少しずつ変わっていくのが見える気がしたから。

御姫が一番に覚えた言葉が「とらちゃん」だったとき、ほかの七賊メンバーの落胆に対して、そんな大喜びって感じにも見えなかったんですよ。
本能的に小さな御姫を守らないというのはあったのかもしれないけど、そもそもそんな感情の起伏もなくて。
御姫がお母さんと同じイントネーションで「とらちゃん」って呼ぶのは、多分、ずっと御姫に対してそう言ってたってことよね?

なんで、要はずっと男虎の世界にはお母さんしかいなくて、お母さんが自分を呼ぶ声だけが全てだったんじゃないかなぁって。

御姫と過ごすまで男虎の世界に色はなくて、御姫と過ごした日々が、彩りを与えたんじゃないかなぁって。

ずっと、エンディングで流れる「LAST STARDUST」は御姫にあてた歌やと思ってたんですよ。
「色の消えた記憶拾い集めた」
とか御姫っぽいなって。

でも、だんだんこれ、男虎のことでもあるんじゃない?と思うようになりまして。

男虎の中にはずっとお母さんしかいなくて。
その記憶すら多分色褪せていて。
それだけが世界と男虎を繋ぐものだったのが、御姫の存在によって少しずつ変わり始めて。

 愛しさ優しさ すべて投げ出してもいい
 失くしたもの見つけたなら

 選んだ正しさ すべて間違いでもいい
 信じたもの守れたなら

この辺がさあ。
わたし的にはものすごいわぎとらちゃんっぽいんよなあ。
(そして泣ける)
(好き)

なんか再演3回目というのはものすごい納得。

辛いんやけど。
ホンマ、観た分ダメージ受けるんやけど。
それでもまた観たいと思うんよなあ。

わたしの中で、「もうこれ泣くの分かってるから無理。あえて観ない」って決めてる舞台も実はあるんやけど。
(好きな歌とか、好きなシーンとかんあるんやけど、トータルで換算して、観ないを選択する)
ピカルーンはそこに入らなかった。

すごい。

辛さを乗り越える何かがある。

どうやらピカルーン2の構想はあるみたいやし、そこも期待しつつ、また観たいと思うのでした。

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