見出し画像

刺激を受けること

 2月17日 「ガイドウォークin奥びわスポーツの森」を無事に終えた後、湖北文化ホールへ向かいました。

1.「長浜城H-1グランプリ2023 表彰式&優秀作品発表会」
2.「第2回特別講座 対談 近江の城郭を語る8」

「1」は長浜市内の小・中学生を対象とした、郷土の歴史をテーマにした自由研究コンクールです。長浜城歴史博物館・長浜城歴史博物館友の会、どっちが主催かはわからないですが、第12回とあったので単純に10年以上の実績がある活動だということがわかりました。どういった研究を発表してくれるのかわからないこともあって楽しみでした。もし万民が知る有名どころの武将の話だったとしても、今時の子供目線の研究なら面白いだろうと期待していました。


審査員特別賞 速水小学校 5年生
「武将 速水守久について」(こんな武将知らないよ…。これぞ郷土史。)

 この武将はググれば出てくるけれど、ほとんど知られていない地元伝承武将。詳細不明といってもいいぐらいで、この発表者も「小谷城戦国歴史資料館」で調べたり館員の方に尋ねたりしたようですが、詳細はわからないということでした。唯一秀吉に仕えていたぐらい。
 速水城跡はあるんです。

土塁は残っているようです。

 マイナーすぎて大河ドラマに「出てきてた??」って思うような武将を、調べる気になったこの発表者は正直すごいと感心しました。私だったら、「わかんないから調べるのやーめたっ」てなります。
 わからないからこその郷土史だと思いました。


城長賞 長浜小学校 5年生
「明治の実業家 浅見又蔵について」(初めて盆梅展に行ったときに知った名前。)

長浜鉄道スクエア

 武将でもない明治の人物って、たとえお金持ちでも興味は湧かないはず。長浜の発展に寄与した人物を取り上げた発表者は、多分将来実業家になるだろうな…。
 鉄道遺産には興味があって、雪が解けたら敦賀にも行ってみようと画策中です。ただし車で。


友の会会長賞 長浜南小学校 4年生
「鯖そうめんの歴史」(食べたことない。味覚は人それぞれ。)

 郷土料理を紹介するのも勇気のいること。私がこれの存在を知ったのは初めて民間放送で紹介された時でした。それまではそのような郷土料理があるとは知りませんでした。昭和といっていたので歴史は浅いです。発表者は鯖街道や鯖そうめんの人気料理店の紹介もして、実際食べに行っているということで子供目線の紹介が面白かったです。
 鯖街道のことも詳しく知らないので調べましたよ。
「周山街道」「針細峠ルート」「若狭街道」「西近江路」。京都と小浜を結ぶ道ですね。西近江路とは琵琶湖西岸朽木ルートになるのでしょう。鯖街道は長浜ではないけれど、鯖つながりで着目したのも面白いです。


教育長賞 虎姫学園 6年生
「竹生島の歴史」(竹生島は私自身も大いに興味あり。長浜市の島。)

宝厳寺(西国札所第三十番、天女の島)
都久夫須麻神社(竹生島神社)
 市杵島比売命いちきしまひめのみこと (弁財天)、宇賀福神うがふくじん
 浅井比売命あざいひめのみこと  (産土神)、龍神りゅうじん

竹生島

 私が小学生の頃はお寺や神社を調べるっていうのも地味な感じだったけど、時代が変われば趣向も変わり、人目を気にしない子が出てくるってことなのだなと。いいことです。
 発表者は弁財天や唐門、観音堂についても調べていました。唐門の歴史に注目するところも面白いなと感心しました。ここはいいかな?って省かなかったところがいい。実際に竹生島に上陸しているところなんかも。現地に行って調べることこそ、研究の醍醐味だと思います。


銅賞 長浜小学校 6年生
「菊水飴」(名前は知っているけれど食べたことない。)

 余呉の菊水飴本舗の名産品です。水飴。

余呉湖

 箸で絡めて食べる水飴らしいです。まだ実物を見たことないです。
 この発表者の面白いところは、この飴を現代お菓子と合わせて食べてみるという実験をしたところ。こういう実験、私は大好きです。子供らしい面白発想がいいし、協力されたご家族の方も素晴らしいなと。普通子供がそのようなことをしたら、親としては注意したくなるだろうな…。


銀賞 長浜小学校 4年生
「石田三成について」(純粋に長浜の武将で定番。)

 定番すぎて今時の研究対象になるとは思わなかったから意外でした。

石田神社…だったはず…

 クイズ形式の研究資料をまとめた発表内容でした。子供目線で分かりやすいように工夫したようです。
 ちなみに小学校4年生はまだ、歴史の授業がありません。ということを初めて知りました。私が小学生の時もそうだったのかは、記憶が定かではありません。そんな4年生が興味を持って研究したということは、もしかしたら歴史に興味があるのかもしれません。
 こちらの発表者、「三成めし」も一部紹介してくれました。私も昨年の石田三成祭の時にお菓子系を少し買っていますが、こちらはしっかりめし系を食べたとのこと。

 以上の発表内容から、食べ物系が入った研究がとっつきやすいかもしれないと思いました。


金賞 長浜小学校 6年生
「小原かご」(余呉の方の民芸品としか知らない。)

 こちらの発表者は実際に小原かごを作る講座に参加されたということで、大したものだと感心しました。
 小原地区は丹生ダム建設予定地となって廃村になった集落で、もともとその集落で作り伝えられていたかごのことです。その集落に住まわれてた方もバラバラになってしまったのでしょう。小原かごを作れる人がとても少ないとか。もう一人しかいなかったはず。素材はイタヤカエデとありました。木です。作るのは子供の力ではかなり大変らしくて、お父さんにも手伝ってもらったらしいです。お父さんも大したものです。
 伝承もあるようで白子皇子が製法を伝えたとか…。

 普通なら楽な方、おいしい方を研究対象にするのに、ものづくりに着目したところが新鮮に映りました。ものづくりはいつの時代も大変だけれど大切です。しかもこの小原かごは自然の一部ですから、環境にやさしいものづくりということになります。
 小原かご、買いたくなりました。いくらぐらいするのだろう…。


 今回のコンクールは応募者数185名ということでした。自主的にしろ、勧められたからにしろ、こういった長浜を深堀した研究を小学生や中学生がしていると思うと、自分自身の刺激にもなります。というより、こういう活動をされていることを今まで知らなかったことが勿体ないです。


「2」の対談は次回、内容などを簡単に記事にします。


2月19日から23日に撮った写真の一部

2月19日

朝焼け
ムクドリ

2月20日

ハクセキレイ
トビ

2月22日

三角屋根
昼空

2月23日

種から育ったクリスマスローズ
梅盆栽
カワラヒワ

2月18日は「コミュニティカレッジ学園祭」、2月24日は野鳥と自然巡り。これらも後日投稿します。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?