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[源氏物語13] 人妻・空蝉の部屋に夜こっそり忍び込む

子供もわかる!? 源氏物語
光源氏君と12の花めぐり

源氏物語「帚木」「空蝉」のお話です

あらすじ

光源氏が男子だけで恋の座談会したあと、妻の葵の上に会いに行くため、左大臣の家に行きました 自宅に帰ろうとしたのですが、不吉な方角で帰れなくなりました 左大臣の部下の紀伊守の家に一晩泊めてもらうことにしました。 そこには、年の離れた夫と結婚した空蝉がいました。 光源氏は夜になったら、こっそり空蝉の部屋に忍び込みました。 空蝉と忘れられない夜を過ごしました。 光源氏はまた空蝉に会いたいのですが、どうしたら会えるか色々作戦を考えます。 二人の恋愛はどうなるのでしょうか?

ぜひ、Youtube版も見てください!

空蝉の部屋に夜こっそり行ってみる

※夜遊びイベント 発生!
光源氏は夜、こっそり姉君の部屋に遊びに行くことにしました
夜、女の子に会いに行くと、いつもよりドキドキして
親密度がグッとアップすることがあります
光源氏は初めての夜遊びイベントの挑戦になりますが、気合は十分のようです
※良い子はマネしないでね

みんなが寝静まるのを待ちました

西側の部屋に行くと小君と姉君が会話していました
姉君「お客様はどんな感じだった?」
小君「噂に聞いていた通りの綺麗で聡明な方でした」
姉君「ふーん、そうなんだ」
姉君「あとで女房に来てって伝えといて」
姉君「私はもう寝るわね」
小君「おやすみなさい、姉上」
小君は自分の部屋に戻りました

光源氏は聞き耳を立てていました
光源氏「姉君、もう少し僕のことに興味を持ってよ!」

光源氏はこっそり姉君の部屋に忍び込みました寝ていた姉君は、屋敷に仕える女房が部屋に入ってきたと思いました
姉君「もう来てくれたの?」
光源氏「やぁ、君が姉君だね」
光源氏「君に会いに来たんだ」
姉君「えっ!?」

姉ぎみは、寝ていたら、突然知らない男が枕元に立っていたので、恐怖を覚えました
姉君「......だれ?」
光源氏「そんなに怯えないでおくれ。僕は光源氏だよ」
姉君は助けを呼びたかったのですが、帝の第二皇子で高貴なお方だったので、騒ぎ立てることができませんでした。

空蝉に告白する

姉君は小柄で華奢な感じの女の子でした
光源氏「ずっとあなたのことが好きでした。こうして会うことができて嬉しいです」
光源氏は姉君に告白しました
姉君「人違いではありませんか?」
光源氏「僕は本気だよ!君のことが好きなんだ!」
光源氏「悪ふざけで言っているんじゃない」
姉君は困りました。
姉君(私は伊予介様の妻よ)
姉君(どうしたら、この人帰ってくれるのかしら)

姉君は小柄で華奢な身体だったので抱き上げて
部屋に連れて行こうとしたら
光源氏の服から焚物のいい香りがしました
姉君「ちょっと離してください!」

光源氏と空蝉の密会現場を女房に見られてしまう

物音に気づいた女房が不審に思い光源氏の部屋をのぞきました
女房「どうかされましたか?」
姉君「あっ!?」
女房「まぁ!?」

光源氏と姉君が抱きあっているところを屋敷に仕えている女房に見られてしまいました
光源氏「みんなには内緒だよ!夜が明けたら迎えに来てね☆」

女房は本来なら主人の妻を助けたかったのですが、光源氏は高貴なお方なので 黙って出ていきました
姉君(助けて!!)

姉君は女房に見られてしまい絶望しました。
明日から「若い妻が、若い男に浮気していた」と噂を流れると思うと泣けてきました

姉君「わたくしと貴方では身分が違いすぎます」
姉君「もう悪ふざけはおやめください」
光源氏「泣かないでおくれ」
光源氏「僕は何度もこういうことをやっている浮ついた男ではないよ。今日が初めてなんだ。」
姉君は光源氏をまじまじと見るとカッコよくて、地味な私とは不釣り合いだと思いました。
姉君(私は伊予介様の妻だし、光源氏について行って飽きられたら惨めだわ)

空蝉は普段大人しい性格ですが、
ヒドイ女だと思われてもいいから
強い意志をもって光源氏を拒否することを決意しました

光源氏「今夜こうして逢えたことも運命だと思う。僕を受け入れてくれ。」
姉君「私がまだ結婚してなければ、素敵な申し出でしたが、私は伊予介様の妻です!」
姉君「今宵あったことは誰にも言わないでください」
泣きながら姉君は訴えました

光源氏「わかったよ。そんなに伊予介殿の方がいいのかい?」
光源氏「参ったな」
光源氏「こんなにハッキリ断る女性は初めてだよ」

君の花の宝石を見せてよ

光源氏「ところで君は花の宝石を持っているかい」

姉君「花の宝石ですか?」
姉君「これですけど」
姉君は光源氏に白椿の花の宝石を見せました

光源氏「わぁ白い椿か、可愛いな」
光源氏「変な虫がついてるけど、金の装飾が豪華だね」

姉君「花の宝石が好きなのですか?」
光源氏「あぁ、とても好きなんだ」
姉君(これをあげたら光源氏様は帰ってくれるかも)
姉君「これは差し上げますので今日のところは...」

光源氏「えっ!?いいの?」
光源氏「君の花の宝石をくれるの!?」
姉君「はい...」
光源氏「ありがとう!すごく嬉しい」
まさか今日、姉君から花の宝石を貰えると思っていなかったので、光源氏は驚きました
光源氏は姉君の白椿の宝石を大事にしまいました

そんなやり取りをしていたら、ニワトリが鳴いて朝を知らせてくれました

光源氏「もう夜が明けてしまったか、残念だな」
光源氏「今日は帰るよ」
姉君(早く帰って...)

姉君を部屋の入口まで送っていくと光源氏は
光源氏「待って!」
光源氏「また連絡はとれないかな?」
光源氏「いや、難しいよね...」

迎えに来た女房に姉君を引き渡しました

光源氏と空蝉 和歌を詠む

光源氏
つれなきを恨みも果てぬしののめにとりあへぬまでおどろかすらむ
(あなたの冷たい態度に恨みごとも言えないまま朝になってしまった、どうしてニワトリはこんなに忙しく鳴いているんだ)

空蝉
身の憂さをなげくにあかであくる夜はとり重ねてぞ音もなかれける
(我が身を情けなく嘆き、ニワトリの声と重ねて、私も声を上げて泣いています)

源氏物語14に続く
光源氏は空蝉に手紙を送りたい
でも、どうやって…
弟の小君に手紙を届けてもらおうと思いつきます

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