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【楽曲解説】うさぎ のち あめ

第一弾のシングルがクリスマスイヴの配信だったので、第二段もそれっぽい日にしようなんて考えて、ホワイトデーに配信開始となった咲花-サカナ。-のデジタルシングル「うさぎ のち あめ」。
白さを意識した楽曲、という意味では、前作よりかは意味があるかもしれない。
前作同様、1年間の期間限定配信となるので、5分待つタイプのカップラーメンを待っている間などに聴いてみてほしい。

https://linkco.re/R0qCy99f


前作「野良犬に鎖」に引き続き、編曲、ギター、レコーディングエンジニア、ミックスにマスタリングをYukiさんにご協力いただき、無事完成させることができた冬の終わりを告げるバラード。
ピアノの音が欲しくて、アレンジしてもらうならYukiさんに、と常々考えていたので、念願叶ってありがたい限り。
まずはピアノから入って、バンドサウンドに展開する構成、というのを伝えるために、"イメージとしてはLuinspearの「さくら~絶望の悲愁華~」みたいな感じで"というリクエストで通じるのもYukiさんを頼って良かった、と思うポイントだった。

もともとは「雪とうさぎ」というタイトルで、高校生の頃に作った楽曲をちゃんと形にしてみたもの。
これまでに発表した楽曲の中でも、特に古い元ネタから引っ張ってきた形で、良くも悪くも青臭さがあるかな、と。
三部作の第二段にこれを持って来たのは、季節的なマッチ感や、モチーフがテーマにハマったこともあるのだけれど、彩冷えるが三部作の第二段として「月請い 〜かこやかすれさけびし〜」をリリースしたときに、はじめて作曲したときの2、3曲のうちのひとつで、制約がない中で作っているので、好きな曲になるのは必然、という旨をGt.涼平がコメントしていたことを強く覚えていて、なんとなく自分の源流の曲をここに持ってくるイメージがあったからというのが大きい。
事実、当時はコードもわからない中で、鼻歌でメロディを口ずさむだけの作曲方法だったので、コードの被りとか音楽理論的なものは制約になっていなかった。
後にギターでコードを覚えたので、デモを作る過程で丸めた部分はあるものの、歌メロだったり、サビの歌詞だったりは、今だったら絶対に作り出せないだろう。
強引な部分、稚拙な部分はあるけれど、あえてそのまま残している。

タイトルを変更したのは、単純に「雪のうさぎ」の誤植っぽいよな、と思ってしまったから。
かといって、「雪のうさぎ」はストレートすぎて、なんだかしっくりこなかったので、ガラッと変えてみることに。
大人になった僕が再構築したよ、という感覚はあまりないのだけれど、今後の展開を見据えて一部の歌詞は書き直しているし、まぁ、いいだろう。
雪うさぎに心が芽生えた、というファンタジーと捉えてもらっても、雪うさぎに例えた失恋ソングと捉えてもらってもよくて、正解は決めていない。
「明日も来てくれるかな」「明日は来てくれるかな」と続く歌詞が象徴的かなと思うので解説すると、前者の場合は、雨が降って溶けてしまう自分に明日は来てくれるのか、という意味を、後者の場合は、明日も来てくれるかな→来なかった→明日は来てくれるかな→来なかった、という時間の移り変わりを示唆するという解釈を持たせていたりする。
より切ない、と思う方で聴いてもらえれば。

さて、「野良犬に鎖」、「うさぎ のち あめ」と続いているデジタルシングル。
次回作では満を持して猫に登場してもらって、小動物三部作は完結となるはず。
夏ぐらいに出したいけれど、その前にレコーディングしなければいけない楽曲もあったりするので、しばしお待ちを。


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