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54. 2022年・冬アニメ諸々

先月年が明けて、2022年の冬季シーズンのアニメが始まりました。
去年から引き続いて放送されている2クールものも合わせて、今回観ているのは週6本。いつもより少なめです。

その中で、ぜひ皆に観てほしい! というものや、感想を残しておきたいものなど、ご紹介していこうと思います。

・平家物語
まずこちら。
ご存知、盛者必衰のことわりを表す「平家物語」を原作とし、少しアレンジを加えながらアニメ化した作品です。

こちら、とにかくスタッフが豪華で、監督は「けいおん」シリーズを手掛けた山田尚子さん。キャラクター原案にはナンセンス漫画家の高野文子さん。(「絶対安全剃刀」でデビュー、近著は「ドミトリーともきんす」。この方もおすすめ!)
音楽には、以前ご紹介した「スペース☆ダンディ」にも参加していた牛尾憲輔さん。

制作会社のサイエンスSARUは過去に「映像研には手を出すな!」(後述)や、「夜は短し歩けよ乙女」(これも面白い。というか森見登美彦原作のアニメはどれも面白いし凝った作りになっているので、観て損しません。)などを手掛けた、けっこう新しい会社です。

声優陣も有名どころ・実力派の方が揃っていて、主人公役は「魔法少女まどか☆マギカ」のまどかを演じた悠木碧さん。平重盛にはわたしの最も好きなキャラクターの一人「PSYCHO-PASS」槙島聖護役の櫻井孝宏さん。後白河法皇には「幽☆遊☆白書」桑原和馬役の千葉繁さん、などなど。

内容は言わずもがな平家物語。
小物や背景といった細部まで丁寧に描かれていて、時代考証もしっかりしています。丸みのある優しい色彩と絵柄は観ていて疲れません。
びわが琵琶法師として語るところはなかなか聞き取れないので、傍に古典の「平家物語」を準備して観るのが良いかも。

実は先行配信の時に観ていたのですが、とても良かったので実家のテレビで録画してもらって家族で観ています。
大きい画面で、しかも2回目なので、ストーリーに捉われず画面の隅々に意識を配れて、新たな発見が色々あります。

ちなみに、家族で観るアニメ、昨シーズンは「映像研には手を出すな!」の再放送でした。
これもわたしは二度目で、一回目観た時に「最終話ちょっとテンポが落ちたな〜」という印象だったんですが、二回目もやっぱり「え、それで終わり?」と思いました。そこまでが激烈に面白いから余計落差を感じてしまう。
でも大きい画面で見ると細かいネタが分かってより楽しかったです。7話のお茶を飛ばすシーンがお気に入り。
父親がハマってドラマ版も観て結構良かったと言っていたので、今度観る予定です。

歴史物アニメといえば1987年のアニメ映画「紫式部 源氏物語」も気になっています。源氏物語は2009年にもアニメ化されているんですが、87年版の方が絵柄が妖しげな雰囲気で好み。


・王様ランキング
去年から引き続き放送中のこちらはけっこう話題になっていたのでご存知の方も多いのではないでしょうか。

原作漫画を途中まで読んでいて(すでに読んだ部分よりアニメは先に進んでいるのですが)、長い話をかなりぎゅぎゅっとまとめた印象です。
すっ飛ばされた描写も多く、キャラクターから受ける印象が違う人もいたりしますが、まあ致し方ないかなと。それに作画が原作にとても忠実なので、原作ファンもすんなり観られるんじゃないかなと思います。
伏線の張り方とか話の持って行き方とか、よく考えられていて飽きないし、続きがきになるアニメです。

個人的に好きなのは、4話の、森の中に籠っている王様が森の恵みに感謝する「和解のダンス」。動きがユーモラスで可愛いのです。王様はちょっと目がいっちゃってるけど……。

あと15話の、ドーマスの「死んでお詫びを!」と飛び降りて、頭から落ちたのにムクッと起き上がって「死ねないーっ」と言うシーン。
えーここで死ぬのか! と思ったら拍子抜けしました(笑)
「鍛え上げたこの肉体が憎い」とか言ってますが、いや普通に首の骨折れてるでしょって感じです(笑)

・半妖の夜叉姫
こちらも第2期が去年始まり、2クール目に突入しました。
高橋留美子の「犬夜叉」の娘世代を描くオリジナルアニメで、1期はそんなに犬夜叉色が強くなかったのですが、2期に入って殺生丸さまをはじめ「犬夜叉」のキャラの活躍が多くなりました。

特に15話は「犬夜叉」ファンにはとても嬉しい、ほとんどオールスター回と言って良い状態。
犬夜叉とその娘もろはの再会シーンは、照れて照れすぎてにらみ合いになっているのが微笑ましく、かごめはおばちゃんノリだし、りんちゃんは前よりさらに気丈になってるし……みんな心根は変わらないなりに年を経ているなあとしみじみ。
かと思いきや七宝は相変わらず(貴重なイケメンバージョンはかっこよかった)だったりと、楽しい回でした。

もし「犬夜叉」好きで「半妖の夜叉姫」は観ていない、という方がいらっしゃったら、15話だけでもご覧になることをお勧めします。尊い懐かしさに浸れます。

ストーリーはいよいよ佳境。今後の新旧キャラクターの掛け合いが楽しみです。


その他観ている数本は、そこそこ面白くはあるんですがまだ記事に書きたいと思うほどのシーンに出くわしていないので、触れずにおきます。
機会があればいずれ。

ではまた。

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