文化の日
「文化の日」は明治天皇のお誕生日。といっても、そうそう、という人は少ないかもしれないですね。
多くに知られるは「自由と平和を愛し文化をすすめる」国民の祝日です。
この日(11月3日)は春の昭和の日(4月29日)にならび、国のために功労のあった人に対し「春秋叙勲・褒章」が授与されます。
「春秋叙勲」の対象は70歳以上の者、または55歳以上の者で、「精神的又は肉体的に著しく労苦の多い環境において業務に精励した者」「人目につきにくい分野にあって多年にわたり業務に精励した者」とされています。
この「人目につきにくい分野で、その道一筋に生き抜き功労した」方々あってこその、日本の産業、文化の伝承でありましょう。きっとみなさんの周りにも、ご受章された方がいらっしゃるのではないかしら。心よりお祝いを申し上げます。
さて、授けられるメダルのデザインにも、桐、橘、菊などの植物があり、それらにも意味があるのでご紹介を。
「桐」は菊とともに皇室の紋とされてきた植物で、その花色が格調高い紫色なことも相まって、吉祥文様として祝儀のきものや袋帯に描かれている植物です。
「橘」はみかんの仲間。お正月の鏡餅にのせるあれですね。女性のお守りとなる木といわれます。といわれてみると、おひな様を飾る際にも橘の木がありますよね。長寿、子孫繁栄の象徴でもあり、婚礼衣装や礼装にも多く描かれています。
「菊」はもともと鑑賞用ではなく、薬の力を持つ花とされていました。そこから無病息災、心身の安定、邪気を払うなどの意味が込められています。また「菊を飾ると福が来る」とされ、 お正月や節句など、季節の折々に飾られる花です。
このように植物にこめられた意味を知るたびに、おきものや工芸品などの格式もより知れて、日本の伝統文化への興味も高まります。そんな好きのおすそわけを、今日の良き日に。今日もいちりんあなたにどうぞ。
キク 花言葉「高貴」
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