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世界遺産と急勾配ハイ。ナビ様ごめんないさい。

5月、晴れたら行こうと思っていた世界遺産、和歌山県にある那智の滝。
すごく遠いこともない距離で、車で出発。
青空の下、初めて走る道に少しドキドキしながらも、とても気持ちのいいドライブ。
しばらく走るときれいな海が見えてきて、こんなところがあるんだ!とテンションがあがる。

そのまま海岸線沿いに道を進む。
最高のドライブ。
途中で車が停めれそうなところが何カ所かあって、停まって海を見たいと思うのだけど、決断力がなく、優柔不断な私はアクセルを踏み続ける。
えっ?さっさと車を停めたらたらいいだけなのに、何をためらうの。
自分でも自分の思考が不思議。
停めたい気持ちと、停まれないない自分にオロオロしてしまう。
いつもこんな感じだから、出た出た…って感じ。
全ては自分次第なのに。
そんなことをしているからタイミングを逃すことも多い。
タイミング…ダイジ…
しかし、今回はタイミングを逃したからこそ(通り道にあったから逃してなくても辿り着いた)、一番のスポット(自分が停めれたからそう思っただけでどこも素敵だった)に停めることが出来た。
私のタイミングはここだったんだ!と自己満足。

景色は南国。ハワイも思い出す。
日本にも素敵なところが沢山あって、私には知らないことがまだまだ沢山あるのだと改めて思った。
ここも世界遺産?世界遺産て、本当は日常の中にもいっぱいあるんじゃないかと思う。

途中ローソンに寄っておにぎりを買った時、店員さんがおばあちゃんに優しく接客されていて世界遺産だった。

そんなこんなで那智勝浦町へ到着。
那智山の雄大さに圧倒されながら駐車場へ向かう。
無料駐車場を目指していたけど初めての場所だったからよく分からず、ナビを無視して前の車についていったら有料駐車場に入ってしまった。
ここに入るつもりでしたよと平常心を装い、料金を支払う。
私のバカ。ナビ様ごめんなさい。

まずは熊野那智大社を参拝。
気持ちを確かめるように、石段を一段一段上る。
なかなかの急勾配。さすが世界遺産。(世界遺産とはそういうことではない)
数々の階段から転げ落ちてきた私は、安全第一でゆっくり手すりを掴んで上る。ここで落ちたら確実に流血する。迷惑をかける。
それでも何度重心が後ろへ傾いたか。私の重心はおかしい。

無事上り終えてお参りをし、いざ那智の滝へ。
アスファルトの道を通っても行けたけど、せっかくだったので山の中の石段を歩いていくことに。熊野古道なのかな、よく分かっていない。

何も知らず歩き始めた山の中の道は、息切れしまくりだった。
この写真では伝わりにくいかもしれないけど、これまたなかなかの急勾配。
さすが世界遺産。(世界遺産とはそういうことではない)
上る時には石段に手をつきながら上る。
あまりの急勾配石段が面白くなってきて、既に笑っている足と一緒に半笑いで歩く変な人だった。急勾配ハイ。

那智の滝を見上げた時には、石段のことは忘れていたような気がする。
この場所に来ることが出来て良かった。
今までなんで来なかったんだろうと思い、不思議な感覚があった。
急勾配ハイも背中を押してくれたのかおみくじ三回引いて、木を燃やさせてもらって、色々参拝させてもらった。

駐車場への帰り道も急勾配と分かっていながら山の中の道へ。
さすが世界遺産。(世界遺産とはそういうことではない)
途中、マッチョなお兄さんと可愛いお姉さんとすれ違う。
マッチョ兄さんに「この先まだ続きますか?」と尋ねられた。
もうすぐですよと伝えたが、マッチョ兄さんの筋肉を持ってしても厳しいのかなと思ったが、可愛いお姉さんのことを思ってのことだったのかなと思うと、マッチョ兄さんの優しさも世界遺産だった。

帰りもまた海へ寄ろうと決めていた。
今度は朝とは違うスポットへ。
こんなにもドラマチックに海が見える場所があるなんてと、朝とはまた違う感動だった。
この海も本当に気持ちのいい場所だった。

行って良かった。知れて良かった。見れて良かった。
体力がある限り、また行きたいと思った那智の滝。
世界遺産だから特別とかではなく、ただ純粋にそう思えるところだった。
これから行かれる人にも、体力に無理がなければ山の道の石段をおすすめしたい。

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