家事は義務か責任か?
雑誌のお手伝いで、
家事は愛情のバロメーターではない
もちろん、ママの義務でもない。
という文章の義務を責任に変えたい、と提案し、
いや、やっぱり義務でしょうという編集者さんとやりとり。
どちらでも大差はないのかもしれないけれど、
家事の呪いとしては、家事は私の責任だ、と抱えこんでしまうことの方が
呪いは深いような気がします。
以下、私が編集者さんに書いた、私の中の義務の家事と責任の家事の違いはこんな感じ、というメモです。
義務というのは、やらなければならないこと、果たさなければならないこと
であって、裏を返すと、果たせばそれでいいわけですね。
例えば、お皿を洗うのはアナタの義務です
と言われたら、お皿を洗えばいい。
水をどんなに使っても、洗剤ガンガンかけても、
やればいいのが義務だと思うんです。
でも責任というのは、その義務を果たさなければという意識に重きがあり、
引き受けたから、「きちんと果たそう」という意識があるわけです。
お皿を洗う責任をきちんと果たそうと思ったら、
そして、自分がその責任者だと思ったら、
水も使いすぎずに、洗剤も適度に、最後は裏までちゃんと確認して
っていうことになるんじゃないかと思うんですね。
多くの夫は義務的に家事をするけれど、家事に責任を感じていない
と、実は私は思っていて。
女性は家事に責任を感じるから、ちゃんとしたいし、後で困らないようにしたいと思うのですが、義務としてやっている人は、やったじゃん、で終わりがちというのが、私の中の義務と責任の違いです。
この立派な責任感が、なんとも罪深いと思うのですが、どんなものでしょう。
得意技は家事の手抜きと手抜きのためのへりくつ。重曹や酢を使った掃除やエコな生活術のブログやコラムを書いたり、翻訳をしたりの日々です。近刊は長年愛用している椿油の本「椿油のすごい力」(PHP)、「家事のしすぎが日本を滅ぼす」(光文社新書)