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友の思いを背負って-弱虫ペダルSPARE BIKE 東堂尽八 4読後感想-


レースの中盤、糸川修作にアクシデントが起きた。足がつりレースを続行出来なくなったのだ。レースを中断して戻ろう、と手を差し伸べる東堂に対し、自分のロードバイクに乗ってレースを続けてくれと糸川は懇願する……


山岳賞目指し、頂上を目指していた東堂。それなのに糸川のピンチに対し迷いなくその可能性を手放す事を選ぶ。自分の栄誉より大切なものを知っている。人としてのあり方に心をぐっと掴まれました。
でもそんな東堂に糸川は諭します。
レースの勝者はただ1人だがそのチームメイトは自分がケガでリタイアしようと全身で喜ぶのだと。

自転車レースでチームメイトがトラブルに見舞われた時すべきことは”見捨てる”事だそうだ
見捨てられたヤツの想いを背負って1分でも1秒でも早くゴールを目指す事だそうだ

弱虫ペダル SPARE BIKE 1巻 東堂尽八 4


糸川は人の喜びを自分の喜びと同じくらい大切にできる人。二人がずっと友達なのはお互いに大切にするものの根が同じだからなのかもしれません。

糸川に託された思いとロードバイクと共に東堂は頂上を目指します。
誰かの思いと共に走る東堂はとてつもなく強いです。友達の思いを届けるために疾走するレースシーンは読んでいて爽快です。
オシャレ着を着た無名の中学生の華々しいデビュー戦でした。

表彰式で皆水からもらった(奪った)カチューシャを付け、圧倒的なオーラを纏い表彰台に登る東堂。ここ、実は巻島の初レースのモジモジ表彰台と対照的で好きな場面です。

ここでひとまず東堂尽八の過去は一区切りです。

弱虫ペダル SPARE BIKE2巻 荒北靖友 1に続く。

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