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あぁ、この感覚だ。息をするって。 ー”Close Contact”開催にあたり

一つの世界を突き詰めるだけでは永遠にたどり着けないものに、そっとたどり着けたような、辿り着けないと思い込んでいた呪いがすっと解けたような、そんな境地にいる。変わることを求め続けた自分が、変わらない部分をそっと初めて愛せたような。

アーティストとしての初のエキシビション、”Close Contact”が誰かに、ではなく私に与えたもの。

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思い立った時は、3週間を切っていただろうか。それでも、コロナに震える不安定な時代の切れ目に、オンラインでほぼ全てが進んで行けることがそっと証明された今に、月末になればもっと日常がやってくるその前に、どうしても今このタイミングで、生で、表現したいものがあった。

”Close Contact” はじめに
ベッドにうつぶせになだれ込む。胸がどくどくと打って、絶望しているのに、生きていることを痛感させられた。
自分の中に毎分毎秒こみ上げる無数の言葉たち。ちゃんと掴んで、味わって、文字にして。そして時間が経ってから、またそっと手の中で転がしてみる。生きるというのは何かをすることではその実なくて、「行うこと」の前後にある、感じたり 思ったり 嘆いたり もがいたりする、曖昧で複雑でふわりとしたものなのだと思う。
幸せの途中でふいに、またあの暗い方に足を滑らせてしまう。闇のない人間はいないだろう、ただ私は今もなおこの深い夜の中・絶望の中で、ありありと生を感じ続けている。人々は大人になり、この手に負えない闇を捨ててしまうのだろうか。私は今もなお、こんなにも深い世界と共に生き、関係を育ててきたようにも思うのだ。8歳とか14歳の時にもすぐそばにいた、世界をいとも簡単に飲み込んでしまうこの夜の海を、あの時と同じような鮮明さで保って。
私は、相も変わらず自分自身との濃厚なコンタクトをし続ける。模索し続けた命のリアリティ、人生はやっぱり素晴らしいという答えに、何度でも辿り着こうとして。私はそれを生涯、この現実の世界で模索し続ける、1人のアーティストとして生きていくだろう。何かをするとか、成すとかよりももっと根本で前提の、命ある人間の姿勢として。

このエキシビションに表現されているのは、情熱大陸の時に社会が捉えてくれた、表舞台に立つ明確で確信のあるリーダー山川咲の姿ではない。もっと裏側の私、もっとその奥底にいる、幼い頃から変わらない根本にある私。そしてそれは、きっと全ての人間の根本にも近いような気さえしている。日常では、決して足を踏み入れることができない奥底にあるものを、覗きに行った気がしている。この独立とコロナと、就職して・結婚して、10年・15年とかのこの節目に。

そして、こんな表現はきっとこの先、もう10年くらいはできないだろうなとも思う。

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作品♯6 「思考の海」

このエキシビションで多くの人たちが感じてくれるものは、咲ちゃんってこうなんだね、とか咲ちゃんの人生深いね、という類の山川咲の何かでは、最終的にはなくて、私という呼び水が、来た人の自分の人生をノックしていって、その人が求めている深い何かに触れられる感覚や、もっと大きな何かに抱かれる感覚なのではないかなと思う。

今まで、私はビジネスを舞台に、それでもヒューマニティの側に立って、自分が捉えた100の感動や感覚を、いかに相手に届けていくのかということを修練させてきたように思う。周囲に伝えるべきWHATを明確にして、どう効果的に相手に伝わるかを設計し続けた私が、言葉で伝えられるものなんて、本当は半分もないと思うほどの世界の広がりに触れ、言葉にできるものよりも大きな世界の表現に挑んだ。私が捉えた100が、人によって30にも5000にもなる、私にとっては怖いけど、新しい世界を。そして、それがアートと呼ばれるものらしい。

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作品♯3 「使者は夜の海と」の前で

みんなに・多くの人に来てほしいとは思っていないけど、でも、来るべき人に来てほしいと願っている。そんな、自分からだけではなく時代から後押しされて、やらざるを得なかったこのエキシビション。6/12−21(火水 休)でやっています。私に届くのは、良い意見だし、全員にとっていい作品なんてありえないけど、最後に来てくれた方々の、いくつかの言葉を紹介したい。

ご存知の様に、結構若くして母になってから、自分という人間への造詣を深めること、自分の言葉と向き合うことをどこかで諦めている自分となんとか上手く付き合ってきました。いつも、さきさんの発信に触れるとだからか焦燥感の様なものを感じます。他人も自分のことも、すごく掘り下げて磨いていくことを会うたびに極めていってるなって肌で感じていたし、それが時間的にもなかなか出来てないことを突きつけられた様な気がして。今回の展示では、けれど(特に最後のインスタレーションで)いい意味で「私の」人生を味わったり慈しむことに対して、肩の力が抜けた様な気がしました。何故だろう。
すばらしかったよ。想像と違った。完全に超えてた。絵とか写真とかがあるのかなとか思っていたけど違って、全体がその繋がりがすごかった。全体で大きな作品になっていた。
サウンドインスタレーションは、入った瞬間から鳥肌が立つほど、フィジカルでしか体験できないものを、味わえた。ずっと家にいて久しぶりに家を出て、アートに、いや何か大きなものにどっぷり触れて、すごく久しぶりで、この余韻にずっと浸っていたいと思う。
咲ちゃんのこの、何かを深く表現する丸裸な感覚に触れるって、美術館とか映画とか本当か、それらとは全く違う体験なんだよ。
どんどん進化しますね、咲さんの動物的で本能的な感覚の鋭さがいつも時代のどこか先端の部分をとらえていて、今日もエキシビジョン刺激をもらいました
本当になんて表現したらいいのかわからないんだけど、心がぎゅっとした。最後のは、映像作品見れない俺が、いつまでも見ちゃったよ。人の奥底にあるものが見えている気がして。
「私には、夢がない」、一番気づきたくないことに気がついた。
感動しました。って言葉しか出てこないですけど、やっぱり生身の人間はSNSで見ている人と、全然違うんですね。迷ったけど、ここにきて、咲さんという人間に出会えました。

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「生まれ落ちた世界を。抱えていた葛藤を。世界に抱きしめられた瞬間を。心が解けていく10分間を。コロナで切望した人間の本当の日常を。人間の心のうちの全てを。描きたいと思う。描いてみようと思う。」

そんな、山川咲のアーティストとして初のエキシビション、”Close Contact”は、自分が2年前に作ったIWAI OMOTESANDOでしか開催が出来ない、場所も期間も限定的な、今ここにしか絶対に成り立たない「生」であることにこだわった体験型の作品群になっています。ぜひ、21日までの会期中にお越しいただけたら嬉しいです。

同時に、どうしても来れない方のために、敢えてオンラインでも鑑賞できるようにもしています。これはこれで、新しいオンラインとは思えない、オンラインを超える体験を今、開発していますので、興味のある方は、どちらかでお越しいただけたら嬉しいです。

”Close Contact”鑑賞チケット・オンラインチケットは、Peatixで販売中。(オンラインチケットは、鑑賞チケットの一番下にあります)

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“Close Contact” 2020/6/12〜6/21
@IWAI OMOTESANDO

アーティスト
山川 咲 Saki Yamakawa (CRAZY WEDDING創設者)
田中 英行 Eikoh Tanaka (Qe to Hare Inc.代表取締役)
空間設計・制作:五味 春佳
写真・映像:山根 香
主催:Close Contact Executive Committee
協賛:IWAI OMOTESANDO
協力:ArtSticker / L.L.A. School
企画:Qe to Hare Inc.

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CRAZY WEDDINGを創業したのは27歳の頃。今は34歳、1児の母。結婚・出産・子育てを経て、もっと自由に、もっとクリエイティブに。
コメント (1)
咲さんの良さは、常に体当たりで挑戦しているところだなと思います^^
実績が注目されることが多いやも知れませんが、素の人間らしいところが人を惹きつけるのかなと思いました^^

もっと自由に、もっとクリエイティブに、美しい世界をと僕も思います^^
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