アニメのワンピースって今1073話見れるらしいですね - ONE PIECE視聴記録#1
こんにちは!私、さけお!
努力・友情・勝利の血が通う生粋のジャンプっ子!
ワンピースのことはずっと気にはなっていたのだけれど、気づいた頃には話もどんどん進んで数十巻、アニメ換算数百話……とてもじゃないけど気軽になんて触れられない!
だけど私……見てしまったわ……Netflixで……実写版ワンピースを……!!
……とまあそういう事情で、ガチ最低限の知識しかないまま実写版を履修した結果、長い長いワンピース視聴の旅へと船を漕ぎ出すことと相成りましたさけおです。
ガチ最低限の知識、がどの程度かと言われれば、
麦わらの一味の顔と名前はわかる
テレビでしょっちゅう見かけるような名台詞と名場面だけは断片的に知ってる
たまに金ローで映画を流し見したことがある
という程度の状態、まさしくご新規というやつ。
ご新規の悲鳴が美味しいことは知っています私だってオタクだもの。
だから記していくよ、都度都度ちゃんと書き殴っていくよ。まとめようと思ったけどどう考えてもまとまんねえよこんちくしょう。
ちなみにさけおはれっきとした腐女子であり、というかそもそもこの世の創作物において地雷が基本なく、なんでも美味しくいろんな角度から楽しめるタイプのオタクです。
ただの感想としてまとめていくつもりなので、例えば仮に「男と男の関係性」についての話題を持ち出していたとしてもそれは決して掛け算の話ではありませんが、一応まあ腐女子でもあるので、そういう視点の持ち主から出る感想だということはご留意くださいませね。
ていうか1073話ってどういうこと?
ロロノア・ゾロという男
私オタクだから、そしてこの日本国に長年住まうひとりのオタクとして最低限の知識はあるから、知ってるんです。わかってるんです。
私絶対麦わらの一味の中だったらまずもってゾロが好きなんです。フォロワー一同はよくよく存じ上げていることと思いますけれども、ええ。
芯の強い男大好物なんですよ。
そして刀を扱う男も大好物なんです(ヒント:タイムスリップして半妖の男の子と出会うアニメにハマった幼少期、どシリアス鬼もの幕末恋愛シュミレーションゲームにどハマりした思春期を経て、現在審神者を兼業するオタク)。
断片的な知識しかない中でもゾロは間違いなく好き。ていうかもうなんなら実写版見る前から既に好き。
故に実写版がまずやばかった。
いや実写版のロロノア・ゾロ凄まじくなかったですか?皆さん見られました?見てなかったら見ろ。
筋肉の造形美から立ち姿から何から何まで“知識がなくてもみんなが知ってるロロノア・ゾロ”でびっくりしちゃって……
洋画・海外ドラマ(の雰囲気を持った)ジャンル仕様の麦わらの一味、すごく雰囲気がよくて。
ゾロも私が浅い知識と記憶の中で知ってるよりも笑わないしクールな男になってるけど、それがまた実写としてこちらの次元に引っ張ってくるにはすごくいいバランスで……。
ゾロがゾロすぎてゾロなんですけど!?!?!?って机叩きまくりながら見て、そのまま8話まで一気に駆け抜けようとして、「てめえにルフィの何がわかる」みたいな台詞を聞いてうっかり焼かれてアニメ見ることにしたんですよ私は。
そうだよオタクだからクソデカ感情って大好物なんだこれは男に限った話ではない性別も人間か人外かも関係ないクソデカ感情そのものが私をこんなにも焼いて焼いて立派なキャンプファイヤーにする。
いやだって、あの芯が強くて、頑なで、己の仁義や魂にのみ従うような男が、ルフィという存在には全幅の信頼を寄せただけでなく、ルフィという人間をうっかりあっさり語られようものならお前にあいつの何がわかるムーブまでしてみせる。どういうことですか?
実写版でうっかり焼かれた私、もう立派にキャンプファイヤーになっちゃって。想定の5億倍喜んじゃって。喜んじゃったから思ったんですよ。
実写版、知識のない私ですらわかるほどにめちゃくちゃ展開かっ飛ばしてるけど、ゾロがルフィに全幅の信頼を置いて「お前が俺の船長だ」って心の底から思うまでを、ちゃんと見てからもう一度ロロノア・ゾロという男を好きになりたくはないか?
オタクである私、己が己に向けたその問いについてYESしか答えがありません当然です。
でもやっぱり怖いよお!!!!なんてフォロワーに縋りながらようやくアニメをポチッとなして、ルフィが出てきて、コビーが出てきて、初期のコビーこんなんやったん!?とか後で語ろうと思いますけどそういう新鮮な驚きを得つつ、出会いましたロロノア・ゾロ。
声高!!!!!!!!
初見の感想まずそれ。いや声高。初登場あんな声高かったんか全然知らんかった。
実写版で見ているときのロロノア・ゾロ、「この3本目の刀を抜くときがお前の死ぬときだ……」みたいな、てめえ程度の雑魚なら3本目の刀を抜くまでもねえ強者臭がプンプンしていたんですけど、アニメロロノアは初っ端から三刀流。そりゃそうだお前は三刀流の男なんだから出し惜しみする理由なんざねえよな。
三刀流でばんばか斬ってルフィともしっかり共闘、斧手のモーガンを思っていたよりあっさり撃破、少年誌バトル漫画初期あるあるだ〜!!なんて勝手に思って勝手に喜びながら、飯を食う展開に辿り着くわけですけれども。
めっちゃ笑うやんけ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜思ってた5億倍大口開けて笑うやんけ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!
いや、知ってはいましたよ。知識はあったんです。彼、いわゆる、な「主人公一行の静かめクールポジション」に見せかけておいて、かなり豪快に笑いますし喋りますよね。彼は兄に一族郎党皆殺しにされ兄本人に俺を殺しに来いと言われた天才イケメン忍者とかではないんですよ。生殺与奪の権を他人に握らせるなと叫んだ男でもないし半分炎半分氷の男とかでもない。
わかってはいても、先に摂取してしまったものがまず実写版だったというのはかなりの打撃でした。だってあれ先に食っちまったんだよ仕方ねえだろロロノア・真剣佑・ゾロはめちゃくちゃクールな男だったんだよ。
そもそも私は「ロロノア・ゾロ」という存在が好きなわけであって、クールであるか否か、大口を開けて笑うか否かは好き度に影響しないんです。
私はろくにちゃんとした知識のないうちから、うすらぼんやりとしか知らないくせして国民的アニメすぎて謎に思ったよりも知っている彼の戦いぶりや語り口調、何よりその芯の強さにうっかり惚れ込んでるわけなんですよあと刀。
だから「あまり笑わない超絶クールなロロノア・ゾロ」の後に「大口開けて豪快に笑うし想定の8000倍は喋るロロノア・ゾロ」を摂取してしまうとどうなるかと言いますとね、死ぬんです。オタク。
致死量の推しなんですよ。致死量のロロノア・ゾロなんです。あまり笑わなかったはずの推しがめちゃくちゃ笑顔な姿とかって、あんまり頻繁に浴びると死にますでしょう。
致死量じゃん!!!!!!!!致死量ですけど!!!!!!!!!!!って、斧手のモーガンを倒したあとの飯シーンの時点で思ってましたもう救いようがありません。
私は現在第17話、ウソップ加入までを見切った段階でこの文を書き殴っているわけですが、そりゃあもう致死量のロロノア・ゾロを浴びせられて徹夜直後の朝だってーのにカロリーメイトも2本しか喉を通りません。普段だったら4本入りを1箱ペロリです。
私実写版を先に見てしまったから知ってるんですよ、ミホークっていうなんかめちゃくちゃ強い男と決闘するんでしょロロノア・ゾロ。そしてその後身も心もルフィの仲間になっちまうってワケ。助かりますか?助かりませんねありがとうございました。
コビーって最古参だったのか
実写を見て初めて知りました。というかそもそも私、コビーという存在を割とつい最近まで存じ上げていなかったのですよ。
というのも、何を隠そう、「知ってるワンピースのキャラだったら誰が好き?」という質問に対し、私は長年「ゾロとシャンクス」と答えてきました。
シャンクス、ええそうです、あのシャンクスです。
見に行ってたんですよ、実は。フィルムレッド。
あの映画を見に行ったことにより、私は初めてコビーという男と出会いました。なんかやたら聞き心地のいい声がするピンク髪のいい感じの男。どう考えてもいい子じゃないですかめちゃくちゃイイじゃないですか、映画で浴びた範囲で既に私はコビーのことだって大好きです。
その後時を経てうっかり実写版を浴び、あの凄まじく美しいFaceを持ったコビーに焼かれることになります。なんじゃこの美しい子は。
実写版におけるコビーとヘルメッポが成長してゆく流れも最高に良かった。見始める前にTwitterであれが原作にはないものだと知って5度見しましたとも、ええ。
映画で出会ったあの男の子は、初回から出てくる、ゾロよりも古参の子だったのか……という衝撃。というか初回ってこんな展開だったのか……という衝撃。樽に乗って漂流してたなんて初めて聞いた、さすがルフィ。
ごめんねコビー、でももう大丈夫私君のことちゃんと把握できたから、アニメの君のことも迎えに(?)行くね……などと思いながら、いざアニメつけてみたら、コビー………………この子がコビー!?!?!?!?
初期の絵柄だからどうこうではない、作画が全然まるきり違う、初期コビーこんなんやったんか!?丸くて愛らしいなもっと顔をよく見せて!?
そうか、そうか……このコビーが、作中でどんどん成長していき、定期的に海兵として顔を見せてくれて、そしてあのフィルムレッドで見たコビーに繋がっていくんだな……と思い、いや、こんな初期特有の最初の村に置いていくポジションの子が最新まで登場するワンピース、めちゃくちゃイイな………………と思うなどしました。
コビーとの別れ方もめちゃくちゃよかった。実写もよかったんですけどアニメめちゃくちゃよかったです。やさしい世界だった。
ナミさんってずっとかわいい
語彙を失ったオタク、ナミさんのことずっとかわいいな……かわいいな……としか言えん生き物と化しています。
いや、ナミさんってかわいいですよね。実写のときも思ってましたけどナミさん本当にかわいい。
私のツボにしっかり深々とぶっ刺さるようなキャラクターではないんですけど、なんでしょうね、結局箱推しになっていきますよね。みんな好きになっちゃう。だからどう足掻いたって初期の心を許してない頃のナミさんのことも好きになっちゃうんですね。
ナミさん初回からいる〜〜!?ってこれもまた初知りでめちゃくちゃ喜んでしまった、関わりがなかっただけで実は初回からいたんだ……全然知らんかった……。
実写版では海軍基地に潜入するところでルフィと出会って一緒に走り回っておりましたが、そこくらいでしか彼女の単独での泥棒っぽいところがなかったわけなので、おお……泥棒してる……!!ってかなり喜んでしまいましたずっと喜んでんなこのオタク。
ずうっとマメに泥棒してて、強かなところを見せつけまくってくれた上で、バギーのところでルフィと出会う。
出会ったときのやりとりもナミさん強か〜〜知ってた〜〜〜!!!て感じで、これまたシンバル叩く猿のおもちゃのように喜んでしまう……。
追っ手から逃れるための策もめちゃくちゃに強かとしか言いようがなく、自分のための策であり、自分自身のことだけを守ろうとしている策でしかなく、檻の中に閉じ込められたルフィを見てもごめんね〜♪くらいの顔をしており。
実写版でのナミさんもだいぶ強かで、要所要所でルフィたちのことを信用していない、というか自分さえ助かればいい!というようなところは垣間見えておりましたが、アニメはその倍強かな女。
だけども、バギーの大砲をルフィに向かって撃てと言われると、撃てない。火がついたのを確認するなり、自分の手のひらで握り締めて消してしまう。熱くて痛くてたまらないはずなのに。
こんなんみんなサンジになるやろがい。
ナミさ〜〜〜〜〜〜ん!!!!!!!!ってうっかり叫びかけたがな真夜中に。
そう、これだよこれ……ナミさんって結局そうなんだよ、優しいんだよ、いい子なんだよ。
私ですら実写版を見る前からうすらぼんやり知っている、ナミさんの過去。ナミさんの故郷の話。
実写版を見たとき、ナミさんのターンってサンジ加入よりも後だったんだ!?めちゃくちゃ不穏期間長かったんだな!?ってかなりびっくりしたんですが、アニメというか原作展開だと実写よりも更に長い期間彼女は暗躍することになるわけなので、これってつまり……ナミさんが実は覚悟がガンギマっているだけの優しい善人であるというということが、相当マメに丁寧に描かれてしまう、ってコト!?などと、またうっかりシンバル叩く猿になってしまいました。
実写版ですら「助けて、ルフィ」はシンプルに泣いたんですけど、これ、相当の話数相当の時間をしっかり丁寧にかけた上で、ワンピース特有の決して綺麗とは言えないけれどその分本気で顔をぐちゃぐちゃにして泣いているため読者・視聴者の涙腺を完全に木っ端微塵にさせるあの表情で「助けて」って言われちゃうわけでしょ?そのとき私生きてると思いますか?私は死んでると思います。
私は強い女のことは好きです。覚悟が決まっている女のことももちろん好きです。守られているだけがヒロインではありません女の子だってできることを武器として戦うんです。その姿を私は一万年と二千年前から愛してやまないわけなのでナミさんのことだって当然今世も来世も愛しています。
そして私は実写版を見たので、ウソップ→サンジ加入の後がナミさんのターンだということを知ってしまいました。私は今ウソップ加入まで見たところです。恐ろしくて膝だって笑っていますまるで敵を前にしたウソップです。
まだまだ話数がかかるということは理解していても大変恐ろしいですねどうしましょうね。墓のことはフォロワーに頼んであるのであとは見るだけですよがんばりましょうね。
道化のバギーの憎めなさ、百計のクロの憎らしさ
敵ですら愛してしまう作品は名作中の名作だって日本書紀にも記されています。
バギーという存在、ネタバレにもならない程度のうすらぼんやりとした事前情報として、現在も元気に登場するっぽい話は聞いていました。
ネタバレが全く苦にならないタイプのオタクなので、ジャンプ本誌のいくつかの作品の感想ツイは月曜の夜になるとしょっちゅう踏みに行きますが、その際たまに見かけるんですよね。ワンピースの内容も。
まあ私は「バギー」と言われても誰それ?という状態で、なんか古参キャラらしいということしかわからず、それ故に割と最近かなり美味しい展開があったらしいといううすらぼんやりとした今知ってもあまり意味のない情報しか摂取できていなかったわけです。
実写版を見て、アッ!!ピエロの顔したキャラはなんか見たことある!!ってまず思いました。ピエロの顔したキャラがバギーだったのか、とイコールでようやく繋がり、そしてあのちょっとホラーチックできっちりしっかり敵なのに、千葉繁さんの声と喋りも相まって何故か結局憎めない、「道化のバギー」という存在を認知することになります。
ほんでアニメですよ。
バギーの憎めなさ度が5億ポイントUPしました。
先に実写の「道化のバギー」を吸っていたことにより、バギーはもっとこう、少なくとも序盤のかなりかなりでかい壁として機能する敵として、結構怖い感じで出てくるもんだと思っていたんですよね。
ところがどっこい、アニメのバギー、かわいいやんけ。
敵としての怖さが全くないわけではありません。序盤の敵として、そして初めてルフィたちの前に立ちはだかる悪魔の実の能力者として、斬っても斬っても意味のない「バラバラの実」のどう解決すんだよこれ感はちゃんとそこにありました。
ナミさんが憎むような「海賊」らしい、明確な破壊の描写もあり、町長さんや店番をするワンコの話を経ると尚、誰かが愛し真剣に築き上げてきた街並みを一瞬で破壊する非道さは鮮烈に映ります。
だけども、いい意味での小物感もまた、間違いなくそこにあるわけですよ。
シャンクスとの過去話が挟まった時点で、より、アッこいつ全然憎めないタイプの敵だ〜〜!!となり、また壊れて狂った猿のようにシンバルを叩き散らかす羽目になりました。
彼の抱く野望も、バラバラの実を口にした経緯も、シャンクスを恨む理由も(これはもしかして今後もっと深い何かが出てくるのかもしれないけど)、いかんせん「序盤の敵」臭がプンプンする。
自分の野望や信念、欲しいもののためなら悪いことだってするけれど、根っからの悪人なのかと言われたら、どうなんだろう……?と思わせるような、コメディじみた愛らしさ。千葉さんの声がまたそれを上乗せして、そして気づけばすっかり好きになってしまう、道化のバギー……。
このバギーという存在、今もしっかり健在でちゃんと出てくるらしいという情報、うすらぼんやりとでも摂取していてよかった。バギーが出てくる、というだけで、最新まで追いかける意義が既にあります。そのくらいに憎めない、めちゃくちゃにいいキャラですね。
倒され方も序盤の壁よろしく、苦労した割にあっさりとしていて、なんなら最早ギャグ展開。
実写版で見た、頭と手と靴だけのバギー、アニメでも一緒だ〜〜〜!!!ここは一緒だったんだ!!!って目キラキラさせちまったよ。
実写とアニメ、違うところと同じところ、どちらもかなりよかっただけに見比べて探すのがとても楽しいですね。
そしてその対比のように、ヘイトしか集めていかなかった男、百計のクロですよ。
実写版を見てる時点で、ウワ〜〜〜〜〜すんげえ嫌な敵だバギーと真逆だ〜〜〜〜〜〜!!!とか思ってたんですけど、アニメはその8億倍クロへの憎悪の集まり方がすんごかった。
バギーのような「敵だけど憎めない」キャラの後に「憎さしか残らない極悪非道な敵」を持ってくるの、すごいな……。
ウソップについては後述しますが、ウソップ加入の流れ、実写版とまるきり違いましたね。
ウソップ加入の流れは私実は1ミリも存じ上げなくて、実写で見たものもアニメで見たものもまるで記憶になく、こんなんだったんだ!?という衝撃の連続でした。
実写版が割と結構ホラーじみていたというか、バギー以上に洋画よろしく恐怖感を煽る展開や演出が目立ったのも相まって、この館怖〜〜!!感がありましたけど、アニメはなんてことない、館自体はめちゃくちゃ平和。
実写版のように造船所なんてないし、使用人はたくさんいるし、村は何の変哲もない普通の村だし、ニャーバンブラザーズなんて名前アニメで初めて聞いたし、なんならシャムは女性だと思ってたらしっかり男だったし。
でも実写化するにあたって、結構長かったウソップ加入編をやろうと思ったときに、ウソップ海賊団の少年たちやジャンゴとかまで出してたらどう考えても尺が足りないしいろいろと無理も出てくる……。
少なくとも実写版だけを見ていて、何ひとつ違和感なくスムーズに進んで、大事なところ(百計のクロという存在の悪逆非道っぷりやニャーバンブラザーズとゾロの戦い、船のことなど諸々)は拾えるあの展開、いや、お見事……と思わず拍手してしまいました。めちゃくちゃスムーズだったもんな……。
その後アニメで見たものが原作と同じ展開なわけなので、私は正規ルートを後から辿ったわけですが、クロの敵として人としてのクソっぷりが実写版の8000倍は上でビビり散らかした。なんやあの生き物。
敵としてめちゃくちゃよくできている……強いし、意味わからんし、強いし、強いし、非道だし、強いし……
ウソップという人間の「本気」と「本心」を物語の最前線に引っ張り出すには相応しすぎる悪逆非道っぷり。脱帽ですわよ。
ジャンゴという憎めない敵キャラも一緒に出すところがあまりにも視聴者に優しすぎる。ジャンゴ、憎めなさすぎる。苦労人やろお前。よくやってるよお前。
ルフィという我らが主人公、我らが船長の考えとは真逆もいいところのキャラクター、百計のクロ。バギーに麦わら帽子を傷つけられたときは、ナミさんの言葉通り「動揺」という言葉がしっくりきたけれど、クロやクロネコ海賊団の連中を前にして、ウソップが馬鹿にされて笑われたときなど、割と本気で怒ってましたね。あのシーン、序盤におけるルフィという人間の人柄が見える貴重な部分でかなり好きです。
「百計のクロ」が「キャプテン・クロ」であることをやめて「クラハドール」になるための計画の第1歩として、襲われて利用されて生かされたのが斧手のモーガンだった、という伏線回収、あまりにも華麗。
実写版ではアニメよりも濃く、細やかに「斧手のモーガン」という存在がどれだけ己の権力と手柄に固執しているかが描かれていただけに、ここに関しては実写→アニメ、という順で摂取したのはかなり大正解だったなと思いました。
実写版でモーガンが固執していた「手柄」の中に、「百計のクロ」の存在もあったが、それはクロの計画で……という部分は実写版でも吸えたし、なんなら「斧手のモーガンが権力と手柄にやたらと固執している」描写は実写の方が丁寧。
だけど「モーガンがクロの身代わりになった部下のことを紛うことなきクロ本人だと思い込んでいる」部分については、アニメを見てようやく合点がいったところです。
それなりに有名な海賊なら、顔だって割と鮮明に割れているはずなんですよ。手配書だってありますものね。
そっくりそのまま似た顔の人間を錬成して身代わりにできるわけでもあるまいに、偽処刑させて本人は実は生き残ってました!は、漫画だしあれなんだけど、クロ本人の計画がかなり綿密な分そこだけ結構描写が強引だな、と思っていたので、アニメを見てジャンゴ!!!!!!!!ってなりました。めちゃくちゃキーマンやったジャンゴ。
クロが若かりし頃のモーガンの顎を割ったところ、ウワ全部回収してくれる!!!!!!!!って大喜びでシンバル叩きました。私のことは猿と呼んでくれて結構。
ウソップとカヤ
カヤかわいすぎん?
知ってましたけどね。知ってました。実写版のカヤ死ぬほどかわいかったもんそらアニメのカヤだってかわいいんよ。あたりまえ体操ってヤツ。
ウソップという男、あからさまにオオカミ少年やピノキオをモチーフにされた「ホラ吹き男」なわけですけれど。
気が弱い、というよりはどうにも肝が小さくて、怖がりで、嘘つきで、煙たがられて誰も信じてくれない……そう見せかけた、本当はただただ優しい人。ウソップという人間。
優しい嘘がつける人間は、強い人間です。誰かのために嘘をついて、それを隠し通せる覚悟があるというのは、紛れもない強さです。
……という概念そのものは、誰だって知っています。誰だってどこかで見たことがある概念です。いろんなところで見聞きするものです。
ウソップという人間の凄まじさ。
村の人間に追い立てられ、海賊団の仲間たちにも見損なったと背を向けられ、助けたかったカヤ本人でさえ最低だとウソップを拒絶して。
それでも尚、「だったら俺がこの坂道で食い止めて、いつものように全部“嘘”にしてしまえばいい」などと膝を笑わせながら言い切ってしまえる、そのメンタリティですよ。
ルフィもそう、ゾロもそう、戦うということに基本慣れていて、なんならもうとりあえず先に手足刀が出るタイプです。戦うとなれば自分が最前線に立って、敵のところへ突っ込んでいく、文字通りの「切っ先」です。
ナミさんはウソップ加入前唯一の後衛ですが、彼女はそもそも戦う描写があまりなく、基本お宝を掠め取る担当なので、役割がまるきり違います。
そんな中現れる、ウソップという「守護」を体現する男。
「守りたい誰か」のことを「守る」・「護る」ということを、「海賊が襲ってきたということを誰にも言わず、手柄にもせず、村のみんなの命だけでなく心と平穏も全て守る」という形で知らしめてきた、ウソップという男……。
泣きながら、鼻水垂らしながら、足を震わせながら、弱音だって吐きながら、立ち上がれなくなっても信念だけは折らないその姿、あんまりにも英雄の2文字が相応しい。ちょっと格好が良すぎやしないか。
弱さを知る人間は強いんですよ。だから間違いなく君は強い。ウソップ………………………………。(ここで失われる語彙)
3年間尽くし続けてくれたクラハドールはお前の命を狙う海賊だったのだと急に言われて、受け入れられずにウソップの頬をぶってしまったカヤの気持ちも痛いほどわかるし、だけどウソップの気持ちだって当然痛いほどわかる。私がちょっと2人目のルフィになってふたりまとめてビョンビョンに伸ばした腕で安全なところまで回収してきたい気持ちにすらなる。
実写版ではカヤの病気の主な原因は毒を盛られていたことだったわけなので、アニメではどうなんだとハラハラしていたらそんな危険な描写はなく、ただしその代わりに血も涙もねえ絶望を実写の数倍叩きつけられ。
でもやっぱりカヤも強い子ですね。実写版でもカヤはなんだかんだと強い子でしたが、アニメのカヤも強かった。
私は強くて儚い女のことを愛していますが(先程の推し一覧参照)、ワンピの女は大体お前の趣味的にやばいと思うでと事前に警告を受けており、警告通りしっかりと洗礼を受けた形になります。
私はね、自己犠牲の塊のことを愛してしまう運命にあるんですよ。あとはわかるな?
実写版ではあのふたり、付き合ってんのか?とか突っつかれておりましたし、なんなら別れ際にしっかりとキスをしましたが、あれは洋モノならではの描写ですね。実写版においてはあった方がむしろ自然なシーンでした。そしてアニメを見て、ないのが元来のそれだということもよくよくわかります。バランス取るの上手いなあ……。
あの絵で、あのタッチで、ウソップとカヤというふたりを見ると、健全なただの友人にしか見えないんですよね。だけど実写になって見てみると、お前ら付き合ってんの?って言われない方が不思議なふたりに見える。いやあ、上手いなあ……。(2回目)
カヤは紛れもなくウソップにとってのヒロインだったのだと思いますが、ヒロインだからといってロミオとジュリエットになるわけでは決してない。
互いのことをひとりの人間として大切に思い合う「ウソップとカヤ」のふたり、どう足掻いても私に刺さらないわけがなかった。お疲れ様でしたありがとうございました。
モンキー・D・ルフィとはなんだ
なんなんだあいつは。
紛うことなき主人公です。
我らが船長。みんなの太陽。決して消えることのない絶対的灯火。
だけど、彼は根っからの聖人ではない。
良い奴だけど、善人だけど、決して聖人ではないのである。
仲間と相対したときのルフィ、敵と相対したときのルフィ、そのときそのときの反応やそこから見えてくる彼の芯を想像するに、そんなふうに思うわけです。
平等な天秤なんて彼の中にはない。
平和を望む博愛精神も別にないし、必要がなければ誰かを助けることだって別にない。
ただ、自分が見て、聞いて、感じたことにいつだって忠実で、だからこそ「助ける価値がある」と思ったらそのときだけ動く。
コビーのときからずーーーっと、一貫して変わらずそうだな、と、ウソップ加入までを見届けて改めて思いました。
そんな「善人だけど聖人ではない」ルフィだからこその魅力ですよね、きっとね。みんながルフィの後ろについていくことを決めるのって。
自分の信念に基づいて動いているからこそ、他者の信念に基本的に口を出さないところ、とてもいいなと思います。
それ故にゾロの戦いには余計な邪魔でも入らない限り一切手を出さなかったりとかして、ナミさんが理解できずに怒ったりとかバギーの辺りでもしてましたけど。
そんなルフィだからこそナミさんの信念にだって別に口は出さないし、止めもしないし、ナミさん本人が「助けて」って言うまで待っててもくれるんですよね(アニメの展開まだきちんとは知らないから、半ば言わせた形なのかもしれないけど)。
ルフィがいい奴だからついていくんじゃなくて。
ルフィが正義の味方だからついていくわけでもなくて。
ただただ、ルフィが周りの人間に見せ続けてきた「モンキー・D・ルフィという人間の物差し」とそれがもたらした決断・結論が、偶然周りのみんなのことを救ったから、みんなルフィについていくんだろうな、みたいな。
私はね、必然性というものが大好きなので、麦わらの一味のみんながルフィの背中についていくことになるその「必然性」の予感を今から感じ取って、既にときめいていますとも、ええ。目が爛々としていますとも、ええ、ええ。
気がついたら原作は数十巻、アニメは数百話、とてもじゃないけど気軽には触れられない……なんて状況だった私からすれば、麦わらの一味なんてものは気づいたときにはもう既に「麦わらの一味」なわけで。
全幅の信頼を全員がルフィに向けた後なわけで。一味の全員がルフィに対して「あれが俺たちの船長だ」って嬉しそうに誇らしげにクソデカ感情矢印を向けてる状態しか知らないわけで。
その過程が、そこに至るまでの「必然性」が、これから見られる………………ときめくに決まってんだろうがよこんなのよ!!!!!
ナミさんなどはぼんやりとでも背景を知っていたわけなので、ルフィのことを心底信頼するに至る理由がよくよくわかるわけですが、それこそ現状の推したるロロノア・ゾロやこれから加入するであろうサンジなどは、加入の流れはなんとなーくは知っていたとしても「必然性」の部分についてはほぼ存じ上げないため、もう今から恐ろしくって恐ろしくって脂汗だってかきますとも。
ウソップのターンがアニメと実写でかなり展開が違ったため、今後のサンジの流れだって信用できないんですよ何も。自分の中にある知識が何も信用できないんですよクソお世話になりましたって土下座してるシーンしか知らないの私。
モンキー・D・ルフィという男がみんながよく知るあの通りの男であるため、ご用意される必然性その全てが私を焼きに来ることは間違いなく、今後一体何回私はキャンプファイヤーされればいいのか………………。
17/1073
ひとまず、実写版全8話分の展開がアニメ換算で45話あるっぽいことはNetflixでアニメのあらすじ見てて察しました。やばない?
現在17話完走状態。気長にひとまず、実写に追いつくまで頑張ろうと思います。
Netflixでは今のところ1073話見れるっぽいという恐怖の事実、先が長すぎてちびりそうです。イーストブルーを抜けるまでに1073という数字は一体いくつまで増えていくんだろうね。
最後に、さけお沼落ち確定演出セレクションをゾロ・シャンクス以外で身内友人フォロワー各位に事前確認を取ってみたので、それをメモとして記して第1回ワンピース感想まとめは終わりにしたいと思います。
約13000字ある!!ここまで読んだそこのおまえ!!すげえな!!!!ありがとう!!!!!!
エース
ロー
ビビ
ロビン
サンジ
ハンコック(おすすめされたニュアンスの方が強そう?)
プリン
しらほし姫
よろしければサポートよろしくお願いします。いただいたサポートは健康的で文化的な最低限度の生活にあてられております(ガチ)