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傷には紫雲膏⁈

みなさん、「紫雲膏」

って聞いたことはありますか?

そう、あのなんとも言えない、

真っ赤なくさ〜〜い匂いを漂わせる

塗り薬です。

今のクリニックに勤めて

紫雲膏のにおいを嗅いだとき、

幼い頃、

祖母がよく私の傷に塗っていたやつだ!!

と、においで思い出しました(笑)

まぁそのくらいクサイ塗り薬なのですが、

実はものすごく優秀な薬だったのです!

今日はおとぎ話バージョンで

紫雲膏について語ります。



あれは私が勤めて

2年目になろうとしていた春のことでした。

出勤した途端、

医療事務の同僚が真っ青な顔で近寄り、

「酒見さん!!院長のおでこが

     大変なことになっています!!」

と言うんです。

院長室をノックし、

いつものように挨拶をすると、

振り向かれたその顔は、まさにお岩さん








ガーゼも貼られておらず、

ありのままの傷口から

雫のような血が垂れており、

思わず私も、

「おでこどうしたんですか?!」

と、はっきり聞いてしまっていました!!

院長:「あぁ、これは紫雲膏よ」

と言っているけど

どうみても血でしょ!

紫雲膏の量じゃないって〜

と心の中で突っ込んでました。



どうやら、

朝のルーティーンマラソン中の坂道で

地面にポコっとしたところがあり、

あ!と思った時には

すってんころりん1回転して、

気づいたら時には地面だったとか。

いろんな人から振り返るように見られて、

なんとか家路につき

浴室のシャワーで洗って、

紫雲膏を塗り出勤したそうです。


傷口は、約5cm程ぱっくり開いて、

中がこんにちは〜していました。

看護師の私からしたら

どうみても縫合処置案件!!

縫った方がいいと勧めるけど、

頑なに行かないといい、

奥様が形成外科を予約し

強行突破に挑むも、断固拒否!

(後に、院長は怖がりだから

人に縫われたくなかったのよ〜と

奥様から聞きました。笑)



そういう訳で、

私がなんとかするしかないと思い

奥様に洗浄処置グッズを調達してもらい、

院長のおでこをナースが処置!

側から見たら

なんとも不思議な光景だったと思います。笑

洗浄すると、傷口はポケットができてて

そこに砂が入っていたり

脂肪組織が見えていました。


ヒィィ!痛そう!!!!



そして私は半信半疑ながら、

紫雲膏をたっぷりと塗りました。

数日は私が毎日洗浄し、紫雲膏を塗り

それから数ヶ月間は

自身で塗ってもらいました。

すると、1ヶ月後には傷が塞がり

線のような感じになり↓

約8ヶ月後には

跡形もなく傷が消えたのです。↓

写真が集合写真のときのしかなく

画質が悪くてすみません。

(跡が残ると思っていたので、

こんなことなら

記録に残しておけばよかったー)


まさかここまで傷が治るとは、

ここに勤めるまで

西洋医学で学んできていた私としては

まさに目からウロコでした。

院長の話によると、

紫雲膏は江戸時代から使われてきた

塗り薬で、

刀傷にも塗られていたそうです。


ちなみに、傷ができてすぐに

漢方薬のツムラ通導散を毎食前に

5日間内服し、

そのおかげで痛みも出血も

ほとんどなかったそうです。

確かに出血はほとんどありませんでした。

ただ残念ながら、

内服薬はドラッグストアには

販売してないようです。

病院で処方してもらうか、

処方箋なして購入できる薬局で

入手できます。

紫雲膏の概要はこちら
こちらのサイトが一番わかりやすい解説をされていたので、
引用させていただきました。

なるほど〜

成分にごま油や豚脂が入っているから

臭いわけだ。

皆さん、ニオイに騙されることなかれ。

もし縫いたくない傷ができた際には、

ぜひ参考にしてくださいね。

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