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今、欧米で『金継ぎ』がブームになっている。

今、日本の『金継ぎ』が欧米で静かなブームになっているのをご存知だろうか。

タイトル写真の出典はBERNARDAUD
壊れた陶磁器を漆と金、銀、朱色などで繕い、その「傷跡」が「景色」となり「芸術」となる。

In Japan, there is a traditional technique called "Kintsugi" in which cracked or chipped vessels are revived by decorating them with gold powder and other materials. Calling the seams "scenery" and loving them is a uniquely Japanese aesthetic.

https://www.japanhouselondon.uk/discover/art-of-kintsugi/


金継ぎは「修理」ではなく、「新たな命を吹き込む」行為だ。

壊れた事を悲観せず、壊れた物を無駄にせず、価値ある物に再生する。

これは究極のポジティブシンキングだ。

究極の愛情表現と言っても良い。

人々が感動する理由はそこにある。

先人達は金継ぎを通して「人間関係もかくあるべし」と、教えてくれる。

https://www.bernardaud.com/jp/jp/categories/decors-d-artistes/kintsugi-sarkis

繕いを通じて芸術的、美的価値を高める日本人の美意識に感動し、魅入られ、見よう見まねでも、自らもやってみたいという海外の愛好家が増えているのもうなづける。

『Kintsugi』は、既に英語の慣用句になっている。

https://www.bernardaud.com/jp/jp/categories/decors-d-artistes/kintsugi-sarkis

日本のアニメやゲームなどのサブカルチャーは世界に広く認知されているが、これからは日本文化の奥深さや日本人の美意識の源流となるメインカルチャーがいよいよ世界に広まるだろうと私は思っている。

https://designmuseumshop.com/products/new-kintsugi-repair-kit

時代は物質に豊かさを求める時代から、心に豊かさを求める時代へと大きく動きはじめている。

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成願義夫 Jogan Yoshio プロフィール
伝統文様研究家、装飾画家、アートディレクター、着物デザイナー、グラフィックデザイナー、伝統産業商品開発アドバイザー
株式会社京都デザインファクトリー 代表取締役社長

●代表作と最近の活躍
関西国際空港の初代ウエルカムボードのデザイン。
長野県善光寺の納骨堂の納骨壇の扉デザインの他、納骨堂のデザインは多数。
サッポロビールワインラベルなど、手がけたデザインは多数多岐に渡る。

●近況
2018年、秋、成願がデザインした金属製スマホケースが英国ウェールズ国立博物館に永久保管決定。
2018年、冬、和柄をテーマにした民放テレビ番組に解説者として出演。
2019年、春、ジョルジオアルマーニビューティー主催のイベント講師に招かれる。
2019年、夏、京都駅ビルのフォトスポット四箇所のデザインを手がける。
2019年、秋、京都高島屋のバイヤー向け『伝統文様勉強会』講師を務める。
2020年、埼玉県秩父市の招きで2日間に渡り講演会と伝統デザイン勉強会を開催。
2022年、NHKのテレビ番組『美の壷』に出演。

●近年はグラフィックデザイナー、壁面装飾画家、着物デザイナー、伝統文様研究家、伝統産業の商品開発アドバイザー、講演家として、テレビなどにも出演し、幅広く活躍中。  
著書は、和柄デザイン素材集を10冊以上執筆。総販売数は40万冊を突破。
また、著書の大人の塗り絵『和柄のヒーリングぬり絵ブック』(PHP研究所発行)は、累計7万冊を突破していまだにロングセラーを続けている。
成願の和柄デザイン素材集は日本中のデザイン事務所に、必ず1冊以上置かれていると言われている

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