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息子が特発性血小板減少性紫斑病と戦った日々③

~②の続き~

小さな腕に点滴が繋がれた。プレドニンというステロイド剤を投与するとの事。まだ5ヶ月の赤ちゃん時期で正直助かった。歩いたり走ったりしたい年頃だったら入院生活もっと大変だったと思います。血小板が少なくなっている紫斑病ということで柵付きのベッドの四方に布団を立てかけ、ぶつけたり怪我をしたりしないように気をつけなければなりませんでした。内出血含め、血が止まらなくなるからです。

毎日病室で息子と二人きり。病院内の洗濯室に洗濯をしに行く時と売店に行く時だけしか私の時間はありませんでした。息子と二人きりで不安の中で過ごす毎日は息の詰まるような日々でした。息子が大変な思いをしている中、母親のくせにそんな事を考えていました。

ふと周りの病室を見ると髪が抜けているためなのか帽子をかぶっている子供を見かけます。多分白血病の子も何人も入院していたんだと思います。毎日不安で押しつぶされそうな私とは違い、その子たちのお母さんは毎日元気に過ごしていました。病院の電子レンジでチャッチャと自分の簡単なご飯を作ったり、毎日笑って子供たちと過ごしていました。

先生からこの病気は完治の可能性が高いと言われたのを思い出しました。病気を比べることは良くないですが、私が落ち込んでいる場合ではないと気付かされました。

プレドニンはムーンフェイスと呼ばれる副作用があります。息子はみるみる顔が丸くパンパンになりました。このまま元に戻らないこともあるのかなと不安になりながらも完治の可能性を信じて少しずつ前向きに考えるようになっていきました。

~④に続く~

#家族の物語   #特発性血小板減少性紫斑病 #ITP #母子入院 #即入院 #血液内科 #骨髄検査 #ムーンフェイス

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