今週の台所・夏にはまった夏野菜の献立
夏も、すこしずつ遠のいていこうとしている。むしばむ暑い夏にうんざりしていたのに、夜、鈴虫の鳴き声が聞こえたり、日が暮れるのが早くなるのを実感し始めると、途端に動揺してしまう。もう1年も残すところ4か月しかないと焦るとともに、夏という季節が終わってしまうのがかなしくなる。好きな夏野菜が姿を消す前に、今週はこの夏はまった夏野菜を使った料理について書いてみよう。
トマトを煮込んだスープ・味噌汁
トマトを多めに入れて、ミネストローネっぽくしてスープを作るのにはまった夏だった。トマトの酸味、さっぱりとした感じ、スープのトマト感が癖になる。特に、手羽元や豚肉と一緒に煮込んだものがよかった。
手羽元は事前に塩、にんにくなどで下味をつけておき、鍋に水を入れ、トマト、スープに合いそうな野菜と一緒に煮込む。スープにはトマトと鶏の味が多少出るので、薄めではあるもののそのまま食べるのもありだったし、味噌を加えてアレンジ味噌汁にしてもおいしかった。
それからいいなと思ったのが、豚肉に少量のヨーグルトとカレー粉をまぶし、すこし漬けてから作ったトマト豚汁。刻みねぎ、ゆずとうがらしを入れたのだけど、ゆずのぴりっとと、ねぎのシャキシャキが、肉の油っぽさ、ほんのり感じるカレー味といい具合でマッチしていた。
このアレンジスープ・味噌汁の類はまたがっつり書きたい。
きゅうりとオクラのぬか漬け
副菜では、まずはぬか漬け。
なす、大根、にんじん、長芋など、いくつかの野菜を漬けてみたけれど、きゅうりとオクラが一番好きだった。きゅうり1本、オクラ数本を漬けて、冷蔵庫に1日も入れておけばおかずになるって便利だ。塩だけで味付けするよりも味に複雑さがあって、作り方はシンプルでありながらずっと飽きずに食べていられる。
ぬか床は何度もだめにしてきたけど、しっかり混ぜ続けるサイクルにのっかっていられると、よさをめちゃめちゃ実感する。
ねばねばコンビ。ときどきぬか漬けと一緒に
そして、この夏よく食べたのはこちら。
先週、ねばねば食材とそば・うどんの組み合わせについて書いたけれど、副菜としてもよく食べた。オクラ、長芋、納豆、モロヘイヤの中から3つくらいを選んで、ザクザク刻んでおく。多めに作って、よくごはんにかけたり、そのまま食べたりしていた。
そしてこれのアレンジ版として、先ほどのきゅうりやオクラのぬか漬けと納豆を一緒に食べるのにはまった(写真では全然納豆が見えないけれど…)。
ボリュームがでて料理作った感を出してくれるのに、実際は納豆をパックから出して、オクラときゅうりを切って並べるだけと手軽にできるのがいい。ぬか漬けはそのまま食べてももちろんおいしいのだけど、納豆にちょっと合わせると、さっぱり、サラッとそのまま食べられる一皿になって好きだったなぁ。
今回書いたものは、気づけばよく作っている献立で、なじみの味だ。毎週書いていると、そういう料理は見逃しがちになる。気づけば食べているものより、週の1回「おおっ」と思ったものに目が向きやすい。でもこの夏全体を振り返ると、きっと夏のハイライトはこの3つだったなあと思う。なじみすぎて取り上げることを考えることはなかったけれど、日々の土台の部分をぐぐっと支えてくれていた献立たちだ。
昨日から、西島秀俊さん、内野聖陽さん主演の『きのう何食べた?』を見ているのですが、いやぁ楽しいです。料理をしたくなるし、出てくる料理を作ってみたくなります。
YouTubeにはいくつかのレシピも載っていて、オクラもまだ出回っている今、こちらのカレー作ってみようかなあと思います。
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