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手紙を書きたくなるような言葉たち

ふと、手紙の魅力って半端じゃないと考えた。

先日届いた手紙は、それほど多くない文字で重い言葉が並んでいたわけではないのに、私の心を射抜いた。

手紙にまつわる歌詞を引用しながら手紙について書きたい。

あなたが教えてくれた うれしい たのしい やさしい気分
遠い空で ああ 今 同じ気持ちでいるなら
大きな文字で手紙をかくよ ありがとう

JUDY AND MARY「手紙をかくよ」

電子機器やSNSが発達してしまって、手紙どころか「筆を持って紙に書く」という行為自体少なくなってきたが、久しぶりに万年筆と紙で文字を書いてみると、ペンの重さ、紙の匂い、紙の手触り、奏でられるペンと紙の音を感じるのが楽しい。

人間だって生き物だから五感で感じることが大切なんだと痛感する。

日本の手紙の文化は平安時代から。当時の相聞歌は、万葉集や古今和歌集、新古今和歌集など時を超えて今も親しむことができる。

あなたに書いた手紙で泣いてくれるなら
何万通も書こう
ある事ない事書こう
月灯りででも書こう

BONNIE PINK「Water Me」

もらった手紙は何度も何度も読み返してしまう。スマートフォンが作り出すほど綺麗な字ではないのに、不完全さえも愛おしい。

機械で文字を打ったらみんな同じ筆跡になるが、手書きだと唯一無二の字になる。

文字だけではなく封筒も便箋もペンもすべて、書いた人が選んでいる。「その人らしさ」がインクと共に滲み出る。

好きだった人とのメールは簡単にボタン一つで消してしまったけど、手紙だけはどうしても捨てることができない。想いが綴られた紙という「モノ」にはずっと熱が残っていて、もはや命を宿しているように思える。

今はデータをバックアップして保存することが出来るものの、「モノ」のほうが半永久的に残るのではないか、と思うときはある。

ああ 夢の中でも 電話越しでも
ああ 声を聞きたいよ
ああ 言葉交わすのが苦手な君は
いつも置き手紙

宇多田ヒカル「Letters」

直接や電話で話したりするよりも、文字でやり取りするほうが好きだ。メールより手紙が好きだ。

一人でじっくり相手のことを考えながら、何度も何度も書き直して、丁寧に言葉を選ぶ時間が好きだ。

ポストに手紙を投函するまで相手のことを考える。いや、投函したあとも「手紙届いたかな」「読んでくれたかな」「どう想うかな」とずっと考える。

いつも気にしていたいんだ 永遠なんてないから
少しでも楽しくなって
遠く知らない街から 手紙が届くような
ときめきを作れたらなあ

スピッツ「さらさら」

ポストに手紙が届いたときはときめいた。手紙をもらったその日は一日キラキラする。キラキラは永遠に紙に封じ込まれる。

いくら文明が発達してどんなに手軽に速く言葉が届くとしても、手紙の魔力には絶対に勝てないと断言できる。

SNSが発達した今だからこそ珍しい手紙を、あなたも大切な誰かに書いてみたらどうだろうか。

一日一日時間が過ぎていってもこの文章彩る
愛しい言葉をどうかあなたが今も思ってくれていますように
ではさようなら

aiko「Loveletter」







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