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絵が下手だった。それでも描き続けた。【エッセイ】

こんにちは、花巻です。
私は普段、マンガのアシスタントをしたりイラストを描いたりしています。

以前にnoteでも書いたことがありますが私は絵を描くのが嫌いでした。
なぜなら絵がヘタクソだったからです。

先日、過去の絵をリメイクして比較した画像をSNSに公開しました。 
それがこちらです。

パリピ

線画色付き


3年という時はあっという間なようでとても長い時間で、3年もの時間があれば人は成長します。
私も例外ではなく、自分では気づかない間に成長していたようです。
もちろん、まだまだ至らない点はあるけどそれでも、前の自分よりは幾分か成長できています。


私は専門学生だったころ、先生やクラスメイト、先輩たちから「絵が下手」とか「パッとしない絵」とか「画力がない」と散々言われ続けてきました。
事実でしたし、自分でも分かっていました。
もちろん、そういう学校ですからそう言われて悔しさはあれど嫌とかは全くなく、自分ももっと上手くなりたいと思っていました。

でも、ヘタクソだから絵を描くのが楽しくなくてマンガを作るために絵を描かなくてはいけない、という義務感でずっと描いていました。
絵を描くことを楽しめるようになったのは2年前、専門学校に通い始めて1年が経った頃のことでした。

学生の頃に始めたマンガのアシスタントの仕事がきっかけでした。
マンガ制作のいろはを学ぶために始めたアシスタントでは、はじめの頃はトーンなどの仕上げ作業だけのお手伝いでした。
絵を描くのが苦手な私には背景作画など到底できるはずがない、そう思い仕上げ作業のみ募集していたところに応募して携わることになりました。
人物の線画に影をつけたり、集中線などの効果線を引っ張るだけの作業、ただそれだけの仕事です。
それでも私には充分でした。
実力が足りてないと思っていた私にとってはそれだけでもスキルアップに繋がる有難いお仕事でした。
また、プロの作家さんの線画を生で拝見できることも私の成長に繋がりました。
「職人は目で盗め」という言葉があります。
まさしく絵の世界においても言えることで上手い人の絵を意識的に見るだけでも画力というものは向上します。
私は日常的にプロの絵に触れて毎日少しずつ気づきを得ることでレベルが上がったのだと思います。

少しだけ絵がうまく描けるようになって初めて絵を描くことが好きになれました。
絵が上手い人はこんなにも楽しい思いで絵を描いていたのかと実感しました。

よく「継続は力なり」なんて言いますが、私は継続するのが結構苦手な方です。
何をやってもあまり続かずすぐに飽きてしまいます。
そんな私が何故、嫌いだった絵を描くことを続けられたのか。

そんなもの特に理由なんてありません。
強いていえば辞める理由がなかった、ただそれだけなのです。

きっと私は何かきっかけがあれば絵を描くことを辞めていたでしょう。
でも少なくともこの3年間、辞めるきっかけがなかったのです。
もちろん、この3年間で何度も「絵が下手だ」という言葉は聞きました。
コンペだって何度も何度も落ちました。
何を描いてもいいねは付かないし評価もされませんでした。
悔しくて辛くてたまらなかったし絵を描くことが苦しかった、描きたくなくなることもありました。
それでも、描くことを辞める理由には至らなかったのです。

こうして絵を描き続けた私は2年かかってようやく絵を描くことを楽しめるようになりました。

正直、まだまだ私は評価されてるとは言えませんし、満足のいく結果も出せていません。
それでも前よりは絵を描くことを、絵を描く自分を好きになれました。
少しずつではありますが、私の絵を好きだと言ってくれる人も今ではいます。
私はその人達の期待に応えたいのです。
私の可能性に掛けてくれた人達を裏切りたくは無いのです。

まだまだ私は夢に向かう途中の道で、これから先ずっと長い道を歩んでいかなければいけないだろうけど
それでも私はきっと辞める理由を見つけるまでは描き続けるのだと思います。

それでは、今日はこの辺りで。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
またどこかで。

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