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#43 熱燗の今後の展望について

今回の問題

熱燗の今後の展望について述べよ。

自分の回答

200字回答

熱燗によって温度を上げると甘味度合いが上がり、雑味とも捉えられる苦味がマスキングされて、味わいがよりふくよかでまろやかになる。カプロン酸エチルなどの香気成分は温度が上がると揮発してしまうため、酒質によっては適さない場合がある。しかし、食中に温度を上げて飲む酒は日本酒以外でほとんどないため、食事と合わせながら体を冷やさない日本酒ならではの飲み方として、さらに注目を集めると考えられる。(192字)

回答の要素

熱燗について
温度を上げると甘味度合いが上がり、雑味とも捉えられる苦味がマスキングされる。
以前は雑味が多い酒でも美味しく飲むための方法だったと想像される。
45℃前後だと、味わいがよりふくよかでまろやかになる。
アミノ酸が少なく、苦味がマイルドな酒であれば、もう少し低い40℃前後が適温。
カプロン酸エチルなどの香味成分は、温度が上がると揮発してしまうため、酒質によっては適さない場合がある。

今後の展望
食卓で食中に温度を上げて飲む酒は、日本酒以外でほとんどない。
食事と合わせながら体を冷やさない、日本酒ならではの飲み方としてさらに注目されるだろう。

回答の構成

・甘味度合い、苦味がマスキング、ふくよかでまろやか
・香気成分の揮発、不適の酒質
・日本酒特有の楽しみ方
・食事と合わせながら、体を冷やさない

回答の補足

燗酒普及協会が認定する「燗付け師」があるらしい。酒商山田のHPによると 、燗付け師は秘密裏にお店に訪問し、その店の「お燗番」の燗つけを吟味し、その場で認定を決めるよう。

燗酒普及協会は、燗酒をこよなく愛する燗酒飲みのプロの方がメンバーで、極秘裏に店を訪問されメンバーの協議により認定されるものです。(試験などななく、あくまで現場主義なのです)

酒商山田のHPより

また、温度によって風流な名前が付けられているのも一つの楽しみである。日向燗、人肌燗、ぬる燗、上燗、熱燗、飛び切り燗。自分のバイト先では、60℃を「ウルトラ燗」と呼んでいた。

SAKETIMES (2014) より

熱燗と冷酒は別ジャンルの酒である。神亀や辨天娘、日置桜などは、流行りの冷酒界ではほとんど名を聞かない。芳醇な炊き米の味わいが楽しめる燗酒の魅力は、もっと広まっていいと思う。お燗番、酒番、燗番娘。

他の回答

先人たちの回答

日本酒は温度を上げると甘味度合いが上がり、雑味とも捉えられうる苦味がマスキングされる。味わいをよりふくよかでまろやかにしながら、旨味や苦味、酸味とのバランスのよさを目的とした場合には45℃前後が理想温度である。アミノ酸量が少なく苦味がマイルドな酒であれば、もう少し低い40℃前後が適温である。42~45℃を超えると、温度が上がるほど甘味度合いが弱くなり、同時に苦味が強くなり始めるため、バランスに注意する。
※お題は「熱燗について述べよ」

えすにっくさん
https://ethnicsake.blog.fc2.com/blog-entry-165.html

参考文献

J.S.A SAKE DIPLOMA 教本(Third Edition)p. 167,168
酒商山田, 「燗付け師を招いての燗酒勉強会」, 閲覧2023年10月8日
SAKETIMES, 熱燗、ぬる燗、雪冷え......日本酒の楽しみ方を温度別にご紹介!, 2014年10月3日, 閲覧2023年10月8日

※ 引用時に出典URLを明記したものは省きました。
※ 内容に間違いがある場合があります。ご指摘いただけると幸いです。

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