見出し画像

自転車旅行で折り返しを迫られる

自転車旅行では一定の地点を目指して自転車をこぎます。スタートやゴールを決めてそれに対してどう進むか考えるのが基本です。よくわからないけど行けるところまで行って引き返すというのはあまりよく使うやり方ではありませんが、時間に限りがある中で未知の道を求めてもう少しだけでも進んでみたい場合の体験談になります。

残念ですが、これ以上進むと帰りの飛行機間に合いません。

石垣島の事例

2003年12月石垣島の事例です。当時、沖縄を3泊4日で走行していました。3日目の夜に那覇をフェリーで出発し、4日目の午前中に石垣港に到着、6時間だけの滞在でしたが自転車をこぎました。当然のことですが1周なんてできません。時間がないのでひたすら反時計回りに自転車をこいでいました。2時間半が経過しました。どこで折り返すかが気になってきます。これ以上進みたいけど進むことで予定の飛行機に搭乗することができないリスクが高まります。星野集落で泣く泣く折り返しました。

厚床での事例

2007年の時のものです。厚床駅前です。サハリンから北海道に戻ってきて、滝川から自転車をこいできました。その日は中標津空港から羽田空港経由で名古屋に戻ることになっています。

その日は厚岸の宿から根室に向かって自転車をこぎ進めました。自転車遠征11日目で最終日です。与えられた時間はわずかに8時間です。

草原の景色を横目に自転車をこぎ進めました。起伏が若干あるもののたいしたことありません。北海道らしいサハリンにも似た景色が続いています。

根室市内に突入したことで、市街地へ意欲が高まります。5kmで厚床駅に到着しました。さて、ここからどうするか?先へ進むと空港連絡バスに乗り損ねる可能性があります。しかし、眼前にある未知の道路。時刻は正午に近づいていました。

結局、厚床駅で打ち止めにすることにしました。安全側に判断が回るのは仕方なかったのです。その先をこぎ進めたのは15年後になりました。

判断の検証

結果としてその判断は正しかったことを15年後の旅で実感しました。目立つランドマークが厚床駅より東は温根沼に到着するまでありませんでした。温根沼まで20kmありました。当時の若さでも1時間はかかります。

総括になりますが、冒険的な旅で忘れてはならないのが判断を安全側に行うことです。また次があるという考えを捨ててしまうと大変な目に遭います。

空港連絡バスを逃してしまったではまだ笑える話ですが、時に命を左右しかねない事態になってしまうこともあります。「野心的な旅には危険が付きまとう。」これは必然です。余談ですが冒頭で掲載した石垣島。16年後に家族旅行で現地を再訪し、星野集落の先にある玉取崎を散策しました。展望台から眺めの良い景色が見えました。もう進むことができない場合はそこで写真を撮って次の旅への課題としています。見出しの写真は座間味島。やはりここで折り返しました。続きを体験したいですね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?