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入り込んできつくなる

 色んなシーンを撮る機会があると思うのだが、私は戦争遺跡を撮る時もある。
 それは単に、この場所に残っているからではなく、この場所が凄いからで、ここから見る東京湾が最高なのだ。
 

  たまたまそのような場所に遺跡が残っているからなんだけど。
 東京湾は世界中の船が行き交う場所として有名で世界で2位。 
 そんな場所を撮りたくなるのだ。
 そしてそこにたまたま遺跡があり入れて撮るんだけれど、私は気持ちを入れ込みすぎて疲れてしまうのだ。
 

 私の子供達より若い子供達が、この場所で死ぬのを待つ気持ちってとか、私が見ている東京湾を見ながら何を思ったのだろうかとか思ってしまうのだ。
 答えのない問いを自分にずっと投げ掛けている。
 そしてぐったりしてしまう。
 

 ここに行くと、ついつい思うんだよね。
 青空を見上げて何を思ったのだろうかとか。
 きっとここに米軍が上陸してこないことを願っていただろうなと。
 そんなあれこれを考えながら写真を撮る私って滑稽な気がするが、これが私だからしょうがない。
 しかしこう言う時に思い出すのが写真は心の鏡って言われたことを。
 もしかすると写真には魂が宿るのかもしれない?
 

 ここから見る海は寂しげだ。
 

 ここから米軍が上陸しないか見張っていたらしい。私も詳しくは知らない。
 地元の方から聞いた話である。
 戦後、ここを韓国人が訪れた際に上の部分を壊したと聞いた。
 この景色、凄いとしか言えない。
 戦争を体験した人達はいなくなりつつある。
 でも忘れてはいけないよね。
 平和であることの大切さ。
 命の重さ。
 


 

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