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2024 オークス 予想・回顧

【予想】

◎コガネノソラ
前走のスイートピーを見た段階で「別路線からならコレ」という強い印象を残した馬。
体力・パワーの持続力タイプで血統のイメージ通りユーバーレーベンと似たオークス向きの個体。
3連勝中で7人気15倍と穴人気していると言えるオッズだが、個人的にはまだ能力の上限がキャップされていない、現状は底が見えていないという扱い。
これが瞬発力やトップスピードの速さ・軽さを求められる場なら評価しないが、タフな条件設定のこのオークスという舞台なら穴人気だろうが素直に評価したい。


◯チェルヴィニア
牝馬という事で牡馬に比べてリズムの要求度が高いので、前走の1.2秒差13着からだと危うさがあるのは事実。
ただその前走が休み明けぶっつけのG1挑戦で、外枠から位置を押し上げてそのまま押し切ろうという力技的な競馬。東京や新潟の瞬発力戦を好走して来ているタイプにあのタイミングであの形だと馬は苦しい。休み明けG1で精神面の苦、競馬の形で肉体面の苦、桜花賞のタイミングでは摩擦を避けるために馬群に入らない追い込みがベターだったかなと。
タイプ的に持続質>瞬発力系で、同産駒でまだ体力面の成長が追い付いていなかった当時のナミュールと同じかそれ以上には東京2400を走るスタミナも持っていると思う。苦→楽の条件の中で、ある程度脚をためて他馬がバテる展開の中で瞬発力を使って抜け出す形の競馬に期待。リズム面での怖さがある分2番手に落としたという形。


▲ステレンボッシュ
カツカツした前向き過ぎるような所がない安定感+精神力の完成度タイプで、桜花賞のスムーズな差し競馬の挙動を見ても延長東京替わりでタフ差し能力を求められるオークスへの適性は十分ありそう。
サークルオブライフとの比較で2歳G1でエネルギーを放出し切っていない事と、チューリップ賞を使っていないという2つの優遇材料があるので、個体として適性もあるならまともに走ればまだ大丈夫でしょうという感覚。
そんな中で評価をここまで落としたのはモレイラからの乗り替わりの1点。秋天のドウデュース、春天のドゥレッツァと有力馬へのテン乗りで折り合いに苦しんだシーンの印象が拭えない。大幅延長+スタンド前発走という条件の中で折り合い不安があるのはかなり怖い。
飛ぶ方に賭けてみても良いのかなと思う反面、スムーズなら頭まで十分見えるというピンパー的なタイミングなので3番手でお茶を濁すような形ですが何卒。


以下は素直に桜花賞差し組から


△ライトバック
これも折り合い不安があるのは怖いがスムーズに力を出せれば十分候補。


×スウィープフィート
恐らく能力的には展開も向いたチューリップの1着が上限で桜花賞4着がこの馬のラインかなと。最低限のラインにはいるので差し込み3着候補としてライトバックの下であれば置ける。


タガノエルピーダはパワー押し切りタイプなのに馬体の成長が追い付いていないアンバランスさが気になる。現状は自身より弱い相手を押し切る形がベストかなと。
差し経験が無く、前で押し切ろうにもラヴズオンリーユー的な底の見えなさ、連戦連勝のスケール感も無い中で、オークスという舞台設定を考えると桜花賞組の優位性と脚質的にライトバック、スウィープフィートの2頭よりは下の評価になる。


ホーエリートは東京の瞬発力戦でキレ負けして中山替わりで好走して来たタイプ。
低速の持続質戦向きでコガネノソラの下位互換的なイメージ。インの好位からほぼロスなく完璧な競馬をしたミアネーロより上に取っても良いとは思うが基本的には足りない。


馬券は◎コガネノソラからのワイド流し、印5頭の3連単BOX(スウィープの頭だけ抜いて48点)のイメージ。
シビアに絞るならコガネ複勝とチェルヴィニア単勝ですが。


【回顧】

◎コガネノソラ 複勝¥3,000
◯チェルヴィニア 単勝¥3,200
その他諸々

2,3,4番手評価での決着となったが本命のコガネノソラ絡みの馬券が全体の7割程度あったので微プラス程度に。
ステレンボッシュの飛びを見ての上跳ね狙いの意図も大きかった中で、ステレンは来てコガネが来ないという最悪?のパターンになってしまっているのでこの回収でも仕方ないか。
コガネ複とチェルヴィニア単で5:5にしていてもそこまで伸びていないし。

レース自体はオークスらしくしっかりタフな展開になって有力馬達による差し決着。
レースラップ自体はラスト加速ラップになっているが、離して逃げていた馬との距離を詰める4角手前のあたりから後続は長い脚を使っており、その持続性能の高さで勝ち馬が頭1つ抜けていたという形。


1着:チェルヴィニア
アルテミスSで見せた瞬発力よりも今回の持続質の方がこの馬の本質。
ナミュールの持続性能に少し瞬発力を付加したイメージで、タフさと軽さの両面の資質を求められる現代の競馬に綺麗にフィットしている。
末脚をスムーズに長く伸ばしたいこういう持続質タイプに、折り合いをつけつつ勝負出来る位置を取れるルメールの相性はかなり良い。
内容も時計もそれなりに高いレベルにあるのでこの秋、そして古馬戦線でも十分期待出来る。2000m以上がベター。


2着:ステレンボッシュ
この馬も勝ち馬と同様にタフさと瞬発力を兼ね備えているタイプ。課題だった折り合いも問題なかったのでスムーズに能力を出せればこのくらいのパフォーマンスはあるよね、という結果。
2人気で桜花賞を勝ち切った後に馬群で揉まれる形となったが、そのミクロ的なストレスよりも個体能力と適性が上回った形。
チューリップ賞のような無駄なレースを使っていないのがやはり好感。休み明けで普通に走れるタイプなので秋も前哨戦を使わずに直行なら十分圏内。


3着:ライトバック
重さが際立った中で闘争心が強いタイプで上位2頭とは造りが異なる。稍重の2000mあたりで最も打点が高くなるイメージの個体。
桜花賞でマイルに対応しているが、スピード適性的に若干ズレているが故の差し遅れというイメージだし、この2戦の連続3着がこの馬の本質ではなさそう。
ローズSあたりは距離的にも重さのバランス的にもベストになりそう。


4着:クイーンズウォーク
馬体が大きい事から巷で言われているように恐らく短距離志向のパワー質の馬で、上位3頭とは異なる押し切りの形に持ち込むものの脚が続かずの4着。距離が長い垂れ方だしマイル〜2000あたりがベストっぽい。
改めてクイーンCの追い込みを見ても、ラップ的に中弛みの瞬発力戦でキレている形ではなく、持続質戦を後方から押し切るような競馬。道悪のマイルでパワーで押し切るような形が合っていそうなイメージ。適性外の中で0.4差の4着なので地力は高いレベルにある。


5着:ランスオブクイーン
未勝利戦からの直行という事で経験値が薄かった事を考えると内容の濃い5着。
前走の挙動を見てもあまりキレる馬ではないので、東京の中弛み瞬発力戦より京都の下り坂を使っての雪崩込みが合いそう。
この後は反動が怖いが、1800m以上の雪崩込みが効くレースで賞金を積んで来られればローズS、秋華賞は一定の期待を持って見られる。


6着:スウィープフィート
躍動感のない挙動で、パフォーマンス的にここ2戦と比べて1つ落としている。
そこまで軽さのない雪崩込みタイプで、チューリップ賞は相手レベルがちょうど良かったのと展開的にも綺麗にハマっての1着。桜花賞では相手レベルが上がって4着と届かなかったがここで1つ激走感のある挙動は出している。
そして今回パフォーマンスを落としているので使い過ぎの影響は少なからずあったのかなという印象。適性的には前走よりこっちの方がありそうだっただけに。
とりあえず休ませてどうなるかだが、上手い使われ方をされるイメージは薄く、チューリップ賞がピークだったよねというパターンも往々にしてありそうな印象。


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