ショート×２（その７）ポンタは人気者

とらねこの共同マガジン『トランスミッションⅡ』｜とらねこ｜note

どこの公園にも主のようなネコがいる。ポンタも該当するだろう。昼間は公園のベンチでずっとたたずんでいる。特別なネコではない。特殊能力があるわけではなく、ただ単に長生きしているだけだ。

その公園に行くといつもポンタが出迎えてくれる。ポンタはこの公園になくてはならないネコだ。ランニングする人、ベンチでくつろぐ人。みなポンタのことを知っている。

よくネコの居場所を言わニャイでという人がいる。言わなくてもポンタのことは誰もが知っている。虐待を恐れてのことだろうが、仮にそんなことしようものなら・・・やらかす前に問い詰められるだろうね。そもそもエサの残骸がなければ一見さんは正確な居場所を絶対見つけられないけど。

この日もノラネコ食堂でランチを食べた後はお気に入りのベンチで休む。それがポンタの日課だ。何も特別なことはないけど、ゆったりと時間が流れている。穏やかな日がずっと続いている。

ポンタを見ているとそれでいいのだと思うようになった。ポンタに教えられることは多い。だからみんなの人気者なのだ。