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24歳で起業した私が、資金調達で「融資」を選んでよかった3つのこと

東京から地元北海道旭川市にUターンをしてきて早3ヶ月。
数年ぶりに地元に戻ってきたとなると、「数ヶ月はゆったり過ごす」というイメージがあるが、むしろエンジンは切れることなく走り続けているわけで。

ぶっちゃけ、たまにガソリン切れ…なんて生活を送っている私ですが、Uターン1ヶ月後には起業、そして融資を受けました。その約10日後に、旭川市の江丹別という小さな町にカフェをオープン怒涛すぎやて……

かつでゲストハウスだった建物をリノベーション。
店内は現地の木こりさんがディレクションしてくれました。

大学生時代に一度起業は経験しているものの、当時は個人事業主だったため全く違う手続きのステップ。そして、融資を受けたのは「初」でした。

そして、「融資」という言葉。意味は理解していたけど、実際に何が必要で、どんなステップを踏むかという詳細は無知で。

また、資金調達の形としては、融資の他に出資、クラファンなどのオープンソーシャル型のものなどがあるかと。

出資はスタートアップの段階でやるにはリスクが大きく、不可逆的であるという点から無しに。クラファンは今や主流ではありますが、創業時の流動性の高いタイミングで実施するのが適切かという点で検討した結果、最終的に私は融資を選択しました。

この選択に関しては、事業形態や戦略によって変わるため、何が最適かは周囲の信頼できる方に相談しながら決めるのをおすすめします!(決して自分だけでは決めないこと。最低でも3人くらいの信頼できる方に相談してみるといいかも)

さっそく

ということで、今回私が創業時の資金調達として選択した「融資」について早速お話しようかと思います。

「単にお金を借りるんでしょ?」
「書類作りが大変そう…」
「時間がかかりそう…」

みないなイメージを持つ方が多いであろう融資ですが、結論、個人的には受けてよかった点がめちゃくちゃありました。

その中でも特にこれから資金調達として融資も検討している方にむけて、少しでも参考になることがあればいいなと思い、3つのポイントに絞って書いてみることにしました。

タイトルでは「よかった3つのこと」と書いていますが、合わせて「ここは気をつけた方がいいかも」みたいなことも少し書いてみたのでそちらもぜひ。

①なにより事業計画とめっちゃ向き合うことになる

これはイメージ通りかとは思うのですが、とにかく事業計画書と激にらめっこ状態になります。というくらいに、真剣に、数字ベースで事業計画と向き合うことができます。

ざっとA410枚

漠然と〇〇したいな〜みたいなのより、1年後に年商〇〇で、3年後には〇〇。5年後には次の事業展開が見込めるように売上と現場の事業をこういうバランスでやっていこう。

みたいな具体的な数値ベースで語れるようになります。なので、後に投資家さんへプレゼンするとなった場合にも使うことができます。

そして、私は融資受ける前から事業計画書をごりごりに固めておいたため、融資相談から融資の可否が出るまでに銀行へ行ったのは「一度のみ」でした。

というように、事業計画書があればより具体的な数値ベースで事業スタートが切れる。そして、質が高ければ融資までのスピードもより短縮されます。(私は結果的に3週間くらいで実行までいったかも…銀行さんにも感謝🙏)

もちろん計画通りに進めばいいですが、事業計画書は計画通り進めることが目的ではなく、ある程度の指標をもって、目指す未来の方向性を見据えるための地図であり、探知機のような存在だなと思いました。

②リスクがあるというメリット

リスクとメリット。ある意味矛盾しているようなこと二つの言葉ですが、私は融資によって得た「リスク」というのは、捉え方を変えれば事業を推進する上での大きなメリットになるなと。

融資が決まった日の帰り道。雨上がりの綺麗な夕日。

分かりやすく逆説的に説明をすると、例えばクラファンだと決して借金はないためリスクはあまりない。しかし、その反面で「返さなくてもいい」「いつやめてもいい」という状態にもなり得る。

つまり、融資は「返すためにも必死になる」「また融資を受けるための実績をつくる」という状況になるため、これは大きなメリットかと思います。

つまり、マインド的な面でのメリットがあるということですね。

ただ、借りられるからといってあまりに高額な融資金額に挑戦しても、後に無理をすることになってしまうので、そこは現実的な数字をベースに折り合いをつけるのをおすすめします。

③手元に現金があるという安心感

最後はやはりこちら。

私のような年齢で起業する人間が最も恐ろしいと思うのは、キャッシュアウトを起こすこと。つまり、「売上はあるのに手元の現金がありません」という状態です。まさにお手上げ🤷‍♀️

現地の仲間たちが手伝ってくれました。
すごく温かな仲間たちで幸せです。


融資を受ける際は、事業計画をもとに設備資金だけでなく運転資金(約4〜6ヶ月分)くらいを見込んで相談をします。

そのため、仮に1〜2ヶ月で事故って大変なことになっても、まだ余力は残っているため、手元でキャッシュアウトを起こす可能性は極めて低いです。

というように、お金に捉われすぎず、精神的にも少し余裕を持って立ち上げに専念することができます。

お金がなくて事業が作れないというもどかしさに左右されずに、自分のしたいことに注力できるという。なんとも魅力的なことです。

◎これは気をつけた方がいいという点

融資を受けてよかったポイントを3つに分けて説明しましたが、やはり注意すべき点もあったので合わせてお伝えしますね。

①勢いはやめよう

事業計画をしっかり作って、いざ提出!いい感じに進んだ!!ん?金額をさらに上げませんかとのご提案!嬉しい!!ぜひ!上げられるところまで上げます!!!!

…みたいな、金額アップのご提案はめちゃくちゃ嬉しいのですが(実際私も浮かれてた)、ちゃんと計画を見直しましょう。そして「本当に返せる?」と自分に尋ねましょう。

そして、銀行側も営業です。あなたが褒められているわけではありません。

一時的な感情で決めてしまうのは危険なので、判断するときは至って冷静なタイミングで。時間を置いても大丈夫です。焦らず、焦らず🌱

②銀行の方を敵視するのもやめよう

あの銀行マン貸してくれなかった!!なんでやねん!!

…それは実力不足です。諦めて、もう一度自分の作った計画書を見直しましょう。決して銀行の方が悪いわけではありません。

というかむしろ、私の担当者の方はかなり近い距離でサポートしてくださり、今もなおビジコンや補助金のサポートをしてくださっています。

決して敵ではありません。むしろ共同体で一緒に盛り上げていってもらえたらそんな幸せなことはないですよね🌱

さいごに

ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。実は私も起業をする前は、融資を受けるという選択肢はあまりありませんでした。なんなら最終手段くらいに思っていました。笑

ですが、ファイナンスの勉強や知り合いの経営陣の話を聞くと、自分には融資が一番最適解であることがわかりました。

これおすすめです。起業する人はみんな読んでみて。事業計画書のことも少し書いてあります。

というように、やはり経験が少ない中、何事も自分一人で決めるのは危険です。そして、誰に相談するかもすっごく大切です。

一つ言えるのは、「経験したことがある人」に相談することです。経験したことはなく知識だけある人に相談しても、リアリティがない場合が多いです。

なので、融資を検討している方に対して、私も今後はお答えできる範囲でお力になれたらと思います。

まぁ、ビビってても進まないので若いうちは小さくてもチャレンジしてみることをおすすめします。年齢が仇となることもありますが、それ以上に応援してくださる素敵な方にもたくさん出会えます!

まだまだ返済もあるので、これからもがんばっていこうと思います🐑笑

🐑そんな背景から生まれた弊社がこちら

🐑そんな背景からできたカフェがこちら

江丹別にくること、起業することのきっかけをくださったお二人。きっかけは小さなことかもしれません。
いつもありがとうの仲間たち。
かわいいインターン生と、地域の素敵な方々。

24歳、北海道生まれ。2022年に日本一寒い村である北海道旭川市江丹別町への移住を決めると同時に、「&SHEEP」の立ち上げを決意🐑羊を通じて、心も身体も環境もととのう、そんな新しい衣食住のかたちを発信します⛄️🏠