見出し画像

#26 高知県について

今回の問題

生産地・高知県について述べよ。

自分の回答

200字回答

高知県は、平安時代の『土佐日記』に「童まで酔っ払って」と記されるほど、古くから酒の国である。皿鉢料理などを囲んで酒宴を楽しむ文化がある。カツオのたたきに合うようなキレの良いドライな辛口酒が多いが、セルレニン耐性のCEL酵母を用いたフルーティな酒もある。CEL酵母は高知県酵母の代名詞であり、他にも県開発酵母が約20種類存在する。県開発の酒米は、吟の夢、風鳴子、土佐麗。酒米は他県からの移入タイプ。(198字)

回答の要素

歴史
平安時代、紀貫之の『土佐日記』に「童まで酔っ払って」と記されるほど、古くから酒の国。
本格的な酒造りは17世紀初頭に始まる。
近年は酒蔵の連携も強く、TOSA NAKAMA SAKE を策定して活動を行う。

酵母や酒米について
セルレニン耐性のCEL酵母は、高知県酵母の代名詞。
他にも宇宙酵母など、約20種類の県開発酵母が使用されている。
県開発の酒米は、吟の夢(高育54号)、風鳴子、土佐麗。
他県からの移入タイプ。

料理や酒質について
皿鉢料理を囲んで酒宴を楽しむ文化がある。
カツオのたたきなどに合うような、キレの良いドライな辛口酒が多い。

回答の構成

・平安時代『土佐日記』「童まで酔っ払って」
・皿鉢料理、酒宴を楽しむ文化
・カツオのたたき、キレの良いドライな辛口酒
・セルレニン耐性、CEL酵母、フルーティ
・高知県酵母の代名詞、約20種類
・吟の夢、風鳴子、土佐麗
・他県からの移入タイプ

回答の補足

高知県はとにかく酵母開発が盛んである。「高知県工業技術センターだより」に素晴らしいまとめが載っているので引用させていただく。

高知県工業技術センターだより (2016)

中でも AA-41 は「宇宙深海酵母」と呼ばれる。ロケットに乗って宇宙へ行き、生きて帰還した酵母が今度は海洋調査船に乗せられて深海に沈み、それでも生き残った酵母を選抜した。酵母からしたら、大迷惑か、大旅行か。

高知の酒器といえば、可杯(べくはい)。杯の底が尖っていたり、穴が開いていたりして、飲み干すまで下に置くことができない。コール飲みよりも十分にタチの悪い、しかし愛嬌のある工夫である。

また、吟の夢は宇宙酵母AA-41と同様に、宇宙を旅した種籾由来の米。

他の回答

先人たちの回答

高知県の酒造りの歴史は古く、平安時代には紀貫之が『土佐日記』に「童まで酔っ払って」と紹介し、戦国時代には長宗我部元親が「酒は災の元」と禁酒令を出したほど。近年では県主導の酒造りが盛んで、セルレニン耐性で高カプロン酸エチル生成酵母の「CEL酵母」を開発。「吟の夢」、「風鳴子」、「土佐麗」と言った酒米も生産。酒蔵の連携も強く、「TOSA NAKAMA SAKE」を結成して活動している。

すしログさん
https://sushi-blog.com/sakelog/sake-diploma-essay/

高知県は古くから酒の国であり、土佐日記には「童まで酔っ払って」との記載があるほどである。皿鉢料理を囲んで酒宴を楽しむ文化があり、特産であるカツオのたたきなどに合うような、キレの良いドライな辛口酒が多い。近年、高知県で開発された高カプロン酸エチル生成酵母であるCEL酵母を用いた甘口酒も人気を博している。県が開発した酒米には「吟の夢」「風鳴子」「土佐麗」などがある。「酒米移入タイプ」。

えすにっくさん
https://ethnicsake.blog.fc2.com/blog-entry-165.html

参考文献

J.S.A SAKE DIPLOMA 教本(Third Edition)p. 146,147
高知県工業技術センターだより, 高知吟醸酵母のご紹介 食品開発課, 2016年, 1月号, 閲覧2023年10月3日
家飲みデリバリー, 神秘の日本酒「宇宙深海酒」が凄すぎる!【宇宙→深海】, 2021年12月29日, 閲覧2023年10月4日
中川政七商店の読みもの, ご当地お座敷遊び「べく杯」で、高知の宴は二度盛り上がる, 2019年8月10日, 閲覧2023年10月4日
高木酒造株式会社, 土佐宇宙酒 特別純米酒 空と海, 閲覧2023年10月16日

※ 引用時に出典URLを明記したものは省きました。
※ 内容に間違いがある場合があります。ご指摘いただけると幸いです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?