私には白血病になった知人を助けることはできない
事実だけが現実になって
いま隣から車が突っ込んできたら、人生がここで終わるのかーとか。
いま火山が噴火したら街は消滅するのかーとか。
そこに一切の感情のない空想を頭に浮かべて、それでも今日は変わらず始まって、今も生きている自分がいるという事実だけが空想ではなく、現実になっていて。
ふとした空白の時間、そんなことを考えながら、公園でこの文章を書いています。
年末、かつてからお世話になっていた大好きな先輩に白血病が見つかった。
私より一回り年上なその方は、学生時代から学生扱いや歳下扱いすることなく、「仲間」として受け入れてくれた。
年齢的にフェアじゃないコミュニケーションから始まることに違和感を感じていた当時の(今も)私にとっては、なんだかすごく新鮮で。何よりうれしかった。
そんな大好きな人から白血病になったと聞いた時、自分の心の水分が一瞬になくなってしまったのを感じた。
「自分に何ができる?」と問いを立てても、出てくる答えは全てありきたりなものばかりだった。
生まれたばかりのお子さんがいて、家族がいて。今どんな気持ちなのか、もし自分だったらどうするか。
けど、結局は事実を受け入れることしかできないことに気付いて。感情はそこに一旦置いておくしかなかった。
どんな言葉を選んでも、どこか温度のないものになっていて。そんな自分の無力さに悲しくなった。
自己と他者。一周まわったら同じものだと昔は思っていたけど、こういざとなった時に助けられない結果をみると、やはりそれぞれ別物であることを自覚する。
空想を現実にしていきたい
人が人を救うには限界がある。というか、手遅れなことが多い。
だから、最終的に人を助けられるのは、人ではなくて、もっともっと大きな存在だと思う。
自然とか空気とか、つまり、大地のすごく大きいエネルギー。
地球全体でみると、人間なんてちっぽけな生き物。どこに誰がいるかなんてわからない。
だから、私たちは、私たちを包み込む、もっと大きな自然や空気に感謝して、守っていかなきゃいけないと思う。
それが結果的に自分の大切な人、大好きな人を守ることに繋がると思うから。
「こうあったらいいな」という空想を空想で終わらせずに現実にできるのは、意志を持つ我々人間だから。
自分の生き方、暮らし方に納得感を持って。
いつか、未来の子どもたちに自信を持って、「生きるってたのしいよ」を伝えたられたらいいなと思います。
大好きな人とずっと長く一緒にいたいと思う全ての人へ。少しでもこの文章が役に立ちますように。
24歳、北海道生まれ。2022年に日本一寒い村である北海道旭川市江丹別町への移住を決めると同時に、「&SHEEP」の立ち上げを決意🐑羊を通じて、心も身体も環境もととのう、そんな新しい衣食住のかたちを発信します⛄️🏠