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マレビトの出づる所へ 「なぜ神々は去来するのか」、つまり「私たちは何処からきて何処へ行くのか」

7月の後半に、石垣島の豊穣祭へ参加することになった流れから、「まれびと・来訪神」について知識が少なすぎるので、勉強したいと思っていたら、三重県の名張市「福たわら」という場所で、7月15日の海の日に「まれびとの出づる所へ」と題して、民族学研究者の近藤夏織子さんが「来訪神・まれびと」についてのお話し会をしてくださることになった。ぜひ参加したいと話していると、トークゲストとして対談することになった。

そんなことを切っ掛けに、改めて「まれびと・来訪神」という題材で、自分自身のこれまでの歩みを振り返り考えてみると、海の日でもあり、ふと恵比寿さんのことが頭に浮かんで来た。

戎 

生業を守護し福利をもたらす神として、わが国の民間信仰のなかで広く受け入れられている神霊。語源はさだかではないが、夷、つまり異郷人に由来すると考えられ、来訪神、漂着神的性格が濃厚に観念されている。現在一般にえびすの神体と考えられている烏帽子をかぶりタイと釣り竿を担いだ神像によってもうかがえるように、元来は漁民の間で、より広範に信仰されていたものが、しだいに商人や農民の間にも受容されたと考えられる。

コトババンクより

人形浄瑠璃は阿波忌部陰陽道の一つ、恵比寿様の声をお伺いすることが始まり

えびす信仰というものが、「来訪神・まれびと」との関係性を、私たちに教えてくれている。

蛭児の神 (西宮神社の紹介にはこのように書かれています)
それは神代の昔、伊邪那岐伊邪那美二柱の大神が久美度に興して生み給いし御子。日本書紀によると、三歳になるまで足が立たなかった不具の子であったとも云われています。伊邪那岐伊邪那美二柱の神は、吾が子をあわれと思いつつも、葦船に入れて茅渟の海へ流してしまわれたのです。
その蛭児の神、葦船に乗せて流された蛭児の神が、再び茅渟の海から出現されたのです。平安の御代に力強くよみがえった蛭児の大神、この神が西宮えびす大神として茅渟の海、今の大阪湾岸をうしはく神として、海に生業の道を求める人々はもとより、開けつつある街の人々の、絶大なる信仰を集める。

恵比寿さんの特徴として、不具の子としての怪異性があるように思う。様々な来訪神・漂着神・まれびとは、怪異的な存在として、祭りの中で存在している。祭り(祀る)をすることで来訪神を、お慎みすることを行なってきたのだろうかと思う。では、そんなお祭りがなくなるとどうなるのか、、

数年前から各地域で「驚異と怪異」という展示会がされていて、その「驚異と怪異」の紹介動画がある、その中で「驚異と怪異」の違いと、「西洋と東洋」での関わり方の違いを説明している。そして疫病や戦争が激しく行われる時代に「驚異と怪異」が増加することを示唆している。そこに神々が去来する理由を、紐解く鍵があるように思っている。

7/15 来訪神・マレビトについてのお話し会

マレビトの出づる処へ
~名もなき神々、来訪神の深淵を探る~

秘められた異界から去来する、来訪神。世界各地の先住民の祭祀に登場するプリミティブな仮装の神々。民俗学者 折口信夫のいう所謂「マレビト」たちには民俗的に多くの意味合いがありますが、その最たる古層には、先史時代的な大地母神の世界観が広がっています。

今回は、まず中国地方の大田植えの習俗に秘められた、田の神・山の神「以外の」マレビト的な存在に焦点を当て、そこから各地の来訪神を参照しつつ、底流にあるスピリットを紐解きます(従来は言及される機会が少なかった存在ですが、今回はここから、南西諸島始めとするマレビトの諸相を俯瞰します)。

さらには神楽や能・猿楽、特に翁舞などにも言及しながら「なぜ神々は去来するのか」、つまり【私たちは何処からきて何処へ行くのか】という根源的な問いを皆さまと共に見つめていきたいと思います。

当日ご来場が難しい方には、後日アーカイブ配信も致します。

翌日は、「秦河勝」のイメージからスタートする宇陀・奥宇陀ミニツアー。直近ではありますが、ご関心ある方は7/15-16空けておいてください~宿泊もできます。

7月15日(海の日)
15:00開場
15:30スタート
お話会の後、舞手の日置結弥さん
宿神プロデューサー坂本尚志さん
との対談を行います。

会場 「福たわら」
名張市赤目町長坂305
参加費 1500円
翌日のツアー 3000円

「福たわら」再生スタート~
 よろしくお願いします!
https://www.instagram.com/fuku_tawara305?igsh=MW14aXVkZGw5bGs0cA%3D%3D&utm_source=qr

最後に、秦河勝の話になるが、秦河勝の生誕秘話は、まさに来訪神・まれびとの話しではないかと、近藤夏織子さんにお伺いすると。貴種流離譚のタイプの来訪神ですねと教えてくれた。

貴種流離譚 キシュリュウリタン 

常世が永遠の水平線の彼方に存在すると信仰した稔りと長寿の理想郷から、入口のない中空のうつぼ舟に閉じこもって訪れた人(神)の話しに、折口信夫は「貴種流離譚」と命名した。

コトババンクより

宿神一緒に飲みましょー🍻

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