さかさまほうびん

さかさまほうびんのshikiです。文字で創作しています。ことばの工作。

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    詩・短文創作です。

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    お知らせなど。さかさマガジンは、好きなものや考えていることについてのテーマトーク的なものです。

最近の記事

B-20-1

「B-20-1」 たとえばこの街の 公園の砂場に あるいはテナントビルの屋上に 歴史的偉人の像が立つ駅前に 私たちはそのBというものを見つけることができる 忘れ去られた置き配の珪化の経過を観察する 何百枚もの写真を また何千回と落ちる看板の文字の 自ら発光するBの 2XXX年

    • 9/10文学フリマ大阪ありがとうございました!&通販について

      こんにちは。shikiです。先日9月10日は文学フリマ大阪でした。ブースにお立ち寄りいただいた方、ご購入いただいた方、お話できた参加者の皆さまetc……ありがとうございます! 出店者も来場者も昨年よりかなり多かったようで、ぱっと見の印象でも、人が多いなあと圧倒されていました笑 イベントそのものがこうやって盛り上がっていくのは嬉しいことです。来年もできれば参加したい! 来年は大阪か京都のどちらかになると思います。 新刊・既刊ともに通販を行います。BOOTHなど通販用のサイト

      • さかさマガジンvol.5「カード」

         カードや書類を自由自在に使いこなすのが「大人」のイメージだったなあと今にして思う。どちらも、子どもが物理的に持てるものではないこと、あるいはその内容や目的に責任が持てないことを、子どもながらに薄々感じ取っていたのかもしれない。  私は小さい頃からそんな紙やカードが好きだった。男の子たちが遊ぶゲームのカードには興味がなかったけれど、文房具屋さんに売っている、花束に添えるようなメッセージカードを買ってきてそれにオリジナルのマークやバーコードのようなものを書いて遊んでいた。  切

        • 文学フリマに持っていく名刺完成しました

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          【お知らせ】9/10 文学フリマ大阪11 ブース番号ほか出店情報

          こんにちは。shikiです。9/10(日)文学フリマ大阪11のブース番号、配置が決まりましたのでお知らせいたします! サークル名:さかさまほうびん ブース番号:N-15 (現代詩・散文詩) 頒布価格は上のチラシ2に記載の通りです。新刊は10部ほど、既刊は5〜10部ほど持っていきます。 ぜひご来場くださいませ!

          【お知らせ】9/10 文学フリマ大阪11 ブース番号ほか出店情報

          新刊の説明文が思いつかなすぎてこうなってしまっている。本当に何も思い付かなかったら当日このままの可能性大。

          新刊の説明文が思いつかなすぎてこうなってしまっている。本当に何も思い付かなかったら当日このままの可能性大。

          さかさマガジンvol.4「窓」

          さかさマガジンを全然更新していなかったのでさすがに書きます。 窓が好きです。レトロな型板ガラス、ブロックガラス、ステンドグラスといった装飾的なものはもちろん、事務所などで見かける薄めのスモークガラスや縦型ブラインド、ブラインドの操作棒、ステンドグラス風シール、非常用進入口の三角形マークなど窓にまつわるいろんな要素が好きだったりします。少し前から、イギリスあたりでかつて作られていた「bulls eye glass window」について調べているのですが情報が少なくて苦戦して

          さかさマガジンvol.4「窓」

          アイコンを変更、ヘッダー、マガジンのヘッダーを名刺デザインに統一しました

          アイコンを変更、ヘッダー、マガジンのヘッダーを名刺デザインに統一しました

          文学フリマ大阪11 出店します

          お久しぶりです。shikiです。 2023年9月10日(日)に開催される、文学フリマ大阪11に出店します! 前回同様、現代詩・散文ジャンルで出店申し込み完了しました。 「さかさまほうびん」にて新刊1種と既刊2種を持っていく予定です。 新刊「開錠のエチュード」 今回は表紙がモノクロです。中の写真も同じく。テーマ・コンセプトがあまりはっきりしていないのですが、ここ1年ほどで書いた詩の中でもちょっと薄気味悪い(当社比)ものを選んでいます。書いている本人がそう思っているだけなの

          文学フリマ大阪11 出店します

          短歌

          詩のほかにたまに短歌も作っているのですが、結構たまってきたのでここにも投稿しようかなと思います。 「友だちが魔法の瓶を持ってるの ねえねえうちに魔法瓶ある?」 白菜とレタスとキャベツを魏呉蜀のように戦わせた一学期 オムライスのマナー使われる卵の個数を推測しないこと 奥行きの知覚は手を伸ばして故意に故意に恋に触れ怪我をする 青信号が何の味か分かった時の走り出す車輪の硬さ とてもよく聴く薬ですが副作用が強いのでおすすめはしません かなしみは幕が下りたあとに踊る いそ

          涙のわけを誰も知らない

          「涙のわけを誰も知らない」 眠そうな目でこっちを見ている 何も考えていないみたいな けれど虚ろではない 黄砂の漂う春の空気のせいだ それか昨日の夢のせい セブンスコードは鈍く金属的に輝く 隣のベランダから 溢れんばかりの軽微な逡巡 洗濯物と一緒に眠りに落ちる アドナインスコードは水面のように揺れる 片方の手袋が落ちているだけで ひとつの音が聞こえる 剥がれて落ちた生活の一部 迷いなく選ばれていく人形 取り残された青い目のあの子 短三度で回るオルゴール 泣いてい

          涙のわけを誰も知らない

          過渡

          「過渡」 要塞の最北端 この先極めて危険です 敵はここまでは来られないだろう しかし要塞はもはや古く いつ崩れてもおかしくはない 修復を怠ったがために 北はしかし暖かい 明るい8月 草に覆われている 町は遠い 太陽は白い 地図は更新されていない 赤いピンのデータが足りない 目隠しをさせられてここへ来たがために しかし自ら望んでここへ来たがために

          文学フリマ大阪に向けて

          2022年9月25日(日)文学フリマ大阪、出店します! 表紙はこんな感じになると思います。まだ予定なので多少変わるかも。 旅や町、地域、観光などがキーワードとなるような詩集。 どうしても1冊の詩集で統一したテーマにしたくなるんですよね。もちろん一編ずつでも読めるけど、全体を通してなにかまとまった世界があるようにしたい。 架空の固有名詞(店名とかバンド名とか地名とか)を考えるのが個人的ブームで、前回「かかりつけパラレルワールド」にもその片鱗が見えてるんですが、今回の新刊「

          文学フリマ大阪に向けて

          jam in the sky

          空を青に塗る まばらな白を重ねる 7枚切りの朝を食べる ディスプレイに日々の亀裂 ゴム底に染みる液晶 見知り見知らぬ人々の声が ある時私を行き詰まらせ 爪先の冷たさにようやく気付く 7枚切りのパンに耳を澄ませると 毎日のニュースが少しだけ遠く聞こえる 油膜の張る水溜まりから救いだした虹を 爪先に貼り付けたまま 集めたバッグ・クロージャーの数だけ 私は生きている 青と白に生きている

          詩集の通販します

          9/26文学フリマ大阪にて頒布していた詩集を通販します!この記事のコメント欄、もしくはTwitter(@sakasamahoubin)からご連絡ください。 申し訳ございませんが自家通販サイトなどを使っていないので、希望者には個別に詳細をご連絡いたします。 ーーー 以下作品情報です 「かかりつけパラレルワールド」 A5 16P 200円 〇テーマはあまりはっきりしていません。かかりつけ医の距離感をイメージしていただけると幸いです。 「踊り場のミラーボール」 A5 32

          詩集の通販します

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          足元から、溶けたノスタルジーが流れ出してゆく

          足元から、溶けたノスタルジーが流れ出してゆく

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