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5/2にツィートした謎写真の男性は、実は御年25歳のローラン・プティ。

【 併せて業務連絡。バランシンについての過去エッセイを有料記事としました。ご理解のほど、どうぞよろしくお願いします】

 写真の男性は、実は若き日のローラン・プティ(1924〜2011)です。1948年にLes Ballets de Parisを結成、1949年2月にロンドンで『カルメン』を発表してセンセーションを巻き起こし、時代の寵児となったプティが、1949年11月にアメリカで公演した際のプログラムに掲載された写真です。後年の彼とは少しイメージが違うように感じるのは、わたしだけでしょうか・・・
 2021年5月2日から5月8日にかけて、新国立劇場がプティ版『コッペリア』の全4キャストによる無観客公演をライブ配信(無料)します。新国立劇場の英断にエールをおくり、今年で没後10年となるローラン・プティにオマージュを捧げるべく、写真を投稿します。

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 新国立劇場がローラン・プティ作品を初めて上演したのは、2002年9月のことでした。演目は『こうもり』。プティが自ら指導にあたり、アレッサンドラ・フェリ、マッシモ・ムル、ルイジ・ボニーノが客演という、夢のような布陣で初日の幕を開けました。
 同年3月、リハーサルのために来日中だったプティにインタビューをする好機が舞い込みました。フランス語の通訳を介して話すはずだったのですが、ハジメマシテの挨拶を交わすなり、彼は英語で話し始めました。否、滔々と話し続けました。どうやら、わたしが彼の中にある〈おしゃべりスイッチ〉を押してしまったようです。なかでも愛妻ジジ・ジャンメールについて話し出すと、もう止まりません。彼女がいかにチャーミングなのか。彼女はマジックを使えるので、どんなにシンプルなステップだろうと、素晴らしく素敵に見えるのだ、etc。
 〈おしゃべりスイッチ〉になったのは、たぶん、下記の写真です。英国の写真家・舞台美術家セシル・ビートンの著書「Ballet」に掲載された、ジャンメールの写真についてわたしが言及するや、ジャンメール愛が溢れ出てきたような気がします。数あるバレエ写真の中で、わたしが愛して止まない一枚です。疲れた時にこの写真を眺めては、張り詰めていた神経が解けていくような感覚を覚えたものです。プティ版『コッペリア』オンライン鑑賞のお供に、ぜひご高覧あれ!(2021年5月2日記)

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確定申告で使える〈アベノコウジョ〉付きです。

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