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ハワイ旅行追記③ヘルメットに心乱されて

絶対やりたかったクアロアランチでの乗馬。
最高の体験だった。

オプショナルツアーへ申し込み、2時間の乗馬体験に参加。
ワイキキから、クアロアランチと書かれた大きな観光バスの送迎で現地へ向かう。
ほぼ満席のバスに一人で乗っていたのは私くらいだった。
平気、大丈夫、と何度も心の中で念じる。
ハワイへ出発する空港の時点から何度も呟いてきたが、
もはや念じるようになっていた。

現地へ到着。
バスを降りるとすごい景色が広がていて、気分も一気に晴れた。
まずはガイドさんがバスに乗っていた人全員に色々説明をしてくれた。
全て英語。必死に聞き取る。多分なんとかなる。
乗馬の他にもバギー、自転車、バスなど、色々なツアーがあり、どれも楽しそうだった。
乗馬開始まで少し時間があったので周りを散策、写真を撮りまくる。
ぼーっとしていると、大きな声で私の名前だけ呼ばれる。
私だけ開始時間に遅れていた。

日本語でのレクチャービデオを約5分見せてもらう。
わかりやすかったけど、初めての乗馬だったので大丈夫かなという思いは残ったままだった。
M(サイズ)と書かれているヘルメットを受け取る。
かぶる → どうだろう? → 大丈夫か!
私は頭が大きく、普段から帽子がきつい、入らないことがよくある。
ヘルメットはあまりかぶったことがなかったから、よく分かっていなかった。
これが悲劇の始まりだった。

私の他に、二人組、三人組の方たちと一緒だった。
私一人だし、最後尾をゆったりついていきたいなと思う。
普段から先頭を歩くより、後方でついていきたいタイプ。基本人任せ。
キャサリンだったか、キャシーだったか、女の子の馬に乗せてもらった。
とてもかわいかったけど、なんだか私の馬だけ落ち着きがない。
私も初めてのことで、馬のちょっとした動きにビクビクしてしまう。
インストラクターの人は平然としているので、多分大丈夫なのだろう。
私が重いからかな、乗り方が気持ち悪いのかなと馬の気持ちを考えてみるけど、今日出会ったばかりの馬の気持ちがわかるわけもなく、まずは私も気持ちを落ち着かせた。
みんな馬に乗ったので出発。
「ユー カモン!」
先頭のご指名を受けてしまった。
このパターン。自分が思っていた真反対になること、人生でもよくあるよねと受け入れる。
そうなったからには切り替えは早いタイプ。
乗せてくれている馬に信頼をおいて、不安な気持ちは無視して出発。
馬は慣れた様子で歩いてくれる。
進めば進むほど、私の気持ちも落ち着いていく。
実際に体験することで、不安は消えていった。
何事もそうなのかも。どうしても無理だと思ったらやめたっていいしね。

ふふ~んと楽しんでいたら、なんだか頭に違和感を感じてきた。
次第に違和感は大きくなり、それが痛みへと変わっていくのにそう時間はかからなかった。
痛い…ヘルメットのサイズ…痛い…
最初にちゃんと確認すれば良かった。
確認しなかった私が悪い。私のバカ!
こういうことをよくやってしまう私。
残り約1時間…頑張れるかな…頭の血管…
そこからは乗馬や自然に感動する気持ちとヘルメットへの感情で心が乱れまくり、平気なフリを装う術を更に一段と磨き上げる時間となった。
素晴らしい体験だった。

馬が本当にかわいかった。
途中、景色ではなくずっと馬を見つめていた。
道中で馬がオシッコをした。
すごい勢いにびっくり。
そりゃオシッコもしたくなるよねと思う。
2時間も乗せてくれて、付き合ってくれて本当にありがとう。
頭はヘルメットを脱いだ瞬間からなんともなかったから、大したことなかったのだと思う。

まずはやってみること。違和感はちゃんと確認すること。
再確認できた一日だった。


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