ハウルの動く城の話

少し前に読んだ本に書いてあったけれど、人間の記憶は始めと終わりほどよく覚えていて、中間が抜け落ちやすい。日記を書くのは夜寝る前なわけだから、金曜ロードショー見終わった後に書く日記は金曜ロードショーの話になるのも必然である。

今日の金曜ロードショーは「ハウルの動く城」。かつて映画館で観て、何度となく再放送される金曜ロードショーでも観て、それでも尚新鮮な気持ちでテレビの前に張り付かせる力があるのだから凄い。何回も観てるはずなのにワクワクするしCMが入るたび「いいとこだったのに!」と憤る。

ワクワクするストーリー、素晴らしい音楽、魅力的なキャラクター、美しい背景、なのにエンディングだけが当時も今も納得いかない。こう、丁寧に「面白い」を積み重ねてきたのに終盤に急ハンドルをきって無理矢理ゴールに突っ込んできたような。勝手な推測だけど宮崎駿が締切伸ばしに伸ばしたけどもう限界、ってところで鈴木敏夫が説得して軟着陸させたんだろうか。人間の記憶は初めと終わりほどよく覚えている、というわけで終わりの印象が悪いと映画の印象まで悪くなってしまう。それでも、エンディングまでで十二分に楽しませてもらってるから、文句は言えない。でもあの家族をもっと長い尺で観ていたかったと思うのです。

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