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Sake Diploma 学習ノート

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2023年度のSake Diploma受験勉強のため、二次試験の論述対策の学習ノートを投稿します。 編集方針は以下3点です。 1. 先人たちの回答を最大限に活用する。 2. 最…
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#酒米

#01 山廃・生酛の現状と将来の展望について

今回の問題山廃・生酛の現状と将来の展望について述べよ。(2017年) 自分の回答200字回答 山廃・生酛は、醸造用乳酸を添加せずに乳酸菌を増殖させる伝統的な醸造方法である。1910年に速醸酛が開発されたことで、手間のかかる生酛や山廃は少数派になり、現状のシェアは速醸90%、山廃9%、生酛1%である。しかし、豊かで複雑みのある香味を求めて、生酛系酒母に取り組む蔵が目立ってきている。和食だけでなく、中華や洋食との相性も良いため、幅広いペアリングの対象として好まれる可能性がある

#56 八反系の酒米について

今回の問題八反系の酒米について述べよ。 自分の回答200字回答 八反系の酒米は、広島県を代表する酒米群であり、現在は「八反」と「八反錦1号」が産地品種銘柄に指定されている。八反系のルーツは「八反草」で、一時は姿を消したものの、近年復活栽培を行っている酒蔵がある。八反錦1号は、八反の収量性の低さを改善した品種で、大粒で心白発現率が高い。(136字) 回答の要素 概要 広島県を代表する酒米群。 現在は「八反」と「八反錦1号」が産地品種銘柄。 八反系のルーツは「八反草」。一

#50 酒造好適米の今後の展望について

今回の問題酒造好適米の今後の展望について述べよ。 自分の回答200字回答 酒造好適米は、精米中に砕けにくく、米粒が大きく心白があり、タンパク質が少ない軟質米という特徴をもつ。山田錦や五百万石など、全国的に広く栽培される品種もあるが、近年は各都道府県が独自の品種を開発しており、山形県の出羽燦々や石川県の百万石乃白など、地域色を打ち出している品種も増えている。今後は高い醸造適性に加え、地域色を打ち出した品種のブランド化や差別化がさらに重要となると考えられる。(196字) 回

#17 雄町について

今回の問題雄町について述べよ。 自分の回答200字回答 雄町は150年の歴史をもつ酒造好適米の品種であり、山田錦をはじめ酒米の多くは雄町を先祖とする。当初は二本草と名付けられたが、育成地の地名から雄町と呼ばれるようになった。収量が低く栽培も難しいため、戦中・戦後に生産量が激減したが、近年は生産量が回復している。晩生品種のため、日照時間の長い岡山県で9割以上が生産されている。雄町で作られた酒は適度な旨味をもち、酒質にまろみがあって秋上がりする。(195字) 回答の要素

#16 五百万石について

今回の問題五百万石について述べよ。 自分の回答200字回答 五百万石は、1938年に新潟県で菊水と新200号との交配により誕生した。新潟県産米が500万石(75万t)を突破したことを記念して1957年に命名された。寒冷地向けに開発された早生品種で、大粒で心白がある。やや硬く溶けにくい米質から、淡麗で爽やかな味わいとなる。生産量は酒米の中で山田錦に次いで2番目に多い。総生産量の50%弱を占める新潟をはじめ、北陸地方を中心に生産されている。(190字) 回答の要素 五百万

#15 山田錦について

今回の問題山田錦について述べよ。 自分の回答200字回答 山田錦は、1923年に兵庫県で山田穂と短稈渡船の交配により誕生した。生産量第一位の酒米品種で、総生産量の60%を占める兵庫県など、西日本を中心に全国で広く栽培されている。良質の麹が作りやすく高精米にも向く晩生品種。奥行きのある豊醇な味わいの酒を生む。酒造家と農家が直接契約する村米制度など、独特の歴史によって普及した。秋津産山田錦や糸島産山田錦など、産地でブランド化されているものもある。(194字) 回答の要素