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こんなフリーノベルゲームはイイ!!

先日「こんなフリーノベルゲームは嫌だ」という記事をアップしました。

こちらはその兄弟記事のようなものになります。
シングルA面B面のように同時にアップしようかとも思ったのですが、
せっかくなのでおすすめ紹介を兼ねようと思い、後回しにしました。

こんな作品に出会うとテンションが上がる!という要素のうち、
なるべく前回同様に作品そのものではなくガワに関するものを挙げます。
なお、項目順は相当に適当ですのでちょっと違和感があるかもしれません。

■ご注意
・本記事は私、富井サカナ一個人の感想・意見です。
・本記事を読んで不快に思った方がいたら、それは私の責任です。

以下、項目の紹介に加えてパッと思いついた作品を挙げてみます。
(作品名からDLページに飛べるので、未プレイの方は是非遊んでどうぞ!)
くどいのでなるべくMAX3つくらいまでというつもりにします。
・現在開催中のTGF2020を優先的に挙げています
・記事作成時点で未プレイのフェス作もありますのでご了承ください
パッと思い出せない印象的なヤツがゴロゴロあるはずですので、
 「あちきはコレがより印象的!」という感じでの自薦他薦は大歓迎です。


1.画面レイアウトやUI・フォントなどが凝っている

凝りすぎて読みにくいケースも稀にある気がしますが、
大抵はゲームにピッタリな形で最適化されている気がします。
凝ってようが凝ってなかろうがどうでも良いという人はいても、
分かりにくいものでなければマイナスという人はいないのではないかと。

■印象的な作品
〇夕暮倶楽部
異常なレベルで凝っています。脱帽どころか頭部までもいじゃうレベル。

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〇崇高なテロリスト
作者はどの作品も細かいところまでネタを盛り込むネタ職人のようなお方。

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〇メモリ - 学校の怪談 -
画面全体にセンスが溢れすぎです。なお、作者自身もオシャレな方です。

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〇嘘の手紙
「オシャレ」でつい本作を思い出しましたが、作者自身は陽気な方です。

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……いきなり3つ超えてしまいましたが、まあ仕方ない。適当にやろう。


2.おまけモードが充実している

グラフィック付のゲームだとCGモードは結構実装率が高そうですが、
回想とか音楽とか後日談とかがあるとより素晴らしいと思う性質です。
時間が空いてもどういうゲームだったっけ?と細かく思い出せますし、
貪欲に作品世界を味わいたい民からすると嬉しさしかないです。
別になくても良いという人もいるでしょうし、
作品によっては「すーん」と終わる方が望ましいこともありそうです。

■印象的な作品
〇好きだ!
もうお手本のようなクリア後のモードでした! 長編顔負けの充実度合い!

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〇よつばstruck-spring-
ゲーム初制作とは思えない丁寧な作りでした!

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3.システム・構成面の作りが秀逸

言語化して説明するのが非常に難しいのですが、
この観点で素晴らしいと思った以下のゲームを是非遊んでください!
そうすれば言いたいことが分かると思います!たぶん。
超ストーリー特化型一本道ノベルももちろん好きなのですが、
「ゲームでしかできない」表現もやはりオツなものです。

■印象的な作品
〇いちごみるくとあそぼうよ

システム面の発想もそうですが、センスがもう異常に素晴らしいな、と。

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〇インビジブル
とても凝ったシステムながら迷わない作り。ユーザーフレンドリー!

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4.あとがきが濃い

私よりあとがきが好きな人は恐らくほぼ存在しない気がします。
作品しか興味のない人はむしろ興ざめに感じることもありそうですが、
制作もしている人は好きな人が多いのではないか、という印象です。
作品でしか語らない制作者も孤高な感じで超カッコ良いですが、
作品の設定、制作の裏話、周辺情報は多ければ多い方が嬉しい!!
その方が作品だけでなく作者の方も応援しやすいなぁ、と思います。
最近は自ブログなど、ゲームの外でやるケースが増えてきた気がします。

■印象的な作品
〇蒼白のマジックシールエメラルド

真っ先に浮かびました。本項では個人的MVP!凄く創作に熱いお方です!

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5.超大作なのにあとがきがサラリ

逆のパターンもクールでイカしてますよね。
スゲェ!スゲェ作品だ!なんてこったい!!
……さて、熱い想いの丈を……って短けぇ!
みたいな。
「敢えてまったく書きません」というスタンスでもなく、
あくまで用意はしてくれるけどサラリ、というその加減がイカス。
このパターンはいくらでもありそうですが思い出せないですね。
結構当てはまる人が多いイメージです。

■印象的な作品
〇螺旋卵形線チェルアルコ
私がもし本作を作っていたとしたら、死ぬまで終始ドヤ顔な気がします。

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駄目だ、このタイトル画面、もはやフェルさんしか見えない。。。


6.クリア後にタイトル画面が変わる

エンディングで真相が判明してからのタイトル画面変化。
誰だってその演出におおっ!となることウケアイ。
変則パターンでタイトルまでちょっと変化するのも稀にあります。
この演出は割と多いような気がします。
もちろん思い当たるものもいくつかありますが、
折角の演出がネタバレになるので本項の例示はやめておきます。


7.OPムービーがある

起動してしばらく遊んでいてここだ!というタイミングで
これだ!というOPムービーが始まるとテンションぶち上がりますね。
大抵のものはクオリティの高いボーカル曲もセットだったりしますが、
それが良く使われる曲(シューティングスター)でも全然OKっす。
クオリティが高けりゃ何回聞いても良いもんですし。
曲と映像がぴたりと合ってるとホント気持ちいい。

低クオリティでスキップできない場合のみマイナスもありうるのかも?
昨今はSNSでの宣伝とかでも使えるので使い勝手も良さそうです。
その分制作コストは一気に跳ね上がる気がしますが。

■印象的な作品
〇Grms
ロック調の男性ボーカルがマジでカッコ良い!画面演出もオシャレ!!

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〇空の果てからこんにちは
動画のクオリティがヤバ過ぎる!凄い!もうお手本のよう!!

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〇Seek a country ~彼の地を夢見て~
これから始まる冒険に期待が高まりすぎ!音楽鑑賞の末尾で確認できます!

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〇宇宙犬わんこをさがせっ!
ゼッタイ忘れちゃいけないのがこのゲームですよね。まさかの合唱!!

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8.作者のボーカル曲が使われている

シナリオ担当が作詞というのは順当な気がしますが、
シナリオ担当が歌っているパターンは更に震えます!
そのパターンでぱっと思いついたのは図らずもどちらもホラーでした。
俺も歌ってるっちゅうねん!という方は是非ご一報ください。

■印象的な作品
〇鈴の隠音
曲調も声質もゲームにぴったりだった気がします。

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〇グイ
なんだかやけに中毒性のある曲でリピートしまくりました。

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9.挿入歌がある

OPやEDは分かるけど、途中で挟み込まれると贅沢さが違う!
小説ではできない山場の盛り上げ方だよなぁと思います。
私は単純なので、曲に引っ張られて即テンションマックスですね。

■印象的な作品
〇GARAKTA ROCKERS
ロックがテーマなのでこの演出はピッタリも良いとこでした!

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〇ガーディフォルツァ
戦闘シーンで流れる激しい曲がメチャクチャ熱い!

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10.お借りした素材が直ぐに参照できる

Readmeやエンドロールに載せるのはマナーだとして、
プレイ後に「クレジット」で確認できるのはより親切だと感じます。
特にあのシーンの曲がこれ、とかヒモ付いてると最高ですね。
自作でも借りたり、気に入った音楽を日常聴いたりもできそう。

■印象的な作品
〇初恋の後悔
パッと思いついた中では文句なく一番の親切さだと思いました。

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11.キャラが動く

口パクには基本的にあまりありがたみを感じない派なのですが、
えもふりとかLIVE2Dまで行くとありがたみをとても感じます。
ぬるぬる動かれるとやっぱりテンションがブチ上がります。
ただ、手間は相当に掛かりそうなので、
差分を増やしたほうが費用対効果が良いのでは?と心配してしまいます。

■印象的な作品
〇生真面目な後輩ちゃんのゲーム
終始キャラクターが躍動しまくりの素晴らしすぎる掌編です!遊ぶのです!

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〇不死身の英知
不気味クリーチャーの神がとうとう人間もぬるぬると動かし始めました。

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〇脱衣×脱出!双子in薔薇屋敷
我らがよなき神の最新作。キャラというかもはや全部動きます。脱頭部。

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〇reversal
キャラというかもはやアニメーション!! 一見の価値アリすぎです!!

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12.バックログに工夫がなされている

有名作だとファタモルガーナの館とかでしょうか。
商業でもパッとは出てこないですが、いくつかありそうです。
バックログ見てみたら普通にプレイしていて気付かなかった
あんな情報が分かっちゃーう!
なヤツです。

■印象的な作品
〇君が見た景色
合図の音が鳴ったらバックログ!コレ必須ですよ。

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〇オルタナティブ・ルーム
プレイ中は忘れずにバックログを見てください!見ないとワケワカメだよ!

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〇フィルム・ラプンツェル
実は未プレイですが、誰が呼んだか作者は「バックログ芸人」とのこと!

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13.流れている曲が表示される

この演出オシャレじゃないですか!?
流れている曲名とか作曲者がピロっと表示されるやつですよ!!
ふざけた曲や作曲者名の曲が使いにくくなるデメリットもありそうですが、
単純にこれはかなり好きな演出です。雰囲気が合うなら是非やってみたい。

■印象的な作品
〇あのこのおっぱいを揉みたい
曲名がぴろりんって出るんですよ!にしてもおっぱいの破壊力高い。

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〇タマキハル~序章 艮為山編~
プロトにはなかった、たくさん加わったうちの演出のひとつが曲名表示。

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14.合作だ

ここで言う合作とは「みんなで作りました!」という意味ではなく、
基本的には個人や自サークルで制作を行っている人が、
共同で特定の作品を作った!というものを指します。
個性のてんこ盛りでとっても良くないですか?
物凄く興味があるので、誰か誘ってくれないかなぁと思う今日この頃。
クオリティはともかくホウレンソウと納期は絶対守りますゆえ。。
本当は企画もしたいけど、また悪目立ちしそうだし。。。

■印象的な作品
〇ショート・ショート・ショート100
掌編100本という物量は空前絶後な気がします。コーヒーが進む進む。

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〇graduation
タイトル通り卒業をテーマにした掌編集。本編の伏線回収も見どころ。

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〇どうか夜よ明けないで
精力的に活動を続けるひとさじさん&グレうさぎさんコンビ。

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15.色々考えさせられる

結構普遍的なテーマをありありと描きつつも、
特に説教臭くなく自発的に考えさせられるパターン。
あれやこれや考えるまでがゲームとしての体験、という気すらします。

■印象的な作品
〇さよならキャットボックス
これからの時代には特に重要になる論点だと強く感じました。

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〇指先で世界を見る
プレーヤーを含めて誰もが部外者でいることが許されないテーマ。

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16.優しい気分になる

プレイ中~後に心が洗われる作品はもうそれだけで素晴らしいものです。
世知辛い世の中だからこそ温かい気持ちになれる作品は貴重です。
人をコマのように殺したり、おしっこ我慢させて喜んでる場合じゃない!
とても好きで憧れるんですが、自分で作れる気が一切しないですね。
それは恐らく自分がヨゴレだからだと思います。

■印象的な作品
〇さみしいカッパ
ピアノと朗読と絵本調のUIが相まって優しすぎる空間を構成。

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〇旅人とほのぼのカフェ
穏やかで優しいキャラクターたちが織り成すほのぼのワールド。

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〇小さなおくりもの
なんてやさしいせかい。豊富なイラストとVOICEROIDの語りに癒されます。

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〇朝焼けの日に
これは入れざるを得ない! なんてほっこり。なんて心温まるお話。

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17.ミニゲームが挿入される

ノベルやADVだと思っていたら突然挿入されるミニゲーム。
なんだかそれだけで得した気持ちになるのは私だけでしょうか。
ストーリーに集中したいので不要という意見も見受けられましたが、
自分はちょっとした息抜き・アクセント的にあると嬉しい派です。

■印象的な作品
〇魔法使いになれない魔法使いの弟子は
なんとミニゲームが3つも遊べます!そしてどれも凝っていて面白い。

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〇バーボンハウスへようこそ
単純ながら奥深く絶妙なゲーム性。画面から漂うエロゲ感が最高です。

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18.もはやノベルじゃないゲーム

サイト名がノベルゲームコレクション言うてるのに違うの混じってきた!
私のようなノベコレから一切離れられない民からすると、
ノベルかADVしかない選択肢にポンと現れる他ジャンルは一服の清涼剤。
また、純粋にスクリプトの可能性を見せつけてくれるのも嬉しいところ。

■印象的な作品
〇鉛の魔女
昔懐かしいゲームブックのようなRPG。グラフィック演出も豪華!

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〇ありすすいーぱー
やり込み要素もある💩ゲー。ごほうびぱんつのために初手はミスろう!

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〇おしゃべりトランプかぶ
「かぶ」がメッチャイケてるやり込み要素あるテーブルゲー。おススメ!!

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〇縦ロールはなびかない
ノベコレの非ノベルゲーで超感動した初めての作品。未プレイの方は是非!

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19.メタネタ多め

メチャクチャ好き嫌いが分かれそうですが、個人的には大好物です。
弱めなヤツだと「おい、お前誰に向かって話しかけてるんだよ」
強めなヤツだと「あれれ?どの選択肢も一緒だぞ?」とかですね。
印象で言うとヤンデレとの会話で好き一択と言う演出を良く見る気が。
(あ、それはメタネタ全く関係なかった)

「死亡フラグ」とか「私の好感度が上がったようだぞ」とか、
そういうのはリアルで使われてもおかしくないので違うかな、と。
そんな会話が実際に行われているかどうかは別の話ですが。

■印象的な作品
〇空の果てからこんにちは

またも登場のはてこん。メタネタ盛り盛りでした!

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〇わん☆みにっと ワンウイーク オンライン
メタネタもそうですが、ツッコミどころ満載で面白いゲームでした。

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20.攻略情報が充実

分岐エンドがあるゲームで分岐後即エンドじゃないパターンの場合、
作り手の思った以上に遊び手にとってフルコンプが難しかったりします。

あれやこれや試行錯誤するのが面白いこともあるのですが、
私は超せっかちなのでストレスなくフルコンプしたい欲がほぼ勝ちます。
というわけで、攻略情報が充実している作品は有難くて好きですね。

■印象的な作品
〇かみかくしの夜
一部フラグ立てが面倒だったので、攻略情報があってとても助かりました。

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↓ちなみに攻略記事はこちら

〇エレベーター ~性格不安定な僕とみよちゃんの物語~
12個もあるEDのうち気付きにくいものもあるので攻略情報が嬉しかった!

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↓ちなみに攻略記事はこちら

最後はゴリゴリの自作自演の宣伝で上手いこと記事としてまとまりました。



本記事で紹介した項目はやればやるほど手間は掛かる一方ですし、
「シンプル」からは遠ざかってしまうことにより
人によっては不要、むしろ邪魔と思うこともあるかもしれません。
また、全項目個人的な大好物ではあるのですが、
制作の際は掛けられる労力や費用対効果との相談は必須ですよね。

以上、富井サカナでした。

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