#52 焼酎の減圧蒸留と常圧蒸留の違いについて
今回の問題
焼酎の減圧蒸留と常圧蒸留の違いについて述べよ。
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200字回答
常圧蒸留は、85〜95℃の高温で醪を蒸留する従来型の方法。多くの成分が留出し、高温による分解や合成などの化学変化が促進されるため、香ばしい香味を生み出す。一方の減圧蒸留は1970年代初頭に開発された比較的新しい方法で、蒸留缶の出口から真空ポンプで吸引することで減圧し、45〜55℃の低温で醪を蒸留する方法。留出が少なく、化学反応が抑制されるため、軽快なタイプで果物香を生みやすい。(190字)
回答の要素
常圧蒸留について
85〜95℃の高温で醪を蒸留する方法。
多くの成分が留出し、高温による分解や合成などの化学変化が促進され、香ばしい香味を生み出す。
減圧蒸留について
蒸留缶の出口から真空ポンプで吸引して減圧し、45〜55℃という低温で醪を蒸留する方法。
留出が少なく、化学反応が抑制されるため、軽快なタイプで果物香(エステル)を生みやすい。
単式焼酎の減圧蒸留は、1970年代初頭(1973年)に商品化された。
回答の構成
・常圧蒸留:85〜95℃の高温
・多成分留出、化学変化が促進、香ばしい香味
・減圧蒸留:1973年、蒸留缶の出口、真空ポンプ、45〜55℃の低温
・少留出、化学反応が抑制、軽快で果物香
回答の補足
1973(昭和48)年、福岡県の白花酒造(現 株式会社喜多屋) が焼酎の減圧蒸留を初めて商品化した。減圧蒸留による蒸留酒造りは、焼酎のみならず、世界で初なのではないかと言われている(宮田1986)。
その翌年には、熊本県・人吉地区に減圧蒸留機が設置され、米焼酎(球磨焼酎)へ減圧蒸留が導入された。
他の回答
先人たちの回答
参考文献
J.S.A SAKE DIPLOMA 教本(Third Edition)p. 217
宮田 章, III. 焼酎 (その2), 日本釀造協會雜誌, 1986, 81 巻, 3 号, p. 169-173
SHOCHU PRESS, 減圧蒸留と常圧蒸留の違いとは? その味わいから見分け方までをご紹介!, 2022年2月15日, 閲覧2023年10月9日
※ 引用時に出典URLを明記したものは省きました。
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