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築地、フォーシーズンのスパゲティーは大葉まみれ

築地にちょっと用事があってフォーシーズン。

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築地場外のニギワウ通りに面したビルの二階にあって、朝早くから営業している喫茶店。
早い時間帯は飲み物だけの営業で、9時半からはじまるスパゲティーが人気のお店。
20種類ほどメニューはあるかなぁ…、特徴的なのはスープスパゲティーの種類が充実しているところ。朝早くから河岸で働く人たちの、冷えた体を温めるなら熱い汁とかスープがぴったり。それでスープスパゲティーの種類が増えていったのかもなぁ。この地ならではのたのしいメニュー。

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5人がけほどの小さなカウンターの中がキッチン。ご主人が仕込み仕事をしているまな板を叩く音がずっとしている。心地よい。

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スパゲティーをたのむと野菜サラダがついてくる。
レタスにトマトに茹で卵と、食材の種類は最小限なシンプルサラダ。
けれど野菜は新鮮。
しかも冷たくパリパリ、歯触りが良い。
サラダってこれでいいんだ…、って思ったりする。

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そしてメインのスパゲティーが湯気と一緒にやってくる!
和風スパゲティーというここで1番のオキニイリ。
表面ほぼ大葉です。これだけの大葉を毎日毎日、千切りし続けてるんだと思うと、もうそれだけでおいしく感じる。炒めて仕上げたスパゲティーの上にふっくら山盛りで、刻んだ海苔も一緒に麺が吐き出す蒸気に蒸され、青い香りが食欲さそう。

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麺は細くて張りがある。
アルデンテというより麺全体がほどよく硬くて歯ごたえがある。
しこしこしていて口の中を騒々しくする。
しかも炒められたときに水分を吐き出し乾いて仕上がる。そこに大葉が追い討ちかけて、口の中がモサモサしてくる。食感独特。そのモサモサがときおり無性に恋しくなってやってくる。

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麺が乾いていることの最大のメリットといえば、フォークにからまりやすいこと。
麺とほとんど同じ細さの大葉もきれいにからまって、ズルズルすすることなく口の中へと収まってくれるのがありがたい。
ただ食べてると案外具材が多彩にたっぷり混ざっているのにちょっとビックリ。ウィンナさんにしいたけ、玉ねぎ、ピーマンがスパゲティーの間や下からゴロゴロ転がりだしてくる。これらをフォークでからめとるのはなかなか難儀で、フォークでさして食べてると麺のおかずのように感じるところがたのしく、オモシロイ。

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素材ごとに時間差をもって炒めたからでしょう、ピーマンは生に近くてシャクシャク歯切れ、焦げた玉ねぎは甘くてとろける。タバスコをビシャビシャ大量に注ぎかけ、ヒーハーしながら麺をお腹におさめてく。

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それにしてもなぜなんだろう…、炒めパスタを食べるときって、具材が最後にかならず残る。そうならないようにと注意しながら食べたのに、先に麺がほとんどなくなり、大葉やウィンナ、玉ねぎがたっぷり残ってまるで野菜炒めを食べてみたいな気持ちになった。野菜を一杯食べたつもりで腹、満ちる。

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シンシアの激情から「ハローダーリン」とフィンガー5に続き、白いブランコを経由してたそがれマイ・ラブへと続いてく、BGMまでなつかしくってオキニイリ。アイスティーを飲んだら席をたちましょう。


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