日本の伝統的な行事である七五三(しちごさん)。古い時代の日本では「七つ前の子は神の子」といわれ、ひとは七歳に達してはじめて社会一般から生存権が認められたのだといいます。
似たような故事は「七草(人日)」にもありますが、それほど昔は、子どもたちが生きながらえることが容易ではなかったのでしょう。それゆえ七五三においても、3歳、5歳、7歳と節目のたびに、子どもたちの健やかな成長と健康を願ってきたのだろうと推察します。
そんな七五三の風習ですが、由来は江戸時代に始まった神事とされ、旧暦の数え年で行うのが正式とされます。慣習に倣うと、11月15日に行う儀式です。
現代では伝統的な行事としてだけでなく、家族の絆を深める機会や、子どもたちの成長の記録を残す文化としても、大切にされていますね。
なにより、小さな子供たちの和装は、日ごろのやんちゃな姿さえ忘れてしまえるほどに愛らしく、また小さな子が、千歳飴の袋を地面にすりながら歩くのは、思わず笑みがこぼれます。
昨今、暗いニュースも聞こえてくることも少なくなく、そんな現代にみる子どもたちの明るい晴れ姿には、ささくれた心まで洗われるような、希望の光を見るような、ありがたい気持ちで胸がいっぱいになります。
お参りの日、お天気に恵まれるといいですね。健やかに、たくましく育ってくれますよう願いを込めて。今日もいちりんあなたにどうぞ。
プリムラ 花言葉「運命をひらく」
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フラワーギフト専門店 「Hanaimo」 店主 鈴木咲子
都内生花店に8年在籍ののち渡独。2000年に南ドイツ、アルザス地区の生花店での勤務を経て帰国後、ドイツ人フラワーデザイナーなど、トップフローリストのアシスタント、バイプレーヤーとして従事。2002年 通販サイトHanaimo開業。「あなたの想いを花でかたちに」をモットーに「想いを伝える」プロフェッショナルとして日々精進。 一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格
https://www.hanaimo.com/