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丸の内午前10時45分。朝から店を閉店する店

OPEN:CLOSED。

お店の入り口に置かれる、あるいは貼り出されるよく見る看板。
丸の内を11時ちょっと前に歩いていて、不思議に思う。
お店の中は開店準備をしているのだけれど「本日は閉店しました」と看板がかかっている。
その「本日」は今日ではなくて「昨日」なんだろう。
だから本来ならば「昨日は閉店しました」というところ、昨日かけたままの看板がそのままかけられている。
甘えているとしか思えない。
これが早朝ならしょうがないかもしれないけれど、お店の中で開店準備をしているのです。
しかもこの看板だと、何時に戻ってくれば開店しているのかもわからない。
あるいは今日が定休日かもしれず、もしかしたら店じまいの作業を店の中でしている最中なのかもしれない…。

伊勢丹のメンズサロンの入り口です。
おそらく彼らはこう思っている。
この界隈なら11時くらいに営業開始するのは当然で、それにうちが店じまいなんかするはずが無いじゃないか…、と。
朝の入り口にかけられている「CLOSED」の看板は今日がクローズというわけでなく、まもなく開店と判断するのが常識だろうと、つまり甘えです。
自分たちの常識がみんなの常識だと勘違いする。
すなわちそれは「顧客の立場でものを考えることを放棄した」という証でこれは駄目だと思う。

飲食店でもそういう看板が多いよなぁ…、と歩きながらあそこにも、ここにも「We are Closed」の看板がかけられていて、丸の内全体が閉店状態かしらなんて思ったりした。
そしたらエルメスの入り口にちょっとした正解のひとつを発見。

CLOSEDの下に営業時間と定休日があわせて書かれている。
私たちは今、店を閉めておりますが11時から開店いたします。なお火曜日はお休みですのがご容赦下さいと。
なんとやさしい。
けれどこれをやさしいと感じさせるほど、ひとりよがりのお店が多い。
勿体無いな…、と思います。

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