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こんなフリーノベルゲームは嫌だ

おはこんにちばんわ。富井サカナです。

宣伝:以下の兄弟記事も公開しましたので合わせてよろしくです!

記事公開翌日(11/13朝)の追記

ノベコレサイトは個人的には非常に「制作者ファースト」を感じるので、
noteではなるべくプレイヤー視点・プレイヤーファーストで記事を上げる
(そのような情報発信は様々な経緯がありもはやほとんど見られない)
というつもりでこれまで複数の記事を上げていたのですが、
配慮と説明と文章力の不足のために一部の制作者の方には誤解を与え、
不快な思いをさせてしまいました。大変失礼致しました。

一部の表現を若干改めるとともに、大前提を記しておきます。

■大前提
・本記事は私、富井サカナ一個人の感想・意見です。
・タイトルはユーモアとキャッチーさ(≒拡散力)を鑑みて付けたものです。
 決して嫌だ、不快だと感じる要素をリスト化した訳ではありません。
ノベルゲームがより普及してほしいという願いから、
 誰かの公開作が遊びやすくなり、遊び手満足度に繋がればと考えました。
・本記事では減点方式のような表現ですが、プレイの際は加点感覚です。
 
「フリーゲーム」を遊んでいるという大前提がありますので、
 つらつら書いていますが、個人的にはこんなもの全てご愛敬です。
・本記事で触れていることは作品の魅力の本質とは関係のない部分です。
 ゲームを構成する各要素がより大事であることは間違いないです。
 ガワだけしっかりしているつまらないゲームは本末転倒です。
・フリーゲームは「好き勝手に作って軽率に公開するもの」だと思います。
 一方、感想やレビューも誹謗中傷を除いて同じ扱いとすべきと考えます。
 今更ですが意見の封殺は界隈の衰退に直結するというのが私の認識です。
 (なお当然の帰結として意見に対する異論・反論も全てウェルカムです)
・本記事を読んで不快に思った方がいたら、それは私の責任です。


はじめに

たまには(いつも?)適当な記事を書いても良いじゃないか!
ということで唐突に気が向いたのでお届けします。

私はティラノゲームフェス2020を開催中の「ノベルゲームコレクション」
というサイトで日々フリーゲームを楽しく遊ばせてもらっています。
制作者として反応がある喜びを知ってしまったこともあり、
遊んだゲームの率直な感想は基本的には漏れなく投稿しています。

個別のゲームの感想は個別に感じたことを軽率に送っているのですが、
数百単位の数に亘ってフリーゲームを遊んでいると、
「このゲームはやたら丁寧な作りだ!」というゲームとの対比で、
「ここはこうした方が良いのに!」と思う共通要素に気付きます。
多くの作品を遊んでみて思ったことをこちらの記事にまとめました。

フリップネタのようなタイトルですがネタ記事でもないです。
というか「笑いどころが全くない」とも言えます。
プレイ主体の方は「わかるわかる!」と頷いてやってください。
制作者(特に初心者)の方は制作のご参考になるかもしれません。
元々ノベルゲーム界隈にいなかった方には特に。

というわけで早速「フリーゲームあるある」を始めます。
あ、このタイトルにして読み手に委ねるのがベターだったんですね。
でもそれだと全くインパクトがないですね。うーむ。。。


①文字表示速度が変えられない

こだわりがある場合もあるので何とも言えませんが、
もし全画面表示とかで1文字1秒とかだと遊んでいて厳しい印象です。
ティラノのゲームは基本的には文字の表示が行われる最中に
クリックすると高速表示に変わるのでそれを多用することになります。
この仕様のおかげで個人的には大してストレスを感じることはないです。
なお、私はゲーム開始と同時に文字表示速度を必ず最速にします。
そうです。せっかちです。
みよちゃんと話なんて一切せずに、躊躇なく非常ボタンを押すタイプです。


②バックログがない

現実世界では過ぎ去った会話なんて思い出せないだろぅ?
と言われるときついのですがゲームではあった方が良いかなぁ、と。
瞬間表示であれば慎重に進められるのでまだ良いのですが、
上記①と合わせ技だと慎重な操作が求められるのでストレスマックスです。
犯人はヤス!みたいに短くて重要な文章を飛ばしてしまい焦ることも。
親戚に「バックログの背景と文字が同色でもはや読めない」があります。
結構これがないと厳しい、と考える人は多い印象です。
自作「エレベーター(以下略)」はFC風なので当然そんなものはありません。


③既読スキップがない

一本道ノベルゲーだと特に気にならないのですが、
分岐が多くてスキップがない場合はかなりつらいです。
右下にも右上にもスキップボタンがない! メニュー画面もない!
マウス中央クリックも効かない! CTRL効かない! ぬおっ!

別のPCで一本道ノベルを途中まで読み進めた時や、
バッジ取得のためにブラウザで再プレイすることもあるので、
未読でもスキップできる状態が一番ありがたいですね。
未読スキップのみの場合も止まってくれずに困るので、
ベストなのは未読/既読スキップが選べるパターンですね。
自作「エレベーター(以下略)」はFC風なので当然そんなものはありません。


④間の演出が長い

雰囲気を出したいのも分かるのですが、
ゆっくり真っ暗になったり明るくなったりのような、
単純かつスキップできない溜めの演出が何度も出てくるのは辛いです。
制作側から見ると気持ちはもう物凄く分かりみが深田えいみなのですが、
多用しない、スキップ可にする、時間を短めにするなど工夫が必要かと。
遊んでる側からすると結構ウンザリかもしれません。
特に2周目、3周目で長時間待たされるのは辛い。
作風によってはアイキャッチ(+ボイス)なんてできれば好印象になるかも。


⑤未完結だ

エンディングが「本編に続く!」とか「プロローグ完!」とかのパターン。
「涼宮遥。涼しいにお宮の宮」と警官の声で終わっちゃう、みたいな。
やっぱり序章までなのであれば作品概要欄に記載があるべきなのかな、と。
1時間単位でプレイして「えっ、途中!」はちょっと切ないです。
しかも、面白ければ面白いほど鬱憤が溜まってしまうという困った構図
ほぼ同じような状況であっても、
「全X話予定。第1話のみ遊べます」だと全く許せるのが不思議なところ。
フェスの期限に合わせるために出した、というケースも多いのでしょうか。
その場合でもきっと「序章」とか入れた方が良さげです。


⑥雰囲気に合わないデフォルト素材がそのまま

ゲームを作る労力は重々承知していますので、
完成させた時点で十分に精魂込めていることは間違いありません。
プレイに支障がなければデフォルトで良いと思いますが、
こだわって作りたい派の方は検討してみては?
というだけです。
(ホラーゲームでポップなデフォルト素材はミスマッチですよね)

メニュー画面、セーブ画面、ロード画面、コンフィグ画面、バックログ、
ウインドウ枠、選択肢枠、ポインタ、クリック待ちなんてのもあります。

統一感を持たせたオリジナル素材の準備は地味に大変ではありますが、
その手間を掛けるだけの効果があるのではと個人的には思います。


⑦選択肢でセーブできない

効率良く分岐シーンをどちらも見たいんじゃい!
どうしてそこでセーブできないのよ!という話。
「スキップできない」と抱き合わせの最悪のケースにかち合ってしまうと、
冒頭から始めて心を無にしてエンターキーを押しまくる羽目に。

ただ、大事な選択の場面でセーブしてそこからやり直せるなんて!
という考え方も演出的にさせたくない気持ちも分からないでもないです。
なお、自作2作品は選択肢どころか任意セーブすらできない仕様だZE!
いや、でもゲーム的にそれが正解と思ったので仕方がない!
選択肢が表示される場面では他のウインドウが消えるのがお作法
という意見も目にしました。確かにその方が選択肢は際立つかも。


⑧マルチエンドなのにエンドロールが飛ばせない

これは尺とクオリティにもよるので難しいところですね。
EDが10個以上とかありつつ、単純かつ1分以上エンドロールとかは厳しい。
類似として、右の道を選ぶ⇒バナナの皮で滑って転んで頭を打って死亡
⇒エンドロールとかもやめてほしいですね。
そんな取ってつけたエンドは「BAD END」で済ませてくれよ!みたいな。
いや、やっぱりそんな作品にお目にかかったことはないのですが。


⑨大事なところで誤字

「君が好きだ! 愛してる! 明日から僕と一緒に相撲!!」
「玄関先で彼女が僕を問い詰める『もしかして書く仕事してる?』」

「彼女に促されて部屋に入ると、幻覚な彼女の父が僕を睨んでいた」
全て適当に思い付いたものなのでフィクションです。
普通のシーンならゼンゼン良いんですけど山場だと困りますよね。
え?相撲?ここからスポ根なの?女子相撲で天下取るの?
みたいにあっという間に心があらぬ方向に持ってかれますもんね。。
誤字脱字チェックは人間ひとりの能力の限界を感じる瞬間ですので、
公開前に5人くらい誰か捕まえるしかないですね。たぶん。


⑩エンターキーが効かない!

確か1作くらいお目にかかった気がします。
文章を進める際にマウスクリックが必須なパターン。
使っているマウスが相当高性能じゃないとストレス値が高そう。
遊び代がエンターキーより優しくないですよね!?
ただ、もしかするとノベゲ―マウス派もいそうなので何とも言えません。
自分には信じられないのですが、もしかしています?
(⇒いました。自分はそれじゃストレスに耐えられず遊べない!)
ちなみに私はスマホのタップにもかなりのストレスを感じるので、
①出先で②暇で③集中できそうなシチュエーション
でない限りは基本的には全ゲームPCでDL派です。


⑪オートモードがない

記事をアップして本当に良かったと思える貴重なご意見を頂きました!
その方は腱鞘炎のためクリックやキー入力が辛いとのこと。
確かにノベルゲームなんて1分間に数十クリックしますもんね。
というわけで新項目を頂きました。

「寝静まった頃に早起きしてコーヒー片手にPC画面に全集中」
というのが自分のプレイスタイルなので目から鱗でしたが、
そういえば世の中には「ながらプレイ派」も一定数いるようです。
飯食いながらとか、筋トレしながらなんてのもありそうです。

そう考えるとあった方が良いのかぁ。
私はせっかちなのでオートモードの最速でも常にウェイトが気になるので、
オートモードは一切使ったことがなく、自作への実装もしてなかったです。


おい、お前はどうなんだ

好き勝手言ってきましたが、じゃあお前のゲームはどうなんだ!という話。

エレベーター

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ファミコン風>利便性という大方針があるため、結構当てはまっています。
ver1.00では「タイトル画面に戻る」がなくて不便との声も。確かに。
というわけでファミコン風のリセットボタンを導入したのでした。
いつ押してもタイトルに戻したいのですが、そこは技術力のなさよ。。


かみかくしの夜

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『かまいたちの夜』SFC版に寄せるのを優先しています。
ただ、完全に同じ仕様にするとプレイアビリティが悪すぎたので、
演出や待ち時間も飛ばせるスキップ実装、文字表示速度は速めにしました。
OPは2周目以降飛ばせるようにしましたが、
エンドロールは何度も見ないだろうということで手を抜きました。
また、項目にはないですが「くどい演出」はアンケートで指摘されました。

ちなみに両作とも「⑦選択肢でセーブができない」どころか
任意セーブができません! どうだ! まいったか!!
そして両作とも公開当初は「タイトルに戻る」ができない仕様でした。
一斉に突っ込まれて直ぐに実装しましたが。。。
(だってFCもSFCもリセットボタン付いてますし)


というわけで、「こんなフリーノベルゲームは嫌だ」を終わります。
プレイアビリティを損なってゲームがつまらなく感じられてしまうのは
もったいないと思い、自戒の意も込めてプレーヤー目線で書いてみました。
想定読者は心温かい全世界78億人のフリーノベルゲーマーと、
ゲームは作りたい・作るけど遊ぶことはあまりない方、でしょうか。

記事を書いている自分自身も無視している項目はいっぱいありますし、
人生何事も有限な中でリソースの分配は全て個人の自由です。
また、実際はうだうだ言っても「面白いゲームは面白い」が真理です。
敢えて逆張りしている魅力的な意欲作もたくさんありますし、
この記事で制作のハードルを上げたいつもりも一切ありません。

改めて、単なる一個人の意見ですのでご了承ください。

以上、富井サカナでした。

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